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アストライア冒険譚  作者: ものえの
第三章 『魔女バーバラ』
11/29

1-1.ノバリス地区<欲と汚泥、そして闇>(前編)

ワッチ達元気組一行は酒場”一攫千金”を出てノバリス地区へ足を進める。

「そういえばワッチさんはバルダの生まれでしたね。」

オリオンの問いにワッチは明るく答える。

「ワッチでいいよ。確かに育ちはバルダだけど、どこで生まれたかは知らないんだ。」

「大方、グラナダ王国の出自だろ。あっちは褐色人が多いしよ。」

リチャードがぶっきら棒な語り口で二人の会話に入る。グラナダ王国とはアストライア島南部海岸線を支配する五王国の一国である。しかし、その国力は他国と比較しても低く文化産業も未熟な国であった。リチャードにとってグラナダ人とは国境を越えクリスト王国民から略奪を行う唾棄すべき蛮族、それが褐色肌を持つ者に冷淡な態度を取る理由となっていた。

「でも父さんと母さんの肌は白いしとても優しいよ?」

「ならどこかの孤児院で買って来たんじゃねぇのか?」

リチャードの言葉にワッチは一瞬顔を曇らせる。

ゲンガンはワッチの様子をすぐ察知し、膝をつきワッチの右肩に手を置く。

「安心めされい。拙者はお嬢の出自で差別など絶対に致さぬ。」

「う、うん。ありがとうゲンガン。」

ゲンガンはかがんだ姿勢で睨みつけるようにリチャードを見据える。

「何だ、東方人。お前もそのガキと同類か?」

「リチャード、そこまでにしましょう。非は貴方にある。」

後方からオリオンが力のあるまっすぐな青い瞳でリチャードに言い放つ。

オリオンと並びユウナも口を挟む。

「私もオリオンと同意見。出自は才能、性格、価値観とは別に切り離すべき。それとも貴方は出自にしか頼るものが無いの?」

「何を言うか、この魔術師風情が!」

「ほら、また同じ。一体何に怯えているのかしら。」

「二人共そこまでです!」

オリオンが一声高く声を上げ二人を制止する。

「リチャード、貴方は孤児院で買った、と言いましたね。現教皇はその実体を重く見て孤児の売買を前面に禁止し護国卿の助力を得てまでして悪辣な商人を駆逐しました。確かに護国兵団の一員として魔女と戦う貴方は慕われ尊敬される人だ。でも世界をもっとよくその目で見て知った方がいい。」

オリオンから発せらる言葉の重みに耐えかねたか、やがてリチャードはゆっくりと頭を垂れる。

「謝るのは僕にではありませんよ?」

「ああ、分かってる。」

リチャードはワッチの側に近寄るとはっきりとした口調で謝罪の言葉を述べる。

「ワッチ、済まなかった。お前を傷つけてしまった事を謝らせて欲しい。」

「ううん、大丈夫だよ。でも父さんや母さんの事を悪く言うのは絶対ダメだからね?」

「ああ、そう・・そうだな。」

「それにリーダーやるなら仲間の悪口は言わない。そんな人にはリーダーなんて任せないんだから。」

「それは困る。後で隊長に叱られる。」

「エドワードさんの事?」

「ああ、そうだ。冒険者エドワードは仮の姿。護国兵団第一部隊隊長にして『王国の剣』、黒太子エドゥこそがあの方の本当の姿さ。」

「黒・・・太子?ええっ、本物の王子様じゃん!」

「そう・・・なるかな?・・・なるんだろうな。」

そのやりとりを見守りつつゲンガンが立ち上がる。

「では、”のばりす”地区に再び足を進めましょうぞ。」

一行はノバリス地区の闇へと足を踏み入れる。

 

 ノバリス地区。エドゥの策により偽りの魔女による決起場所として指定された場所。商人は常に複数の護衛に囲まれ警戒しつつ仲介人と交渉を進める、そんな光景がこの地区の至る場所で見受けられる。

「初めて来たけど・・・バルダじゃないみたい。」

ワッチの呟きにリチャードが反応する。

「”一攫千金”はガラが悪いといってもあの髭爺の目があったからな。だがここは違う。掃き溜めの集団だ。」

「はきだめ?」

「単純に悪い事で金を儲ける集団、って事さ。」

「じゃあ、やっつけちゃう?」

ワッチの笑顔にリチャードは抑揚を付ける事無く告げる。

「お前の役目はこの紙切れに釣られた冒険者が向かった先を聞き出すんだ。チップは先に渡してやる。」

「あ、その紙リチャードも持ってたんだ!」

「これは元々隊長の発案。ニセの決起文をバラまく事で本物の魔女をあぶり出すのさ。ほら、手を出せ。」

トスン、と重みのある音がワッチの耳に入る。手に落とされたのは小銭入れの袋。ワッチは紐を解き覗き込むと感動の声を上げる。

「き、金貨だぁ!」

「いちいちはしゃぐな。だが慎重に使え。情報を手に入れたら闇市場で合流だ、わかったな!」

「はーい。」

ワッチはリチャードらに手を振ると足早に裏道へと駆けていった。

「拙者はいかが致そう。」

「ゲンガンはそこの魔術師の護衛だ。アンタの威圧感はそれだけで役に立つ。ワッチが気になるだろうが作戦の内だ。理解してくれ。」

「承知した。」

「私は何を?」

ユウナの問いにリチャードは闇市場の建物を指差す。

「アンタはゲンガンと一緒に闇市場の片隅に居を構えていた呪術師ダサハーという人物について調べてくれ。確率は低いだろうがかつてこの男によって造られた地下迷路を探索した誰かの情報が見つかればなお良い。」

「迷路と魔女に関係が?それに聞き覚えの無い名前・・・。」

「情報を照合すればワッチの情報と合致する可能性は高い。ダサハーはかつてノバリス地区を拠点にしたギルドに属さない在野の呪術師の名前だ。金の為なら人を呪い殺し亡者を操り自らの護衛として使役する外道の呼び名に相応しい男。幸いすでにギルドの手で討伐は完了していて本人はノバリスの土に戻ってる。ダサハーは魔女結社と親密な関係にあったとギルドの調査報告書にも記載されている。この男の隠れ家に本物の魔女が潜んでいると考えても不思議な事じゃない。なぁに特に難しい仕事じゃない。露天商等でそれらしい本か巻物を見つけてくれるだけでいい。」

ユウナは頷くと静かに右手のひらをリチャードに差し出す。

「何だ?」

「・・・購入代金。」

「いや、お前王宮育ちのお嬢様だろ?自分の金で・・・。」

「お代。」

有無を言わせぬ言葉にリチャードは嘆息しつつも、代金を渡す。

「余ったらちゃんと返せよな。」

「考えておく。」

「・・・ったく、合流は闇市場だ。何か分かったらすぐ合流だ、いいな?」

スラムの中へと足を向ける二人を見送った後、オリオンは笑みを浮かべながらリチャードを称える。

「最初の時に比べたら進展しましたね。」

「何がだ?」

「色々と、です。でもそろそろ名前で呼んであげても良いのでは?」

「・・・魔女は信用できねぇ。」

「彼女は魔術師であって魔女とは違いますよ。」

「俺には理解不能な分野だ。大した差異は無い。そもそもオリオンの使う神聖魔法の様に人の身体の傷や病を治す訳じゃない。」

「今すぐで無くていいです。少しだけ視野を拡げてみましょう。恐らく彼女の印象が大きく変わるはずです。」

「やけに肩を持つな。惚れたのか?」

やや意地悪さを見せながらリチャードは問い返す。

「まさか。僕にはすでに誓いを立てた方がいます。」

「余裕だな。」

「信頼です。そしてパーティとしてこれから敵と戦ううえで最も重要な事でもあります。」

「確かにオリオンの言う通りだ。でもあの魔術師が簡単に歩み寄るか?」

「その仕事はリーダーであるリチャードの仕事です。頑張ってください。」

「わかったよ。やるだけはやるさ。んじゃ、こっちも始めるか。」

「まだ僕の仕事は聞いてませんが。」

「害虫駆除。行けば分かるさ。」

いつもの自身に満ちた表情で言葉を返すリチャードに安心したかのようにオリオンは頷く。

「分かりました。出来るだけ穏便に済ませましょう。」


ノバリス地区裏路地。ワッチは懐から布袋を取り出すとせっせと小石を詰める。

「重さは・・・ん~、このくらいかな。よし、じゃあやるか!」

ワッチは意気揚々とノバリス地区にある酒場へと入っていく。酒場にドレスコードなど存在しないが一定の身なりというものはあるモノだ。しかしこの酒場はそのモラルさえ存在しない、いわば都市の暗部の煮凝りに近い異様さを醸し出していた。

(うわぁ、すっごい格好の人たちばっかり。これじゃあアタシの恰好が一般人に見えちゃうよ。)

周囲に警戒しながらワッチは客の顔色を物色する。

(誰に聞こうかなぁ・・・)

するとその時、ワッチを呼びかける野太い声。

「だぁれをお探しかしら?そこのお嬢さん?」

「はいっ?」

ワッチが振り向くと、そこには背の低い髭を綺麗にそろえた人物が優雅にカウンターに座っていた。肌は白くしわが出ないよう化粧で整えられ、大きな唇には真紅の口紅、現代でいうドレッドヘアとも言える奇抜な髪型、そして整られた顎鬚にはキラキラと輝く宝石の数々。身にまとう服は小太りの体刑が優雅に見えるほどの艶やかな緋色のドレス。全てのパーツは明らかに異常者だが繋ぎ合わせればそう考えるしかない、ドワーフ種だと。

「ええっと・・・アタシに何か?」

少々の事では動じないワッチもこの人物の前ではやや引いた面持ちで答えてみせる。

「何かソワソワした様子だったから声をかけてみたの。私の名はシレンマ。この酒場の常連よ。」

「じょ、常連さんなんですね。じゃあ当然ノバリス地区には詳しいですよね。」

「それは私のテリトリーですもの。何か聞きたい?一杯奢っていただけたら嬉しいんだけど。」

(ん~、どうするっかな。結構物知りな感じだし。)

情報収集は時間との勝負でもある。ワッチは思い切って金貨を一枚出しバーテンにシレンマが指定したカクテルを依頼する。

「アタシはワッチと言います。それでですね、この紙切れをご存じですか?」

ワッチは懐から『赤い茨』の檄文を取り出す。

「ええ、最近よく聞かれるわ。」

「じゃあ、ここにある集会場所も知ってます?」

少し喜びの感情を見せるワッチにシレンマは値踏みをするようにワッチを覗き込む。

「アタシは今エメラルドの指輪が欲しくてね。でも手持ちが少ないのよ。」

ややオーバー気味の言動に周囲のならず者たちから笑い声が漏れる。

「・・・いくらぐらいですか。」

「金貨300もあればいい指輪が買えると思うわ。」

ワッチは懐から金貨の入った小袋を取り出す。

「これくらいあれば足りるはずです。情報を売って下さい。」

「結構なお金持ちさんね。でもノバリスを歩くには重すぎるかしら。」

シレンマは小袋に手を伸ばすとワッチはすぐにカウンターから引っ込める。

「情報が先です、シレンマさん。」

「(取り引きという駆け引きをわきまえているようね)・・・いいわ、教えてあげる。」

シレンマは筆記具を取り出すと手早く酒場を中心としたノバリス地区の全体図を描いてみせる。

「うわ・・・凄く上手い。」

「この東側が闇市場。そしてこの通りを南東に抜けて行くと荒れた墓地に行きつくの。ここは手配中の盗賊や禁呪に手を出した呪術師が今でも隠れ家として使っているわ。私が魔女なら決起場所をここにするわ。”木を隠すなら森の中”っていうでしょう?でももしここへ行くのなら十分準備を整えてから行った方がいいわ。ノバリス地区の住人でも近づかない場所ですもの。この情報は特別にサービスで教えてあげる。」

「分かりました!これが報酬の金貨です。」

ワッチはカウンターの地図を手にすると、報酬の固く縛った革袋を替わりに置く。

「取引成立ね。また知りたいことがあればいらっしゃい。」

「はい、それじゃあ!」

ワッチは大急ぎで酒場を後にする。

「最近盛況ですね。」

バーテンが静かな口調でシレンマに語り掛ける。

「どうかしら。」

「あの娘が金貨を置いていったでしょう?」

「フフッ。」

シレンマは微笑むやいなや、腰のナイフで小袋の口を切る。

「これは・・・何と。」

中に入っていたのは道端に転がっているただの石ころだった。

「盗賊の常套手段。でもほぼ違和感なくすり替えたのはあの娘の実力よ。今回は投資って訳。」

「なるほど。また会えると良いですね。」

「来るわよ、きっと。」

挿絵(By みてみん)

 一方、ユウナとゲンガンは、ノバリス地区でも中央広場と呼べる公園跡地を訪れる。かつては見晴らしの良い緑豊かな公園だったのだろう。しかし今は汚物が至る場所で散乱し目のうつろな浮浪者が徘徊するスラムの一角と化していた。

「・・・これは酷い臭いですな。」

ゲンガンは鼻を布で抑えつつその目を細める。

「その様ね。」

対するユウナは普段と変わりなく悠然と公園跡を散策する。

「ユウナ殿はこの臭いが平気なのでござるか?」

「精霊達に周囲を浄化させているだけ。彼女らもこの惨状に悲しんているわ。」

確かにユウナの進む先の足元は、女神の力で浄化されたかのように清く美しかった。

「これは驚き申した。」

「でもこれはただの付け焼刃。数刻も経てば元に戻る。」

「ユウナ殿は、この地に魔女が潜んでいるとお思いか?」

「この地区の爛れ具合と魔女は関係無いわ。人が集まって街を造る以上、成功し金を得る者があれば失敗しこの様に奈落を彷徨う者もいる。その節理は東方でも変わりの無い話でしょう?」

「全く異論はござらん。ただ拙者はこの爛れが魔女の妖力であるとするならその救い手になれれば・・・そう感じただけで申す。」

「・・・這い上がれない者を救ったところで無意味よ。」

「果たしてそうでしょうか。」

ユウナはゲンガンの言葉には答えず、独り言のように空を見上げ呟く。

「魔女を殺さなければ、魔女として殺される。私はそういう生き物として育った。行きましょう、露天商があるわ。」

やがて二人はある露天商が拡げた品々を観察する。その多くは何の価値も見いだせないガラクタだが心なしかユウナの表情に笑みが浮かんでいる様に見えた。

「・・・楽しそうですな。」

ゲンガンの言葉にユウナは頷く。

「私は10才頃までの記憶が無いの。その後は義母の手で王宮と魔法学院、二つの箱庭で育った。何不自由なく育ったからこういう生きていこうと努力している人と話したり、品物を見たりするのは好き。」

「ならばいっそ全部買ってあげれば良いのでは?」

「それとこれとは話が別。」

呆れ顔のゲンガンを見て、ユウナは堪えきれず少しだけ笑みを浮かべる。

「良い笑顔です。その方が実にユウナ殿らしい。」

少しだけの幸せな時間。だがここは無法者の巣窟ノバリス地区、まるで死体に群がるハイエナの如く二人を4人の男が取り囲む。

「いよう、お姉ちゃん。いい服着てるねぇ。」

「貴族の御令嬢か、金持ちの学生か。一体、ノバリス地区に何の御用で?」

「俺達は情報通だからよ。一緒に案内してやろうか?もちろん護衛代はタダで。」

「遊び場も沢山あるからよ。こんなクソきったない場所より全然楽しめると思うぜ。」

慌てふためく露天商を手で制しゲンガンがゆっくり立ち上がる。

「その必要は無い。」

ユウナの表情が普段の冷めた抑揚の無い表情へ変わる。

「・・・ね。」

次の瞬間。氷の茨が4人の男を拘束しその自由を奪う。

『ぐげぁっ!』

「そして砕けよ。愚劣なるけだもの共。」

茨に包まれた4人は瞬く間に凍結し、茨もろとも霧散していった。

「ユウナ殿、なぜ拙者を止め申した?」

「これが本来の私。魔女で無い事を証明するには外敵を排除するしかない。」

「拙者は先ほどの笑顔こそユウナ殿の本当の姿だと信じております。」

ゲンガンの言葉には答えず、ユウナは露天の売り物の一つを手にする。それは一冊の血塗られた手帳だった。サラサラ、と流し読みを終えたユウナは露天商の男に金貨の入った小袋を渡す。

「代金よ。もし立ち直る気があるならノバリスから離れなさい。」

そう言うと踵を返し元に来た道へと向かう。

「どうされ申した!?」

「この手帳、地下迷宮で息絶えた冒険者の記録よ。ここには死者の兵、そして骨と化して魔術を操る呪術師の事が綴られていた。」

「死人が動く、と?」

「東方にそういった妖術があるのかまでは知らないけど、この呪術師ダサハーは自身に死者復活の呪詛をかけ失敗した、その可能性が高いわ。」

「つまり土に還ったのではなく迷宮の主になった、と。」

「仮定の話よ。闇市場に向かいましょう。リチャード達とも合流しておきたいし。」

「そのようですな。」

「・・・あと。」

少し間をおいてユウナはゲンガンに告げる。

「それまでの間は護衛をお願いするわ。」

==次回予告==

欲と欲が交差し、人々が踏みつける汚泥が舞うノバリス地区中心街、通称”闇市場”。

その一角で一人の妙齢の女性がリチャードの到来を待つ。血に沈んだならず者と共に。

次回

1-2.ノバリス地区<欲と汚泥、そして闇>(後編)

※今回の挿絵は、情報屋シレンマ。

この『絶対、色々知ってそうだわ』感を共有できれば製作者として嬉しい限りです。

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