表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(第2章完結!)女神ガチャに外れて捨てられた俺が、運だけで異世界を成り上がる  作者: エルティ
第2章 女神ガチャに外れて捨てられた俺が、運だけで英雄になる
32/43

第31話 ミッキーとの再会! やっぱ、ミッキーはミッキーだよ。

 ページを開いていただきありがとうございます。

 「女神ガチャに外れた俺が、運だけで異世界を成り上がる」第31話です。

 今回は、スタードを突然去ったミッキーに、事情聞くためラック達がユタカーのロッキーロード伯爵家を目指します。

 よろしくお願いします。

 同じ頃 スタード ー ユタカー間の街道 ラック達




 俺たちはミッキーの実家がある農水都市を目指して馬車を走らせている。


 馬車の運転手には倍のお金を払って、なるべく急いでもらった。


 それにしても、なんでミッキーは事情を言ってくれなかったんだろう。


 どういう事情があるにしても、 俺は話を聞きたかった。


 でも、俺に言ってくれなかった。


 俺はミッキーと仲良くなったつもりだったけど、結局はそれまでの関係だった、ってことだよな。


 あと、ミッキーが貴族だったということも驚いた。


 ミッキーは気さくで誰にでも明るくて、貴族っぽいとか全くそんな感じはしなかったからだ。


 今ごろ、何してんだろなミッキー。


 俺はミッキーが好きとか、よく分かんないけど、そういうんじゃない。


 ミッキーにはスタードにいてほしいんだ。


 スタードじゃミッキーを必要としている冒険者はたくさんいる。


 俺も、その1人だ。


 俺が黙って考えている横で、マジョはやたら嬉しそうにしていた。


 右手には、複雑な形をした怪しげな色をした魔石を持っている。


 この間、コンブーメを倒したときに出た超レアドロップ品、「コンブーメの連結魔石」だ。 


コンブーメの巨大連結という滅多にない敵からしかドロップせず、なおかつドロップ率も相当低いらしい。


 でも、いとも簡単に出てしまった。これも俺の運のお陰ってやつかな。


 普段、ほとんど物を欲しがらないマジョが、この魔石だけはどうしてもほしいと言って聞かなかった。


 売ったら5000万イェンは下らないと「買い取りマスター」のジェリーに聞いたな。


 でも、これまで何も欲しがらずに俺、ていうかパーティーを助けてくれてたからな。


 だから、喜んでマジョにあげることにした。


 マジョが言うには、この魔石があると新しい妨害魔法がどんどん生まれるらしい。


 てことは、また新しい魔法の犠牲になるのかよ俺は。


 マジでゾッとしかしないんだけど。


 「ふっふっふ。マウスちゃんは本当に最高だねぇ。こんな面白いものをプレゼントしてくれるんだから。触っているだけで次の妨害魔法が生まれてくるよ。ああ、早く実験したいねぇ」


 「マジョ、ほんとうれしそうだね。それ、もらえて良かったね」


 「ああ、最高だよこのパーティーは。ずっといたいものだねぇ」


 「おらもずっといたいだぁ~」


 マジョの声に合わせるように、パワーも声を上げた。


 「わたしも、このパーティーに入ってほんとに良かった」


 プリンも、同じように言ってくれた。


 「……なんかむずがゆいけど、ありがとな、お前たち」


 俺は少し照れてしまう。


 俺はレベルが上がった今でも強くない。ただ運が高くて仲間に恵まれているだけだ。


 まあ、ここまで運がいいと、それも一種の才能って思っちゃうけどね。


 でも、と俺は考えてしまう。


 一緒のパーティーじゃなかったけど、ミッキー、君も仲間じゃなかったのかよ、って。


 それはもはや本人に聞くしか方法はない。


 だから、会いに行くんだ。




 しばらく進むと、スタードの東の端にあるあの村が近づいてきた。


 たしか、おじちゃんおばちゃんが、ロッキーロード伯爵家が近くにあるって言ってたよな。


 「なあ、ちょっと道はずれるけど、おじちゃんおばちゃんのところに寄らないか? ロッキーロード伯

爵家も近くだって言ってたし」


 「それはいいねぇ。ぜひ会いたいものだよ」


 「ほんと、私も会いたい。行ってみようよ、ラック」


 そういうわけで、俺たちは以前クエストでお世話になったおじさんおばさんの家に向かった。


 おじさんおばさんは、干上がった田んぼでヨネの刈り取りをしていた。


 「おじさん、おばさん。お久しぶりです。以前お世話になったラックです」


 すると、おじさんおばさんがこっちを向いて手を振った。


 「あら~ラックちゃん達じゃないの~。久しぶりやねぇ~」


 「あら~どうしたとね? こんなところまで」


 「実はですね、訳があってロッキーロード伯爵家に用がありまして……」


 おじさんおばさんは顔を見合わせた。


 「じゃあ、ちょっと上がってお茶でもどうね~」


 俺たちはおじさんおばさんの家に上がった。台所からお茶の香りがしてくる。


 「あのあとエリーちゃんがイノブーを使って畑を耕してくれてねぇ~。とってもたすかったとよ~」


 「あ~エリーちゃんですね。その後どうしたんですか?」


 「うちの野菜を山盛り渡したら、喜んで帰って行ったよ」


 そっか。エリーちゃんもおじさんおばさんもよかったな。


 俺は、ミッキーを探しに来た事情を詳しく話した。


 「……と言うわけで、どうしてもロッキーロード伯爵家に行って、ミッキーって娘に会いたいんです。会って話がしたいんですよ。ロッキーロード伯爵家ってどんな感じなんですか?」


 おじさんおばさんは驚いた顔をしている。


 「あら~ロッキーロード伯爵の娘さんねぇ~。最近帰ってきたって聞いたねぇ~。そんなことがあったの~」


 おばさんは心底同情した表情を見せる。やっぱいい人だよな。


 「ロッキーロード伯爵は、貴族では珍しいくらいとってもいい人やとよ~。領民からとっても慕われているし、私たち隣村が困ったら助けてくれるしね~。身分とかそういうの関係なしに、分け隔てがないからね~」


 「へぇ~、ロッキーロード伯爵っていい人なんですね」


 なのに、ミッキーは家出してて、しかも黙ってスタードから去った。


 やっぱ、なんかあったとしか思えねぇじゃねぇか。


 「おじさんおばさん。ロッキーロード伯爵家はこっちだね?」


 マジョが言った。マジョはアンカールドの大貴族の出身、さすがアンカールド内の地理には詳しい。


 「私たち、早くミッキーに会いたいんです。案内をお願いします」


 プリンもそう言う。俺も同じ気持ちだ。


 「分かったわ~。途中までなら、案内するよ~」


 そう言っておじさんおばさんは立ち上がった。


 「ありがとう。本当に助かります」





 おじさんおばさんに連れられ歩くこと1時間、もう農水都市ユタカーに入ったようだ。


 そこには、見事な田園風景、っていうのかな。きれいな田んぼや畑が見渡す限り広がっている。


 「ここからしばらく歩くとロッキーロード伯爵様のお屋敷があるよ~」


 「ありがとう、おじさんおばさん」


 「いいえ~。ラックちゃんやパワーちゃんたちは孫みたいなもんじゃからね~。気にせんでいいよ」


 「また遊びに来てね~」


 そう言って、おじさんおばさんは帰って行った。なんていい人達なんだろう。

 「じゃあ、行くとしようかい」


 マジョの号令で俺たちは歩き出す。


 歩きながら周りを見ると、ロッキーロード伯爵家の領民と思われる人々が一生懸命働いていた。


 きつい農作業だろうに、誰もが楽しそうな顔をしている。


 「作業中すまない。俺たちはロッキーロード伯爵家に用があって来たんだ。なあ、ロッキーロード伯爵ってどんな人なんだ?」


 俺は気になって話しかけた。」


 「あんたたちはよそ者かい? 伯爵様は本当に素晴らしい人だよ。奥様も本当に素晴らしい。私たちは幸せだよ」


 領民は汗を拭いながらも、心底充実した表情で話す。


 もしかして、ロッキーロード伯爵って本当にいい人なのか?


 「だけど、最近困ってることがあるって聞いたよ。詳しいことはわからんけどね」


 「そっか。どこに行けば伯爵に会えるんだ?」


 「この先にある、伯爵家の屋敷の近くの畑で働いているはずだ。伯爵様も俺たちと同じように汗を流すんだ。すごいだろう」


 「貴族が領民と一緒に農作業? 王都じゃ考えられないわ」


 すると、領民はキッと目が鋭くなる。


 「王都周辺の貴族様とうちの伯爵様を一緒にしてもらっちゃ困るな。貴族についてあれこれ言うのは御法度だが、あんな自分のことしか考えていないような方々とは違うんだよ、ここの伯爵様は。領民の俺たちにも自分たちが切り開いた土地を与えてくれて、税も他に較べたら少ない。本当に素晴らしい方なんだ、伯爵様は」


 へえ。やっぱりいい人なんだ。会ってみたくなったな。



 

 しばらく歩くと、大きな屋敷が見えてきた。ここがロッキーロード伯爵家か。


 おいおい、なんだアレは。


 屋敷の上部に、明らかに映画で見たことあるような、ボクサーの立派な銅像? がある。


 あれが領主である伯爵の像なのか?


 屋敷に近づくと、門番がいた。


 「やあ。俺たちはスタードのラックパーティーだ。スタードからこっちに戻ってきたミッキーって娘に会いに来たんだけど、この家で合ってるか?」


 すると、門番達が目を合わせ、こちらに槍を向けた。


 「お嬢様に用とは、何者だ」


 「さては貴様ら、強盗か誘拐目的か?」


 いやいや、こんな堂々と強盗や誘拐に来ないだろ。


 でも、お嬢様、か。大事にされてんだな、ミッキーって。


 すると、奥の畑から聞いたことのある、懐かしい声が聞こえてきた。


 「えっ? ラック?」


 振り向くと、農作業の服に身を包んだ、ミッキーが目を丸くして奥の田んぼに立っていた。


 農作業の格好をしていても、圧倒的にかわいい。


 嘘じゃない、ミッキーがいる。やっぱりミッキーはどこにいてもミッキーだった。


 「ミッキー! 私も会いたかった」


 プリンが汚れるのも構わず田んぼに入って、ミッキーに抱きつく。


 「ふふっ。感動の再会だねぇ」


 そう言いながら、マジョは俺の方を見た。


 ミッキーは、プリンに抱きつかれながらも俺の方を見ている。


 俺も、ミッキーの方を見ていた。


 ほんとなら、聞きたいことは山ほど会ったはずだ。


 でも俺は、ミッキーを見ながら何も言うことができなかった。


 ただ、心の底からそう思ってたんだ。


 もう一度、会えて良かったって。


 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 第31話「ミッキーとの再会! やっぱ、ミッキーはミッキーだよ。」でした。いかがだったでしょうか。

 これから先、ミッキーとの話が長く続きます。果たして、ミッキーがスタードを去った理由とは。そして、ロッキーロード伯爵家が抱える問題とは。

 これまで触れてきた内容全てが関わって来ますので、続きをお待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ