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釈放

 それから、牢屋を出られた三人は——ひとまず休憩の為に、街の喫茶店で休憩を取り。

 話し合う事にする。


「キバ……シロ……怒られた理由が、全く分からなかったんだが……俺達は何を怒られていたんだ?」


「さぁ〜……」

「分からないすッ……」


「…………分からない。なら、仕方ない!

 まぁ、誤解は解けたし。万事解決と言う事だな!

 と、言う訳で……これからは、気持ちを切りカエル! カエルだけに……」


「そうすッね!」

「そうね」


「でも、先輩……姉さんを見失ってしまいましたが……これからどうしますか?」


「それなら問題ない。こんな事も、あろうかと——俺の発信機型オタマジャクシをエリアルにつけてあるから、あいつが何処に居ようが追跡出来る」


「さすが! 先輩すッ!!!」


「カエルさん……凄い! 

 私も、結構いろいろ出来る方だけど——他人が出来ることで凄いと久しぶりに思ったゎ!」


 そうして、三人は改めてエリアルを追う事に決まった。



 そして、エリアルを追いかけて——その道の途中。山肌、断崖絶壁にて……


「先輩!!! 本当に、この道で合ってるんすッか!? この道、ヤバすぎないですか!?

 落ちたら、確実に死ぬんすッけど……」


「そうか。俺はカエルだから別に平気だけど」


「そうね。私も魔法少女だから空も飛べるし平気ね」


「なら、自分も平気すッ!!!」


 そんなこんなで最初の村を発見した三人は……



「あっ! 村が見えたぞ……」


「えっ!? 何処?」


「見えてはいますけど、まだまだ遠いですよ」


「えっ!? 何処何処???」


「じゃー村まで競争だ!!! ケロケロのーーーロケット!!!」


「あっ!!! 先輩、ズルい!!!」


「村、何処よ?」


 そして、フロックは先に村に行ってしまった。


「ねぇ、置いていかないでよ!」


「知らないすッよ! 崖の時、助けてくれなかったじゃないすッか……」


「あの時の事は、謝るから! お願い置いていかないで……」


「いやすッよ!」


 そして、キバが走り出すとシロはキバにしがみついた。


「おいコラ! 放せ……」


「いやだぁーーー!!!」


 そんな感じで揉めながら二人が村へと到着すると……村人の円の中心でフロックが倒れていた。


「ど、どうしたんすッか!?」


「これは、これは、冒険者様! 今さっき魔物が村に侵入して来たから退治したところです」


「先輩! 大丈夫すッか!?」


 キバがフロックに駆け寄ると……


「こちらの魔物と知り合いですか?」


 そう言って、クワや斧などを振り上げる村人達……


「いや、違う……違くはないんですけど……」


 すると、シロが機転を効かせて


「そう、この魔物は私の使い魔なの……私は、召喚魔法も使える魔法少女よ!」


「そうでしたか、それは失礼しました。

 実は、この村は少し前から魔物の襲撃を受けており魔物に対して過敏に反応してしまうのです。どうか、お許しを……」


「そう言う事情があるなら仕方ないわ。

 なら、お詫びに泊まるところと食事を用意して頂戴!!!」


「図々しいすッね。お前……」


「良いのよ! どちらにしろ泊まる所は必要になるし」


「分かりました。こちらの手違いとは言え使い魔を殺してしまったのは、こちらの落ち度です! 食事と泊まる所を用意しましょう」


「ありがとう!」


「えっ!? そんな事より……先輩、死んだんすッか?」


「まだじんでなぃ……」


「先輩ーーー!!! 良かったすッ!!!」


 そうして、三人は今晩泊まる宿へと連れて行かれた。

 そこは、古ぼけた古民家で——キバとシロが荷物を下ろすと、魔物であるフロックに息がある事を気づいた村人はフロックを家の柱にくくりつけた。


「一応、魔物ですから。念の為です!」


「……先輩、大丈夫すッか?」


「……ぁぁ……なんか昔を思い出す……」


「サンドバッグのアレすッね!」


「それそれ……」


「サンドバッグ!? 何それ???」


「昔の話っす!」


「ねぇ、気になるじゃない。教えてよ!」


「うるさい! 黙れ——ッ! お前に教える事など何もない——!!!」


「…………」



 そして、夜になると村長が食事を用意してくれた。

 三人は、それを食べながら。

 村を襲撃している魔物の話を村長に聞いた。


「そうなんすッね……だったら、その魔物達——俺達が退治しますよ」


「本当ですか!? 冒険者様!」


「ええ、勿論すッよ!」


「お兄ちゃん、そんなに安請け合いして良いの? カエルさんにも聞いていないのに……」


「大丈夫すッよね。先輩!?」


 みんなの目線がフロックに集まると……ヨダレを垂らして寝ていたフロックが薄らと目を開ける。


「……ぁ……ぅん……」


「どうしたんすッか? 先輩、大丈夫すッか?」


「……ぁぁ……お前達との旅は、疲れる……なんでも良いから、寝かせてくれ……」


 そう言って眠りにつくフロック……


「わかったすッーーー!!!」


「うるさいわよ! あんた!!!

 てか、カエルさん……ヨダレを凄い……このままじゃ私達の寝る所まで水浸しよ……」


「それは、まずいすッね……口縛っちゃいますか?」


「そうね。それがいいかも……」


「冒険者様! 魔物を倒してくれるのは本当ですか!?」


「あっ……ええ、今は——少し待ってくれない」


「いや、私達には大事なことなので……」


「分かっているけど……」


「縛り終わりました。これで、大丈夫ですね」


「ゲコー……ゲコー……ゲコー……ゲコー……」


「冒険者様! 魔物を倒してくれると言うのは、本当ですか!?」


「ゲコー……ゲコー……ゲッゲコー……」


「明日、先輩が起きたら話してみます! 多分、大丈夫だと思いますが……」


「ゲコー……ゲコー……ゲコー……ゲコー……」


「それは、ありがたい。期待して待っています!」


「ゲコー……ゲコー……ゲコー……ゲッゲコー」


「良いっすッよ!!!」


「ゲコー……ゲコー……」


「五月蝿い!!!」


「では、私は戻ります! 今日は旅の疲れを癒やして下さい」


「ありがとうございますッ!」


「寝れる? こんな状況で疲れ取れる???」



 そして、次の日になった。


「復活!!!」


「おはようございます! 先輩、話があるんすッよ」


「…………ぉはょぅ……眠い……」


「なんだ!? ちゃんと寝ないとダメだぞ!

 睡眠不足は、お肌の大敵だ!」


「誰のせいだと、思ってるのよ……」


「先輩!!! モンスター退治に行きましょう」


「お……おお、よく分からんが……行くかー!」


「私は、寝てていい……?」


「さっさと片付けて、エリアルを追うんだ!

 お前も手伝え!!!」


「分かったわよ……」


 そして、三人は速攻で魔物達をやっつけた。



「ありがとうございます。冒険者様!!!

 本当に、何とお礼を言って良いやら……お礼に今日は、宴会を用意します」


 三人は村人達に感謝され。

 その晩、宴会を行っていると……

 魔物の残党がトロールを連れて村を襲って来た。


「アイツら、巨人なんて連れて来やがって……」


「何言ってんだ!? キバ、あれは巨人じゃなくてトロールだぞ! 本当の巨人は、もっと人間味があって——もっと怖い……」


「そうなんすッか!? 俺は、大きな者は全て巨人と言う認識でした。これからは、気をつけます!」


「そんな悠長な事を言ってる場合じゃないでしょ! どうするの???」


「めんどくさいから……一気に蹴散らしてやろう」


 そう言うと、フロックは黄金に輝く塊を一つ取り出すと……


「キバ、これを飲み込め!」


「なんすッか? この金玉は……」


「これは、コルバチョフのオルフェーブルのアレだ!」


「えっ!? コルバチョフの金玉すッか?

 嫌すッよ! そんなの飲み込むなんて……」


「いいから、つべこべ言わず飲み込め!!!」 


 そう言うと、フロックはキバの口にコルバチョフの核を押し込んだ!!!


ゴックン……!!!


「ゔぇ〜〜〜最悪すッ!!!」


「どうだ!? オルフェーブルを感じるか……?」


「こ、これは……」


『キバは、オルフェーブルを取得しました!』


「何やってるんだ!? シロ……」


「ナレーションをしてあげてるのよ!」


 鼻を摘んだシロがナレーションをしてくれていた。


「先輩! こんな大技、俺なんかが貰っちゃって良いんですか?」


「お前が倒したんだ。お前が貰う権利があるだろ! それに俺は、もうディープインパクトを持ってるし。この力を使ってアイツらを一掃するぞ!!!」


「分かったすッ! 先輩、力を合わせて——やってやりましょう!!!」


 そして、フロックは逃げ惑う村人達にキバを応援する事を要求する。

 すると、村人達は皆んなキバを応援してくれた。

 

 オルフェーブルは応援されればされるほど威力が上がる……


「行くぞ! キバ」

「はい! 先輩……」


「ディープインパクト!!!『オルフェーブル!!!』」


 二人の放った技は、魔物達を一掃すると——その爆撃により村をも半壊させた。


パラ……パラ……パラパラ…………


「よしッ! 逃げるぞ! 二人とも!!!」


 そう言って、フロックが走り出すと……二人も無言で、その後を追った。


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