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20:平日奇襲は変態だけじゃない!?

学校生活に戻ります。

昨日、綾館姉妹の服を見繕っている途中で、久々に会った古馴染が余計な言葉を口走りやがった。

よって、帰りは変態先輩が終始、自分の魅力とかを延々と俺に言ってきたり、密着度が3割増と、いつもよりアピールが強かった。


で、今日は月曜日。つまり学校。ここ最近の事で学んだ変態先輩の行動を考えれば、今日は俺の部屋に奇襲をかけてくる可能性は大!!ま、そんなわけで窓に鍵を掛けたり、部屋の出入口の扉に施錠したり。

これで変態(美雪)先輩への対応もバッチリだ!




…………なんて思ってた俺の馬鹿野郎っ!!!!


「おはようございますユキ!清々しい朝ですね」


目が覚めると、眼前にリリナ(制服Ver.)先輩が居た。


「鍵を内側からかけるというのは中々のお考えですが、私には朝飯前でした。なにせ私は綾館家の侍従長ですから」


普通のメイドはそんな技術は持ち合わせてねぇよ。

一歩間違えば泥棒だかんな。

………さて、ようやく気付いた事がある。


「……美雪先輩は?」

「妹は、弓道部の朝練に行きました。なんでも副部長から「朝練サボるな!!」と、お叱りを受けたようでして」


……原因の一部は間違いなく、俺ん家への襲撃だろうな。


「朝食の準備は既に整ってございます」

「なんか、毎回すみません……」「いえいえ、ついでにユキのお召し物のお着替えも手伝いま「出てけ!!」


最近、ますますリリナ先輩が変態に毒されてる…………。











「おはよう」

「おはようユキ」

「おはよ」


あぁ、そういや両親帰って来てたんだったな。

ここ最近の定番になりつつある、リリナ先輩の手料理を発表しよう。


国産大豆使用の無添加味噌汁・新潟魚沼産コシヒカリのご飯・烏骨鶏の卵焼き・無農薬栽培の小松菜のお浸し・佐賀関一本釣りで捕れたサバの開き。

典型的日本の朝食だが、どれもこれもブランド物である。

勿論、誰も文句を言う人間はおらず、俺も豪華な朝食に舌鼓を打った。











登校中である。ただまあ、いつもの騒がしい変態がいないあたり、静かに登校しているんだが、リリナ先輩と二人っきりというのもなんだか違和感を覚える。


「しかし初めてですね。ユキと二人きりだというのは」

「言わないで下さい。ただでさえ違和感を感じてるんすから」

「あらあら、まあそれはともかく、昨日はありがとうございました!あの服、とても気に入ってます」


昨日、服をなんやかやと(シャツ・インナー・パンツ(スカート)の1セット)を、3セットづつ選んだ。なにせ初めて女性の服を選んだから、悪戦苦闘したのは言うまでもないが。


「妹も、とても喜んでました!」

「気に入ってくれたなら、よかったです」


自分の感性と相手の好みを合わせるというのは、とても大変な事だ。しかしながら、こうして喜んでもらえて、嬉しくないはずはない。

ちなみにだが、美雪先輩には黒い帽子ハットを、リリナ先輩には白い帽子をプレゼントした。

何となくだが、似合うと思ったのと、リリナ先輩には朝食のお礼を兼ねて。美雪先輩には…………リリナ先輩ばかりにプレゼントしたら、後でギャーギャー言いそうだったから、ついでに、だ。


さて、あんまり話す話題も無く………というか、学校までが徒歩10分という近さもあって、あっという間に学校に到着。

ちょうど校舎正面の玄関に差し掛かろうとした時、体育館横の弓道場から美雪先輩が出て来た。


「おはようユキ!どうだ、私の弓道着姿は。中々に惚れるだろう?」

「惚れるかどうかは別として、似合ってますよ、相変わらず」


俺は素直に似合うと言っただけだ。けど、予想外の言葉だったのか、美雪先輩は顔を真っ赤に染めた。


「め、面と向かって言われると、は、恥ずかしいな……」


じゃあどうしろと?


「………あ、言い忘れていたが、私と愛の逃避行というやつをやってみないか?もしくは私を抱いてみないか?」

「全力で断るっ!!!!」


やっぱり変態は変態だ。朝っぱらから抱くとか言うなド下ネタ女!!!!


「ぬうぁっ!!こ、これで250回目の玉砕か!!!!」

「美雪、安心しなさい!嫌よ嫌よも好きのうち、ですよ!!」


へぇ、250回も俺は断ってんのか。つかリリナ先輩、俺はその言葉の部類には入ってねぇよ。

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