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Dmmerung des tiefen roten Mondes  作者: 月猫
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新たな問題

「ブラッド、お疲れ様」

「おー…、クロイか。どうした?」

「リーズ街にある大闘技場アリーナって、学園内の決闘場デュエルフィールドのことだろう?」

「あぁ、そうだが。」

「あれは、確か申請しなきゃ使えないはずだが?」

「そうなのか?………あぁ、確かそうだった気がする。ま、良いや。日時決まったら申請しとくわ。創帝で」

「分かったよ」


そう苦笑しながら言うクロイ。


「さぁて、後は、だ。日時と大々的に開催するか否か。俺個人としては大々的に開催した方が盛り上がって楽しいと思うんだけど…」


そんな時に、クローネとフィンからの念話。


―ブラッド、今大丈夫か―


―…どうした?何か分かったのか―


―あぁ、嫌な予感がしたものでな、イリアナを上空から観察した。すると、どうしたことだろう、イリアナに住んでいたであろう人々は生きていた‥―


―けどね、どうも、その人間たちを蘇らせたものがいるみたいなんだ。イリアナに住んでいた人々は、もう既にゾンビ化していた…―


―…っ!!人間を蘇らせるものについて一つ心当たりがある。それは、皆が戻ってきた時に話そう―


―分かった―


そう言って念話が途切れる。

続けざまに、クランクからの念話が入ってくる。


―ブラッド殿、大丈夫だろうか?―


―構わん―


―リリーには人間の姿は確認できてはいないが、この場所には異質な空気が漂っている。ミウが気分を悪くして俺の一存で元の世界へ還したんだが―


―リリーの空気は、天使エンジェルには合わなかったか…。無理されても俺が困るからな。お前のその判断は正しいよ―


―もういい、戻って来てくれ。話がある―


そう言って通信を切るブラッド。


「あーもう…、問題が解決したと思ったら次かよ…」

「どうしたんだ?ブラッド」


クロイの質問には答えず、クローネに念話する


―戻って来てくれ。―


―了解した―


念話を切ってものの5分もしないうちにクローネたちが戻ってくる。

そのあと、クランクたちが戻ってきた。


「俺の話を聞いたあと、各自帝たちに俺の話を伝えてくれ。」


そう言うと、使い魔たちが頷いたのを確認すると、ひとつ深呼吸をして話し始めた。

一呼吸おいて、ブラッドは話し始めた。


「俺の知る限り、こんなバカな真似する奴は一人しか知らない。軽く50年前に戦った『リグル・ワイルド・キース』という奴だろう」


そう言うと、ブラッドの顔が辛そうに歪む。

そんな主を心配してか、クローネが「大丈夫か?」と声をかけるが、ブラッドは目で「大丈夫だ」と合図をするとクローネは黙ってしまう。


「リグル・ワイルド・キースは、俺のライバルだった。共に戦い時には背中を預けたこともあった。だが…、つい30年前にアイツは変わってしまったんだ。原因はアイツの幼馴染のアリーアクト・フランツ・シューベルトが病で死んだことなんだ。あいつはあろうことか、禁忌とされているヒトを蘇らせようとしたんだ。それは失敗に終わり、その代りアリーの出来損ないが出来上がった。それにリグルは不思議な色をした石を与えた。それからだ、アイツが狂ってしまったのは…」


此処まで一息で話し終えるとふぅ、と一つため息をついた。


「この件に関しては、他の帝は手出し無用。俺なりに決着をつけたいんだ。そう伝えてくれ」


そこまで話し終えると、各々の使い魔たちはそれぞれの主の元へ戻っていった。


「クローネも戻って構わんぞ…」

「主…、必要とあらばいつでも呼んでくれ。私は主の味方だ。それは勿論リンだって同じ思いだ」


そう言って自分の世界へと戻るクローネ。


「クロイ…、お願いがあるんだが。」

「うん?なんだ」

「寮にある俺の自室の件なんだが…」

「それがどうした?」

「ギルドからの仕事の依頼やこうやって帝会議等々あるだろ?だから、寮から離れた場所に自室を作ってもらっても構わないか?」

「それは構わないが…、まぁ、確かに他の生徒の目もあるだろうからな…。許可しよう」

「ありがとう、クロイ。さて、今日はギルド内の自室で寝る…お休み、クロイ」

「あぁ、お休みブラッド」


そう言ったのを確認すれば、ブラッドは転移を唱えてギルド内にある自分の部屋へと戻りベッドへとダイブしてそのまま寝入ってしまった

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