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11:デートをしましょ!マイ・ダーリン♪〜前〜

PV5000超えてました。読者の皆様、ありがとうございます♪

「ご馳走様でした!」

「うむ、美味かった!」

「堪能しました」

「お粗末様です」


どうして我が家の食材を、こんなにも上手に、かつ最大限の美味に仕上げるのだろう。

我が妹ですら「堪能しました」と、俺には絶対言わない称賛の言葉を口にするほど、リリナさんの作った朝食は美味でした。


「さて、ユキには特別デザ「いらん!!」

「では美雪様の代わりに私がデザ「もっといらん!!!!」


やべぇ………リリナさんまで変態化してきてる。


「朝からお盛んね、変態ユキ」

「俺は何もしてねぇぇぇえ!!!!」


チキショー!!この家には俺の味方がいねぇ!!!!











「………で、なんでスーパーマーケットなんだ!!」

「知るか!つかなんで居る!?頼んだ覚えはねぇ!!」


スーパーである。我がシスター様が成長期であるかどうかは知らんが、我が家の最近の食材消費がはんぱなく早い。なので買い物に来ているのだが、先輩までいる。全く必要ないのに………。


「普通デートといえば遊園地とか水族館とかだろう!!」

「デートしてるつもりはねぇよ!!!!」

「何ぃ!?普通、赤の他人……まして年頃の男女が二人っきりならデートしかないだろう!!!!」

「勝手に付いて来たくせにデートなわけねぇだろうがあ!!!!」


もうやだ……誰かこの勘違い・妄想・変態と三拍子揃った女をどうにかしてくれぇぇぇえ!!!!!!!!!!!!


「……ん?待てよ………この所帯じみた感じは、もはや恋人を超えて夫婦じゃないか!!」


もうツッコミが追い付かねぇ………











「ふんふーん♪ふふーんふん♪」

「……………」


特売日だったというのに、コイツのせいであんまし戦果を挙げられなかった。

人の波には飲まれるし、わけのわからん食材をカゴにぶち込むし、ちょっと離れりゃすぐ騒ぐし………。ほっときゃいいんだろうが、いかんせん顔見知りという立場である。

あれこれと世話を焼いてしまうのは、我ながら苦笑の一語に尽きる。


「ふふん♪ふーん♪ふふーん♪」

「……ご機嫌っすね」


こっちは目当ての牛ロース切り落とし(グラム80円)が買えなかったっつーのに……


「当たり前だ!ユキと二人っきりなら、たとえスーパーでも式場と同等!!」


式場って………


「結局、デートというのは好きな相手と時間を共にする事だった。場所なんて関係ないんだとな!それに……」

「それに……」

「なんだかんだといっても、ユキは私の傍にいてくれる。たとえそこに恋愛感情はなくても………だ。小さな事だと思うだろうが、私にはそれが嬉しいんだ」


照れは無い。だが、真っすぐに俺を見つめる先輩の言葉は、俺の心臓を高鳴らせるには充分だった。もちろん、そんな事なんて絶対口にはしないけど………











「ただいま」

「お帰りなさいませ、美雪様、ユキ様!」

「なんでまだ居る!?」


帰宅早々に出迎えてくれたメイド(リリナ)。俺の言葉に「何言ってんの?」的な顔すんな!!


「侍従たる者として、姉として、主を、妹を出迎えるのは当然じゃないですか!!」

「……だってよ先輩」

「……うん。ただいま、姉さん!!」


仲睦まじい光景である。実にほほえましいのだが、せめて自分ん家でやれよ。




さて、帰宅したんだが、昼までにはまだ時間がある。何すっかなぁ……


「ユキ、せっかくの二人っきりだ!ナニしよう!!」

「ナニって言うなそして脱ぐな密着するな!!」


この色魔め!


「つか二人っきりじゃねーし!下の部屋に妹とメイド居るし!!」

「むぅ……ヒマだヒマだヒマだ!!!!」

「うっさい!!」


ヒマなら帰れ!さっき高鳴った胸のトキメキ返せ!!



コンコン!


「どぞ〜」

「失礼します。ユキ様、お昼は私にお任せいただけないでしょうか?」

「昼飯?いいよいいよ、さすがに朝飯作ってもらったうえに、昼飯まで作ってもらうのは……」


一応先輩とメイドは客人だしな。


「ああ、いえいえ。ユキ様と美雪様の昼食を作る気など毛頭ございません」

「「は?」」


さすがに先輩とハモったな。つか毛頭無いってなんだ。


「ですから、凜様はご自宅で昼食を食べたいそうですので、私が作ります。お二方はせっかくの休日ですので、デートでもしてきたら如何でしょう?」

「「デート?」」

「ええ」


デート………つってもなぁ、付き合ってもいないし、別に行く気も………


「これからデート……これからデート……デート………」


あ、嫌な予感。ここは一先ず退さ……ガシッ!!


「さあ行こうマイ・ダーリン♪」


やっぱこうなるかあぁぁあっ!!!!!!

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