肯定文[今の奥]
僕の言葉。君への。
気付いたときには逸れたまま、整ってしまっていた。
壊したくて、曖昧を捨てて、僕は萌えようとした。君の隣で。
†
僕の中で君はいつだって女の子だ。
眠そうに笑った朝
楽しそうに笑った昼
辛そうに笑った夕
見せないように泣いた夜。
光を浴びて紫色に輝いていても、当たらないところで影っていても。
きっと
名前も知らなくても。
君が逃げ出した夜の少し前から、僕は君に伝えたい言葉ができたよ
たったの二文字は文字にすると、届く前に消えてしまいそうで、僕は最初に言葉を紡ぐ場所を求めてしまう。
ねえ、何処がいいかな?なんて、笑って。
遠い森の中で鬼ごっこをしながらだとか。
時間が止まった街の中で静かに眠ろうとしながらだとか。
もしかしたら大きななにかが頭について、剥がれなくなって、三文字になってしまうかもしれないけど。
君がただ、笑顔になってくれるなら。僕は何文字でもいいかな、なんて。
今の僕は君を好きだと笑っている。
いつからだろう、君が愛しくなったのは。
僕はまだ、満たされてなにかを失うのが怖いのかな。
でも、
なんとかなるでしょう?君となら。
適切で適当な僕は笑う。
君と、笑えるために。
ひとつの向こう側にある過去はもう、思い出の中として遠く。僕にはいらないみたいだ。
今、願うのは曖昧じゃない記憶と共に吹いた風、ただの君との明日。
From:daku




