表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

プロローグ


──暗い場所にいた。


何も分からない。

上下左右も分からない。

狭いのか広いのかも分からない。

自分が地に足を着いているのか、浮いているのかも分からない。


けれど、これだけは直感で分かった。


私、死んだんだなって。


前のことは何も覚えてないし、身体のどこも悪くないし、痛くもないし、死んだこともないけど、なんとなく分かった。


………死んだらどこに行くんだろう。


死ぬ前に悪いことはしてないはずだ。覚えてないから『はず』だけど。


だったらここは天国なのだろうか。

それにしては暗い。

天国ってもっと明るいところだって聞いたことがある。


地獄にしては優しい気がする。

本で読んだ地獄は、溶岩の池の上を綱渡りさせられたり、針の山を裸足で歩かされたり、もっと酷い感じだった。


………よく考えたらこんな暗闇にずっといなきゃならないのも気が狂いそうだな。


そういえば、三途の川渡った覚えもないし、もしかしたら死んでないのかな。


いろんな考えが頭の中をぐるぐる回るけど、歩こうとか、出口を探そうとか、そういった考えは出てこなかった。


私は、この状況を、少しだけ、受け入れていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ