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雪の煌めき〜リライト版〜

作者: 雪代深波

雪の煌めき(リライト版)


3年前、僕は君に出会った瞬間、胸がぎゅっと締め付けられるような感覚と、世界が淡く輝くような幸福を同時に覚えた。


でも、その日から、3年の月日が経った今、君は僕の手の届かない存在になってしまった。


春には君と歩いた桜並木、風に舞う花びらが二人を包む中で。

夏には笑い声と波音が交じり合った、太陽の眩しい海の日々。

秋には落ち葉の絨毯を踏む足音、ひんやりした風とともに蘇る温もり。

冬には粉雪が舞う駅前、街灯の光に反射した君の瞳の輝き。僕は何度も、何度も胸の奥でその四季を反芻する。

君は淡く輝く存在で、誰もが振り返る美しさを持っていた。でも、その君の隣には僕の友達、僕のライバルがいた。

彼の笑顔の前で、僕はただ目をそらし、心の中で小さな痛みを抱えた。


粉雪が舞う夜の駅前、街灯の光が君の髪を照らす。僕は振り返ろうとしたけれど、君が新しい人と笑い合う姿を見て、無意識に目をそらした。

その瞬間、僕の胸はぎゅっと締め付けられた。


けれども、僕はその距離を越えられなかった。


僕は知っている。

君が笑うその先にあるのは、もう僕ではなくても、それでも君の幸せを願う自分がいることを。


記憶の中の四季は、僕の心の中で鮮やかに輝く。

春の桜、夏の海、秋の落ち葉、冬の雪。

すべてが、君との時間を色濃く残していた。

僕の胸の奥には、まだ君がいる。

でも、少しずつ僕は前を向かなければならないことも、舞い散る雪が静かに教えてくれる。


粉雪の中、僕はそっと目を閉じる。君との思い出を抱きしめ、そして新しい一歩を踏み出すために。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

『雪の煌めき ―リライト版―』は、

過去の思い出や恋心が少しずつ溶けていくような、

そんな「静かな強さ」を描きたいと思いながら書きました。

初版から読んでくださっている方にも、

今回初めて触れてくださった方にも、

この物語が少しでも心に残れば嬉しいです。

これからも、感じたままの“想い”を

言葉にしていけたらと思います。

――雪代深波

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