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魔王

「俺は、昔……

 半分魔族って事が理由で、イジメにあっていたんだ……」


「それは、酷いわね……」


「半分魔族なんて、今は——そんなに珍しくも無いけどな……」


「子供の頃って、少し見た目が違うだけで標的になったりするのよ。残酷ね……」


「そうか……それで!? 

 お前は、魔王を倒すために自分を鍛えたのか……」


「ああ……。俺は、魔王を倒す為に——死にものぐるいで修行に明け暮れた。

 そして、強くなって——この街に戻って来たんだ——ッ!」


「それで、自分の力を試す為に——俺に挑んだって事か……?」


「ああ。お前を倒して、自信をつけて魔王に挑む為に……

 それに、出来れば魔王の戦力も削っておきたかったんだ……」


「それで!? お前は、魔王を倒して——その後は、どうするつもりなんだ?」


「そこまでは、考えてない。

 魔王に復讐を終えた後は……アイツに変わって、俺様が玉座にでも君臨してやろうかな……な〜〜〜んてね!」


「やっぱ、コイツ殺しておくべきだったか……

エリアル?」


「殺しちゃダメよ。

 てか、魔王を倒すって——目的は、私達の目的と一緒じゃない。

 だったら、戦うより! 協力した方が良いと思うんだけど……」


「何だよ! お前らも魔王に復讐するのが目的だったのか!? だったら、早く言ってくれてよ。てっきりアイツの仲間かと勘違いしちまったぜ——ッ!

 まぁ、アイツを殺したいくらいに憎んでる奴は多いからな……。

 子供の頃のアイツは、間違いなく悪魔だった……」


「子供の頃……? アンタいくつよ……」


「なんか……コイツの思ってる魔王と俺達が思ってる魔王って、少し違くないか?」


「ねぇ、フロック……コイツの子供の頃の記憶って、映せる?」


「エリアル、名案だ! 出来るぞ。見てみるか……オケラスキオラン……記憶の精霊よ。

 この者の記憶を映し出せ!!!」


 そうして、フロックはキバの記憶を映し出した。


「お……何だこれ!? 俺の子供の頃が映ってやがる」


「黙って、見て——!」


 幼き頃のキバは、ほとんど人間と変わらない容姿をしていた。


「何で!? この容姿で、イジメられるんだよ——普通の人と変わらないじゃ無いかッ!」


「全ては、魔王のせいだ!!!」


 そして、映像は——ある日の出来事を映し出していた。


 その日は、キバが数人に子供に捕まると……羽交締めにされて——ある人の元へと連れて行かれた。


「よぉ——ッ。お前がキバとか言う半分魔族のガキだな?」


「・・・・・・」


「おい、返事をしろ——ッ!」


 その太々しい声と態度の主は……



「あ……ボス! 『ボスね……』」


「そう言えば、子供の頃のボスの事を魔王と呼ぶ奴らもいたな……」


「俺らの世代は、アイツの事を皆んな魔王と呼んでいた……」


「とりあえず、続きを見ましょう」



「おい! お前ら、そいつを抑えてズボンを脱がせ——ッ! 俺様が、魔族のチ○コがどうなってるか確認してやる!」



「やめてくれーーー!!! これ以上、映さないでくれ——ッ!!!」


 キバが、恥ずかしさとトラウマで——暴れ出したので、一度——映像を止めると……


「そう言う事か……

 コイツ、俺の後輩と言う事だな……」


「そんな事よりも……子供の頃のリサ……ボスは、チ○コが本当に好きね……」


「やめて……くれ……」


「でも、キバ……こんな事、あの頃は——いつもの事じゃねーか?

 なんで、これでイジメられるようになるんだ?」


 すると、怯えていたキバが……口を開いた。


「実は……俺は、この頃からムケていたんだ。

 そしたら、魔王の奴が面白がって毎日のように自分の下部達を使って……俺の……を……毎日、毎日……眺めて………楽しんで……。

 だから、俺は——強くなってアイツに復讐をすると決意したんだ!

 そして、死に物狂いで修行をして——修行を終えて街に帰って来ると……

 アイツは……魔王は、下部を増やして冒険者ギルドに君臨していた。

 だから、俺は——まずは部下から削っていこうと思い。

 ギルドで、1番強いと噂されている。

 お前達を狙ったって訳だ!」


「……そう言う事なら、早く言ってくれ!

 俺も手を貸すぞ! キバ——!」


「何言ってんのよ! 無理よ。絶対無理——ッ! 血迷った事は、やめなさい」


「お前らも……アイツに恨みがあるのか……?」


「ああ……これを見てくれ!」


 そして、フロックは——自分の記憶を投影した。





「あの……悪魔が……フロック先輩にも、こんな酷い事を……許せん!!!」


 そうして、2人は和解した後——ボスを倒すために、断固たる決意で——リサさんの元へと向かったが……

 彼女の前に立つと、子供の頃の記憶が蘇り足が空くんで……何も出来なかった。


 そして、2人は……もっともっと強くなる事を心に強く決意した。


「……アンタ達、情けないわね」


「「・・・・・・」」

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