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第1話

光が差した。


針の穴くらいの光。


その小さな光は、私にとって希望の光に、なったのだろうか──




───………



目が開いた。


自分のことなのに、他人事みたいになってしまうのは、実感がないから。


そんな私の目に入ってきたのは、見慣れない天井。

なんとなく首を動かすと、しゃがみこんでいる、私と同い年くらいの2人の男女が見えた。顔つきが似ているから双子かな?


そのうちの一人、男の子の方の目が大きく見開かれた。


………驚いてる?


女の子の方は、あさっての方向へよそ見をしていて、そもそもこっちを見ていない。


「………更、ちょっと更」


男の子は、隣にいた女の子の肩を揺する。


「なによー……」


面倒そうにこちらを振り返った女の子の方の目も大きく見開かれる。


──っていやいや、冷静に状況分析してる場合か、私。


「あの………」


久しぶりに感じる、喉が震える感覚。

私、ずっと声を出してなかったんだなって思った。


「ちょっとどういうこと!?」


「まさか俺もこんな早いとは思ってないよ」


私の声を無視して、(多分)双子の2人の小声会議が始まる。全部聞こえてるけど。


2人が会議を繰り広げているあいだに、とりあえず座る。


……うん、痛いところはないな。声も出るし。


そうやって私が自分の世界に入っていると、双子がこちらを見ていた。


「………えっと、なんでしょう?」


なんで見られてるんだ?


「ほら、収」


女の子に背中を押され、男の子の方が立ち上がった。


そして───


「ごめんなさいっ!」


私は、うなじに衝撃を受け、また意識を失った。


ちょっと待ってよ!?どういうことなの!?やっと目覚めたのに!!

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