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契約⑥

(霆がリナ救出の作戦に参加すると希望するとは予想外だったな)


 ミヤルザは心の中で驚きの声をあげた。

 リナと霆はうまくいっていないものだと思っていたので、今日、リナと一緒に霆が来たことさえリナにとって上出来だと思っていた。

 リナ救出作戦に霆が参加するという事はミヤルザの予想を超えている。リナがそこまで霆とちゃんと関係を気づいてきた事の表れだとちょっと評価すべきなのだろう。

 そして、霆の心意気は十分に評価したい。

 だが、霆は魔法が使えない。連れて行っても役に立たないどころか、足を引っ張る可能性は高い。

 連れて行っていいものかどうかは正直悩む。

 ミヤルザは、ふと霆の目を見る。意思の強さを感じる。なんとかしてリナを助けたいという気持ちが伝わってくる。


(霆を、連れて行こう)


 ミヤルザは意を決した。

 何よりも霆の気持ちを大切にしたい。せっかくリナに救出作戦に参加したいと言っているのだ。

 いずれ霆はリナの《神具》として活躍しないといけない時が出てくる。

 救出作戦で実際に《神具》の力を見るという経験は、授業で《神具》の力を見るのとは数倍得るものは多いだろう。

 そもそも、霆に授業へ出てもらったのは、《神具》の力を見てもらうというのが目的だったのだ。


「わかった。霆も一緒に来て欲しい!」


 と、ミヤルザが言った後、生徒を見渡し、


 それで、霆の他にリナ救出作戦に参加する者はいないか?」


 と、再度問いかける。

 魔法の使えない霆がリナ救出作戦に参加を表明した事により、生徒の誰かが参加を表明するのではないかと期待したのだった。

 だが、生徒は誰も手を上げようとしない。

 もう出発しないとリナを誘拐した犯人の指定時刻に間に合わない。

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