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16:ある意味最悪なケミカル(化学反応)

サブタイはあんまり(というか全然)関係ありません!

起きてきた凜を含め、俺・両親・綾館姉妹の6人がリビング(居間)に揃った。で、待ってました的な綾館姉(職業メイド)が、手にいっぱいの食材を取り出した。


「リリナさん、その食材はどこから………」

「勝手ながら、使用人に揃わせました。で、勝手口から運ばせました!勝手だけに!!」


全然上手くねぇ……。勝手口(裏口)って、勝手知ったる勝手口………ダジャレ失礼!


「実は、私とユキがラブラブデートをしている時に、リリナ姉様が凜ちゃんから聞いていたのだ」


ラブラブは余計だ。


「……私も、せっかくの家族水いらずの時にお邪魔するのは失礼だと思ったのですが、凜様が「むしろ来てくれてたほうが楽だ」と言われまして、お言葉に甘えさせていただく代わりに、お食事のご用意をさせていただいた次第です」


はぁ、成る程。ま、たしかに一理ある。うちの両親ってのは――――


「由希!こ、この二人が将来家族になるのかっ!?」

「私に!私に!!こんな可愛い娘が出来るのね!?で、お義母様とか言われたり一緒にお買い物したり洋服の取り替えっこしたり………ああ、いいっ!!」


帰ってきて早々にテンションが高い。マイペースな凜にとっちゃペースを崩されかねないし、俺にとっても毎回こんなテンションの両親は、どちらかといえば苦手である。

今回ばかりは綾館姉妹が居てくれるのはありがたいかも―――


「末永くよろしくお願いしますお義父様、お義母様!!」

「お、お義父様だって!か、母さん!!」

「アナタ!私、お義母様って!お義母様って!!」


うわぁ………収拾つかねぇ。つか、綾館妹と一緒になってパワーアップしてるし。リリナさんは―――


「えっと、オーストラリアイセエビは軽くソテーにして………」


自分の世界(仕事)に没頭してる。ってか食材パネェ!!











「できましたー!!」


朝もはよから豪華な食事である。イセエビ(高い!)のソテー・バジルソースかけに、燕の巣(めちゃ高い!!)のスープ、完全無農薬栽培小麦のパン(そりゃもう高い!)に、白トリュフ(ハンパなく高い!!!!)のサラダ。

我が家の二人(俺と凜)が一ヶ月に占める食費を、一回の食事で超えていそうな雰囲気が否めない!!


ま、まあ美味しく頂いたから文句は言わない。べ、別にお金持ちが羨ましいとか思ってないんだからね!!


男の俺がツンデレってキモいから、これ以上は何も言わねぇ。


さて、朝食は美味しく頂いた。が、この後は何をするわけでもなくダラダラタイム。その間に、綾館姉は洗濯。何度もしなくていいって言ったんだが、頑として首を振らないリリナ(職業メイド)は、妥協した俺を横目に、嬉々として働いている。

一方で、綾館妹(美雪先輩)は―――


「お義母様は化粧品メーカーの社長なのですか!?しかも“Clear”といえば、前年度のコスメ部門で売り上げ一位を獲得した、人気メーカーじゃないですか!」

「あら、美雪さんよく知ってるのね!お義母さん嬉しいわぁ!!」


女同士、話に花を咲かせている。

凜は―――


「……じゃあ行ってきます」

「えっ?せっかく父さんも母さんも帰ってきたのに、どこか行くのか!?」

「友達の方がお父さんより大事だわ」

「………」


哀れ親父。











俺もこの場から逃げたかったんだが、綾館姉妹をほっとくのも危険。んなわけで親父と男二人で碁並べ。

地味な図だが、中々白熱している。

ま、そんなのも最初のうちで、1時間もすりゃお互い飽きた。


「ユキ様、お洗濯とお掃除終わりました!」

「何から何まですみません。あとユキ様言わないで下さい」


メイド、任務(お仕事)完遂。

そんなわけでこっちに来たリリナさん。いい加減、呼び方を変えてほしい。


「では、なんとお呼びすれば?」

「ん〜……“ユキ”とか“由希”とか。“様”付けは勘弁してほしい」

「では“由希くん”で、よろしいでしょうか?」


ま、まぁいいか……


「ユキーっ!!!!」

「ん?」


先輩が猛ダッシュでこっちに来た。つか、ダッシュする程、うちの家は広くねぇんだが………。


「私も呼び方を変えたいっ!!」

「そりゃいい!できれば“相澤”とか、由「ダーリンって呼びたい!!」


呼ばれてたまるかあぁぁぁあっっ!!!!!!!!!!

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