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プロローグ 銀布はためく神殿
中高生向けのファンタジー小説に仕上げました。
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救いは、いつも残酷だ。
銀色の布が、揺れている。
風もないのに。
人々は言う。
「御使いが、世界を守っている」と。
しかし、誰も御使いの姿を見たことはない。
誰もが知る、神話で語られる存在。
銀布はためくここは、ノル神殿。
世界の中心にある、最も格式高い神殿。
かつては青い布と薄黄色の布がはためいていた場所には、今は、銀色の布が掲げられている。
もうずっと――
そして、ここにはひとりの少女がいる。
孤独の中、世界を守り続ける、秘密を抱えた灰色の少女が――




