表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
即興小説トレーニング集  作者: レーディ
7/22

輝いていると言われたい/お題:汚い夕日

 いつかのあの日、俺は学校帰りの道を意気揚々と辿っていた。

 遠くに見える美しい夕日を目指して、スポ根青春漫画の主人公にでもなったような気分で。

 橙色に照らされるコンクリートを蹴って、ちょっとした段差に引っかかってすっ転びそうになって、それでも踏ん張ってまた走り出して。

 夕日も、俺自身も、馬鹿みたいにきらきらと輝いていた。


 そうだ、輝いていた。あの時は。

 一年経った今じゃチームのスタメンからも外されて、スポーツ推薦の枠だって絶望的で、いよいよ一年坊になじられて。

 どこかの家から香る魚の匂いにくすぐられながら、とぼとぼと寂しく辿るコンクリートは妙に薄暗く見えて、不意に何もないところで躓いて、立ち上がりたいとも思えなくて。

 それでも知り合いに嗤われることだけは嫌で、俺はゆらりと立ち上がる。


 瞬間、近くの家屋の窓が光を反射させて、俺の目を眩ませる。眩しい。眩しい。やめてくれ。

 目を細めながら前を見れば、そこには夕日が堂々とした態度で黄昏の空に鎮座していた。


 ああ、あの太陽は何も変わっていないはずなのに。

 ……もう、綺麗に見えないや。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ