番外〜出会い〜
気がつけば声をかけていた。
顔に惹かれたから?
いや違う。
それともこれが一目惚れというやつかな…?
それも違うな。
その理由はすぐにわかる。
周りの人は気がついていないみたいだけど、この子の手と足は…宝石できてる。しかもそこそこ高価なやつ。で、おまけに…浮いてる。地面から。なんで周りの人は気が付かないんだろう。理由はどうでもいい。僕はきっと直感的に思ったんだ。
『この子と一緒にいたい。』
「君。名前はなんていうの?」
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なんか話しかけられた。
一言目に名前はなんていうの?とか言われても言うわけないでしょうが。怪しさ満点か?というか怪しさしかないなこいつ。なんか妙に目を輝かせてやがるし。ストーカー?ストーカーなの?
……こいつの目がおかしい。何がおかしいって…左目は普通の目なのに、右目が……例えるならトランプのダイヤの形してる。そういえば昔読んだ文献に魔法使いの証に目が変化するとあったな……もしかして私の目もそうなっているのか……?
嫌だなそれは。
だが……この世に魔法使いは私と母と父しかいないはず……ならばなぜこいつは……。
今考えるのはやめよう。とりあえずストーカーに付きまとわれるのは迷惑だ。迷惑すぎる。
とりあえず敵意むき出しで私と喋る気をなくしてやろう。
「ストーカーに教える名前なんてないな。」