憧れた魔法
あれから一月・・・。
勇者は消えた・・・。
「まぁ、元の世界に帰って、頑張る事にするよ。」
最後は勇者らしく、爽やかに・・・。
「そういや、ゲイボルグもみないな・・・。あやつも旅立ってしもうたのかの・・・。」
元の地位に復帰した聖王が玉座でぽつりと呟いている。
一応は反省して、新しい理想の聖魔融合に向けて頑張っている様だ。
一方、魔王は・・・。
「ああっ!使えん!使えん!」
「復興が進まんですな。」
「ほ・ん・と・う・に・な!!!」
「ヒェェェェェ!!!」
元四天王達を集めて、魔都復興中・・・らしい。
「はぁぁぁ・・・。リーナよ。お前くらいじゃな。マトモだったのは・・・。」
今日も溜息をつく魔王。
「まぁよい。あやつも自分の幸せをみつけたのじゃ。祝福してやらんとのぉ。」
こちらも少しづつ、日常を取り戻してきた様だ。
で、私はと言うと・・・。
「やっぱ、故郷の夜空は最高だ・・・。」
レントの空が見たくて、ここに来ていた。
「カルラ。やっぱりここにいた・・・。」
「リーナ・・・。」
リーナが背中を預けてくる。
「勇者達は元気かな・・・。」
「あの方達は、ここで自信を得たのだって、クレハが言っていたよ。」
「そうか・・・。」
星空が優しく二人を包む。
「そういや、クレハは?」
「あぁ。あの人ならあそこに・・・。」
リーナが指差す方向、私達がいる峰とは別の峰に弓を構えた女性が佇んでいる。
「何故、あんな場所に?」
「そ・れ・は・ね。」
クレハは夜空に向けて、矢を放つ。
「・・・これは・・・。」
天まで届いたその矢は、流星となって優しく世界へ降り注いでいる。
木も湖も滝も山も、光の子を宿し、キラキラ輝いている。
「これは・・・。凄い・・・。」
私達はそれを静かに見つめる。
「何となく分かった気がする・・・。」
「?」
「私が憧れた魔法は・・・。」
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