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who is シンデレラ

「シンデレラか·····まさに文化祭って感じだな。役割分担はもう決まってるのか?」

「いえいえ。まだ決まってませんよ!」

「咲良ちゃんは何やりたいとか決まってるのか?」

すると咲良ちゃんは考える素振りもなく言った。

「裏方ですかね!」

「だよな〜」

咲良ちゃんの演技見たかったところだがやはり裏方か·····少し残念だ。

「蒼くんはやはり王子様ですか!?蒼くんが王子様やるなら私バイト代とお小遣い貯めてスペシャルなカメラ買っちゃいますよ!」

咲良ちゃんは写真を撮るポーズをとって口で「カシャカシャ」と言っている。スペシャルなカメラってどんなカメラだよ·····

「はいっ。みんな黒板に注目してください」

このクラスの委員長らしき人がみんなの注意を引き寄せる。

「今から役割分担しようと思うんだけど·····大きな役から決めちゃおっか?だれかシンデレラやりたい人いない?」

俺はあたりを見渡すが誰も手を上げてる人がいなかった。

「なあ。このクラスの女子って消極的な子が多いのか?」

俺はそっと咲良ちゃんに耳打ちする。勝手なイメージだが桃瀬さんとか自分の可愛さわかってそうだし積極的こういう役やりたがりそうだけど。

「このクラスの女子文化祭は自分の部活の出し物で忙しい人が多いので大役は出来ないんだと思います。」

なるほどな。どおりで少ない訳だ。桃瀬さんも軽音楽部だって言ってたし、部活の出し物で忙しいだろう。

「えーっと·····やっぱりそうなるよね。こんなこともあろうとくじを作ったといたから!はいっ。女子全員集まってください〜」

おお。委員長になるだけあって用意がいい人だな。

「咲良ちゃん出番だぞ」

「うえぇえ·····まぁシンデレラになるのなんてたくさんいる女子の中のたった1人ですし大丈夫でしょう·····」

盛大なフラグご馳走様です。咲良ちゃん。

黒板の前に女子達が群がる。

「それじゃあ赤いマークが付いてる人がシンデレラね。みんなくじ持った?せーので引くよ。せーのっ」

女子達が一斉にくじを引く。

ほとんどの女子が胸をなでおろす中、咲良ちゃんだけ様子がおかしい。

「えっ。待って·····ください。今のくじ引きは練習ですよね·····?この色は何色でしょうか·····」

ぷるぷると震える咲良ちゃんに桃瀬さんが追い討ちをかける。

「えーっ!九ノ瀬さんくじに赤色が着いてるよぉ!九ノ瀬さんっ♡がんばってね♡」

「も、桃瀬さん·····すごく嬉しそうですね·····人の不幸は蜜の味ってやつですか·····」

「そんなことないよぉ♪王子様役が柊木蒼くんになればいいね〜♡ま。ありえないけど♡あはは〜♡」

すげえ·····ここまで悪役が似合いそうな女初めてみたわ·····さすが桃瀬さん·····それ好きな男(俺)の目の前でやってるんだぞ·····

咲良ちゃんがフラフラ席に戻る。

「さ、咲良ちゃん·····?大丈夫·····?」

さすがの咲良ちゃんもあそこまで言われたら傷つくか·····?

「そ·····です·····」

「どうした?」

声がかすれてるし全然聞こえない。

すると咲良ちゃんは急に顔を上げた。

「そうですっ!蒼くんがここにいるんですよ!」

「·····は?」

「委員長!長瀬くんが王子様役やりたいそうですっ!」

「は〜っ!?」

やっと夏休みです。飴宮です。ラブコメっぽくなってきてうはうはですよ!良ければ☆5、レビュー、感想お願いします!励みになるので!投稿ページ上がるので!

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