装備がゴミ過ぎない?
「・・・ランキングオープン」
言うと同時に目の前の空間にホログラムのカードが表示される。
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サカザキ コウ(22) job:■■の■■
資産 (0) 2900003951/2900003951
地位、名誉 (-) 2900003951/2900003951
総合魔法力 (998) 3581192/21590049
総合武力 (658) 199989941/2900003951
■■■■(4)・■■■:3%
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「・・・おう」
何の説明もなく起きたら突然異世界の草原だったらどうする?
昨日までは何の取り柄もない一般的な社会人として過ごしていた人間がだ。
持ち物も特に無し、着ているものはただの寝間着のジャージときたもんだ。
あと素足っていう。
―――――――――――――オオオオォォ
―――――――――――――ゴアアァァァ
「・・・」
ちなみになぜ異世界だと思ったのか、なのだが。
この遠くから聞こえる声と明らかにその声の主、全長20メートルはあろうかというドラゴンと、それよりデカいお化け鳥の怪獣大決戦が恐らく2,3キロほど離れた中空で行われているからである。
「初期スポーンの位置おかしくね?」
ぶっちゃけ冷静なフリをしているだけで頭真っ白な訳で。
今すぐにこの場から逃げ出すべきなのだがさっきから腰が抜けて動けない。
というかランキングオープンてなんだよ何でこんなの知ってんの?
何か頭に直接情報を捩じ込まれているみたいで気持ち悪――――
あっ、ドラゴンさんがぶっ放したクソでかい火球を鳥さんが避けてこっちに?
これは直撃コースじゃな?
「なんでやねぇっ!!!!」
「はいリスポーン」(5回目)
と言う訳で生き返りました。
何で生き返るのかは知らない。
後なんでか痛みとか全く感じないのにそこはかとない恐怖を感じる今日この頃。
さて、ランキングを開いてっと
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サカザキ コウ(22) job:■■の■■
資産 (0) 2900003951/2900003951
地位、名誉 (-) 2900003951/2900003951
総合魔法力 (998) 3581192/21590049
総合武力 (658) 199989941/2900003951
■■■■(5)・■■■:3%
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うん、多分一番下のバグってる所が生き返っている原因だろうな。
4→5に数字が増えてるし間違いない筈。
後、その後ろに付いてる謎の3%が不穏すぎる。
「考えてても仕方ない、か」
そろそろ恐怖も麻痺してきたし、何故か復活すると分かれば少しばかり大胆に行動しても大丈夫だろう。
にしてもどこへ向かおうかね?
前方、北方面はクソトカゲと鳥さんが怪獣大決戦中。
勿論論外。
後方は森。
ここも最初に何がなんだかわからない内に心臓辺りをぶち抜かれて死んだっぽいので行きたくない。
「となると東か西なんだが・・・おぉ?」
かなり遠いが東方面に人工の壁っぽいものが見えるな。
あれは町ではないか?
というかかなり遠いのに見える壁って凄くね?2,300メートルはありそう。
まあ、町じゃなくても良いか、取り敢えず進もう。
靴を探しにな!!
まあ、結果として靴は歩きだして数百メートル程の位置に転がっていた兵士っぽい方の仏さんから拝借した。
多分あの怪獣大決戦に巻き込まれたのだろう。
仏さんから追い剥ぎとか正直めちゃくちゃ嫌なのだが背に腹は変えられない、と言うことで靴と片手剣、恐らく所属や名前が彫られているのであろうタグ(読めない)を頂いた。
埋めてあげようと思ったのだが、再び怪獣共の流れ弾(恐らく風魔法、全身ズタズタにされた)により断念。
因みに、一度装備したり身に着けたものは俺が死ぬと装備も一緒にリスポーンするらしい。
なんという御都合主義。
というか死体を見て割と平然としている自分が怖い。
この世界に来てから恐怖や悲しみみたいな感情が少しずつ無くなっているような気がしないでもない。
こんな短期間で耐性なんてつくもんかね?
「取り敢えず、気を取り直して進むか・・・」
「難易度ォァ!!」
急ぎ足で二時間程かけてデカい壁の近くまで来たけどちょっとこの辺どうなってんのマジでよぉ!!
突然地面から生えてきた根っこにぶっ刺されてるし!!(2敗)
こちらが認識出来ない距離から謎のヘッドショット食らうし!!(3敗)
挙げ句の果てには空からさっきの鳥さんの子供達みたいな奴らが急降下爆撃で体ぶち抜いていくし!!(8敗)
13回も死んだわ!!旅立ちの草原的な所かと思ったら終章付近のマップだったわ!!俺をこの世界に呼び出した誰かぁ!!出すとこ間違ってませんかァ!?
・・・はぁ、さっさと避難しよ。
あ、門発見。やっぱ町か要塞かで間違いなかったみたいだな。
すいませーん、助けて下さーい。
「何者だ!!そこで止まれ!!」
「んあ?」
急に声をかけられたもんでつい間抜けな声を出してしまった。
というかどこから声が・・・あぁ、上の方に出窓があんのな。
しかしなんと返したものかね。
「すいません、流れの旅人なのですが!!近くで大きな魔物同士の争いを見て恐怖でこちらに避難してきました!!後、近くで兵士さんの死体があったので認識票みたいなのもついでに持ってきました!!」
「事情は把握した!!今から下に使いを寄越すので何か身分を証明出来る物を持って待機していてくれ!!」
そう言って引っ込んでいく門番さん。
しっかし身分証明書なんてもってねえぞ俺。
何かポケットに入ってねーかなーって、あれ?こんな名刺みたいなカード持ってたっけか?
細々と何か書いてるけど相変わらず読めねえぞこれ。
というか文字は日本語じゃないのに話す時は日本語で通じるのな。
「お待たせした、何か身分を証明出来る物を提示してほしい」
「うおっ、びっくりした」
気付けば門が開いて使いの人が目の前にいたようだ。
爽やかイケメン君ですねぇ。羨ましい。
・・・んー、証明書なぁ。
「すいません、今は見えないのですが西の方でデカい魔物二匹の戦闘に巻き込まれてしまって逃げる途中で荷物は燃え尽きてしまい、今はこれしか持っていません」
「ランキングプレートじゃないか、それがあるなら入門は許可出来るよ・・・しかし、あの二匹の戦闘に巻き込まれてよく生き残ったものだ」
「いやぁ、こちらにデカい火球が来てですね、荷物が盾にならなければ今頃死んでましたよ」
ほーん、この名刺みたいなのランキングプレートっていうのか。
あれか、ランキング表示の物体版みたいな感じか。
最初から仕組まれたようにポケットに入っていたのは気味が悪いが利用出来るなら利用べきだろう。
「プレートを確認した!!警戒態勢を解いても大丈夫だ!!」
「・・・ひぇっ」
イケメン君が上を向いて叫ぶので何かと思い一緒に上を見上げたら色んな出窓から弓が引っ込んでいくのが見えた。
・・・これ、返答次第で穴だらけになってたかもな?
「怖がらせてすまない、今この辺りはなぜか魔物が活性化していてね。人に化ける特性をもった魔物もいるから油断出来ないんだ・・・っと、ここで話すのは危ない、他の要件は中で聞こうか」
そう言って門に入って行くイケメン君。
よくよく見てみれば彼は使いの者、というよりは結構な地位にいる人なのでは、と思う。
ちょっとした振る舞いがそれっぽいし、何か強そうな剣とレア度高そうな純白の鎧着てたし。
よっぽど警戒されてたんだなぁ・・・。
「まぁいいか、お邪魔しまーす」
ブクマ二件ありがとナス!




