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依頼

ベッドの上で目は覚めた。すると見透かしたようにメイド長が入ってきた。

「ハルカ様、ご体調はいかがでしょうか」

頭は働かないが、一言答えるくらいはできた。

「大丈夫です」

「では、あるじのボノム様がお話しされたいということですので付いて来てください」

淡々と話すメイド長の言うがままに僕は部屋を出た。


ゲームの世界で見るような長机。その奥にボノム、手前に誰も座ってないイス。

「座りたまえ、ハルカくん」

貴族の風格と言うものに決闘の時とは違うなぁと感じながら僕は座る。座るとボノムが話し出した。


「リィから話は聞いたよ。娘を助けたと。親として礼を言うありがとう‼」

以外にも礼をいえる人のようだ。

「そして、謝らせても欲しい。昨日はいきなり決闘などと……すまない」

め、めちゃくちゃ謝られる!喋り方も全然違うし!

「えっと…ボノムさん、僕は全然気にしてませんし、娘を大事に思うあなたの気持ちは素晴らしいと思います。」

一切気にしてないという事ではないが後半の部分は本心だ。

「そ、そうか」

「それに(かしこ)まった喋り方でなく、決闘の時のように話してください。」

これは僕が話しにくいからだ

「そういうことであれば…ならばそちらも敬語でなくてもよいぞ」


その後も、昨日のことを話していた。

ボノムが僕の強さに驚いたことや、僕の魔法が以上なこと、剣術の腕がからっきしなこと。もったいない、とも言われてしまった。


「改めて、話があるんだが」

「話って?」

少しためをつくり……

「君の強さを見込んでアルメキア国の貴族、アストレア家の当主にこの、密書を届けてくれないか?」

届けるのはいいが、何か引っかかるな、だって、届けるのに強さなんて、要らないだろ……。

「実はアルメキア国に行くには安全な道だと軽く2週間は掛かる。だが、少し危険だが近道をすれば2日で、着く。まぁ、ということだ、受けてくれないか?」

他の国に行くのも面白そうなので受けることにした。

少し楽しみでもある。






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