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第31話 マチルダとデート

 夕食会の翌日、隼人達はそれぞれに分かれて休暇を楽しむことにした。まず桜、梅子、熊三郎の敷島組はブレストに煮干しと昆布の確認に向かった。そこに煮干しと昆布の商品価値を見定めるためにセオドアが同行し、護衛と称してアエミリアがついていく。さらにはアルフレッドもこの地の海軍の見学にブレストに向かう。アントニオとエレナはマリブール周辺の、ロマーニ帝国時代の遺跡巡りだ。カテリーナ、ナターシャ、カチューシャは日用品などの買い物に出かけた。パウルは酒場で吟遊詩人としての商売とナンパだ。

 隼人は休暇をもらったマチルダとお忍びで市内を散策だ。隼人とのデートのためにマチルダとその母、義母達が時間を作ってくれたのである。どうやらマチルダの母達も隼人のことを気に入ってくれたようである。




 マチルダが待ち合わせ場所である城の裏門に現れた。お忍び故、普段の服装よりは若干品質が落ちるものの、上品なお嬢様といったいでたちだ。青を基調とした上着に白いロングスカートが清楚な感じを醸し出し、実に美しい。


 「実にお綺麗ですね。今までスカートをはいたところを見たことがありませんでしたが、なかなかに似合っています。まさに良家の子女といったいでたちですね」


 「そ、そんなに褒めるな。気恥ずかしいじゃないか」


 マチルダは顔を赤らめるが、とても機嫌がよさそうだ。


 「ははは。でも本当に美しいですよ。いや、マチルダさんのその姿を見れただけでも幸せです。では行きましょうか」


 そう言って隼人はマチルダの手を取る。マチルダは気恥ずかし気に隼人にエスコートされて中央市場の方へ向かった。




 「以前来た時よりもにぎわっていますね。商品も豊富だ」


 「エジョフ家の圧力がなくなったからな。ついでにセダンのことで私が暗殺団を使ったなんていう根も葉もない噂も少しばかり流れているから、藪蛇を恐れて他の貴族達も手を出してこなくなった。それからあの時の隊商も続けているんだ。それなりに儲けが出て財政にもゆとりができている」


 「それは良かったですね。隊商の利益はなかなかのものでしょう」


 嬉しそうに話すマチルダに、隼人も我がことのように喜ぶ。


 「ああ、盗賊の跋扈するこのご時世だからな。たまに暴利を貪っているような気分になるよ。これも隼人のおかげだ。もっとも、セダンの事件の時はしつこく調べられたがな」


 「そ、それはご迷惑を…」


 「いやいや、エジョフ家が居なくなったことの方がありがたいさ。今日はそのお礼に私が案内してやるからな」


 そう言ってマチルダが隼人の腕に抱き着いてくる。布越しに柔らかな感触が伝わり、童貞の隼人は思わず下半身に血が集まりそうになるが、必死で平静を保つ。常に紳士たれは隼人の信条である。そんな隼人の葛藤を知ってか知らずか、マチルダはその豊満な肢体を隼人の腕に絡めつけてくる。別段そのことに羞恥心を感じられないところを見ると、マチルダは結構天然なのかもしれない。




 隼人達は中央市場で店を冷やかしていくが、辺境都市に分類されるこのマリブールにしては商品が豊富だし、物価が安い。特に魚介類系はブレストが近いせいで安価だ。


 「以前来た時よりも豊かになっていますね。ずいぶんと活気があります」


 「そうだろう。エジョフ家の圧力がなくなったのも大きいが、隼人とともに盗賊団を撃退しただろう?その後もそれなりの頻度で討伐隊を出すようになったから盗賊団の方も勢力が回復していないようでな。近頃は治安が良くなって商人達がよく立ち寄るようになったんだ。おかげで民は豊かになるし、私は税収が増えるし、それでまた討伐隊が組める。好循環だな」


 マチルダが立派な胸を張って言う。


 「ただ、海賊だけは対処しきれん。軍船も少しずつ増やしてはいるが、海賊の方が質も数も上だ」


 ただ、海の方は上手くいっていないらしく、海の話題では歯噛みする。


 「海軍は育成に時間がかかりますからね…。海賊の拠点はどこなんですか?海賊退治は船を沈めるのも大事ですが、その根拠地を破壊することもそれ以上に重要ですよ」


 「そうなのか?しかしこのあたりの海賊は対岸のスカンジナビア半島を拠点にしているからな…。あの地方は一応うちの国が統治していることになっているが、実質は盗賊と海賊どもの支配下だ。私の力ではどうにもならんし、できたとしてもそれはそれで問題となる」


 マチルダが残念そうに言う。

ちなみに、ブレストが面している海は、西側対岸に、マリブール北方のロストフの北西から南西方向に延びるスカンジナビア半島によって外洋と区切られており、スカンジナビア海と呼ばれている。地球でのバルト海を大雑把にしたような位置関係と地勢を形成している。ブレストはそのスカンジナビア海の東部最奥に位置しており、波の穏やかな良港となっている。その位置をバルト海に例えれば、カリーニングラードやリガにあたる。そのためにロマーニ帝国時代には重要な海軍基地となっていたのだ。


 「それでは国に依頼をしてみれば?」


 隼人が解決策を提案してみる。


 「新興貴族の子爵ごときの要請など通らんよ。ノルトラント帝国とはそういう国だ。そもそも東のタイハン国との戦いに忙しくて戦力を裂けんよ。最大の海賊団の拠点はナルヴェクであることは分かっているのだがなぁ」


 マチルダが心底無念そうにぼやく。

 ちなみにナルヴェクとは、地球とは違いスカンジナビア半島の東側に位置しており、スカンジナビア海の湾口からやや北東に位置している。スカンジナビア海湾口の南側はガリア地方とブリタニア地方の中間あたりになる。


 「打つ手無しですか…」


 隼人も残念そうにうなる。


 「とはいえ、陸上交通だけでも活性化したのは良いことだ。隼人、改めて礼を言う」


 「いえいえ、マチルダさんがその後も頑張ったから今日の繁栄があるのですよ」


 「それでも、きっかけとなったのは隼人との出会いだ。お前が現れなければ私はエジョフ家に身売りするしかなかったのだ。…これも運命というやつなのかもしれないな」


 「ははは、マチルダさんのような美人と知り合う運命とは、なんともありがたい話です」


 「おいおい、茶化すなよ。恥ずかしいじゃないか」



 隼人とマチルダはその後も楽しく談笑しながら街を散策し、途中でフィッシュアンドチップスを買い食いする。


 「むう、さすがに城で食べるより味が落ちるな」


 「さすがにそれは贅沢ですよ。調理用油は結構いい値段がしますからね。たまたま油が古い時期だったのでしょう」


 「これは私の好物だから、民にはもっと美味いもの食べてほしいのだがな。まあそれは贅沢か」


 「さすがに供給量にも問題がありますからね。名産地でもそれなりの値段がしていましたよ」


 フィッシュアンドチップスを食べ歩きながら油談義をする2人。


 「しかし食べ歩きをしたなどと母上が聞いたら、はしたないと激怒するだろうな」


 「ははは、確かに貴族がやるべきことではありませんね。せっかくですから偽装に喫茶店にでも入りましょうか」


 「そうだな。少し腹も物足りないしな」


 2人はたまたま近くにあった喫茶店に入り、注文をする。ちなみにこの地域では茶葉やコーヒーなどの嗜好品は遠隔地から運ばれてくるのでかなり高価だ。それゆえ喫茶店は数が少なく、例外なく上流階級向けである。



 「ミルクティーとは趣味が良いな」


 「コーヒーも嫌いではないですが、ミルクティーに比べれば泥水ですよ」


 「はは、違いない」


 2人はコーヒー党が聞けば激怒しそうな失礼なことを言いながら笑い合う。ちなみ2人が注文したのはミルクティーと、隼人はタマゴのサンドイッチ、マチルダはキュウリのサンドイッチだ。


 「しかしサンドイッチといえばキュウリだろうに、なぜタマゴなんぞを選んだ」


 「いえ、ただ単にキュウリが駄目なだけでして…」


 「はははは、これはおかしい。戦場ではあれほど頼りになった隼人が、よもやキュウリが駄目とは!」


 「ちょ、ちょっと、大声で笑わないでくださいよ。この歳だと恥でしかないんですから」


 「いや、まさか隼人がそんなものが苦手とは思わなくてな。つい笑ってしまった。すまん。ところで、桜達は知っているのか?」


 「ええ、それはもう料理担当ですから。しっかり胃袋を握られていますよ」


 「うむ、確かに共に行軍していた時の飯は美味かったからな。しかし、これでキュウリの件は恋人連中には全員知られているわけだ」


 マチルダが面白そうに笑う。


 「そうですね…」


 隼人は苦笑するしかない。




 「そういえばマチルダさんは恐い物とか苦手なものはないのですか?」


 隼人が好奇心で聞く。


 「そうだな…。処理がちゃんとしていない内臓料理は苦手かな」


 「そんなもの、好きな人はいないと思いますよ」


 隼人が真顔で突っ込む。特に腎臓を使ったギドニーパイなど、腎臓の処理がいい加減だと誰でも嫌厭するだろう。


 「それもそうか。うーん、そうだな…。戦はまだ怖いというか苦手というか」


 「そうなんですか?隊商の指揮は立派でしたよ」


 「あれは色々いっぱいいっぱいだったし、指揮も重要なところは隼人が執ってくれたじゃないか。私自身の死も怖いが、率いている兵たちの命を背負っていると思うと、気が重いよ。隼人はどうなんだ?」


 マチルダが真剣な顔で問う。


 「そうですね…。なんだか自分が死ぬことは想像できないですね。でもその代わり桜達を死なすことがとても怖くなりました。ですが彼女たちも戦士ですからね。部隊指揮官や予備隊に務めてもらっています。戦が終わればすぐに彼女たちの安否が気になりますよ。指揮官としてはそんな依怙贔屓は良くないんですがね。兵の命については慣れるしかないでしょうね。できるだけ損害を減らして勝つ。このことを忘れなければ存外何とかなりますよ」


 「そんなものなのか……。いや、相談に乗ってくれてありがとう。どうもこの件は人に相談しづらくてな」


 マチルダがほっとした顔をする。


 「私に相談したのは正解でしたね。下手に部下たちに相談すると、指揮官が弱気になっているととられ、士気に影響しますからね。私もこんなことを話したのはマチルダさんだけです。ありがとうございます」


 「いやいや、相談に乗ってもらったのは私の方だ。礼を言うべきは私の方だ。…しかし指揮官というのはうかつに相談もできないのか…。孤独だな」


 「指揮官というのはそういうものです。意見を求めることは許されても、最後に決断し、責任をとるのは指揮官なんです。だから指揮官は孤独なんです。嫌なことですが、大を生かすために小を犠牲にする決断をしなければならないこともあるでしょう。撤退戦で多くの兵を犠牲にしなければならないこともあるでしょう。それでもできるだけ多くの兵が助かるために決断し続けなければならない。それが指揮官なんです。まあ偉そうなことを言いましたが、自信を持っているように外面を取り繕い、常に研鑽を続ければ尊敬される指揮官になれますよ。それが難しいと言われればその通りなんですが」


 そう言って隼人はやや冷めた紅茶に口をつける。


 「指揮官の道は厳しいな…。私に務まるだろうか?」


 「大丈夫ですよ。悩んでいるということはそれだけ真剣だということなんですから。駄目な指揮官なんていくらでもいますよ。それに比べればマチルダさんは立派です」


 「そうか、ありがとう」


 マチルダも冷め始めた紅茶を飲む。




 「紅茶も冷えてしまったし、時間も時間だ。アフタヌーンティーでもしないか?」


 「いいですね。そうしましょう」


 マチルダが注文してしばらくすると、様々な菓子と大きな紅茶のポットが運ばれてきた。


 「アフタヌーンティーは初めてなんですが、迫力がありますね」


 「そうなのか?では今度は城でみんなでしようじゃないか」


 隼人の驚きに気をよくしたマチルダが豪快な提案をする。


 「ありがたいのですが、よろしいのですか?」


 「なーに、隊商で稼いでいるんだ。使うのも稼いだ者の義務だ」


 「それではお言葉に甘えさせていただきます」


 この後隼人達は路地を眺めながらゆっくりと談笑して時間を過ごした。




 2人が喫茶店を出たころには夕方と言える時間になっていた。


 「隼人、城に帰って私に剣の稽古をしてくれないか?」


 唐突にマチルダがそんなことを言い出す。


 「別にかまいませんが…、稽古なら明日以降もできますし、せっかくの休暇を取り消さなくてもいいのでは?」


 「いや、隼人と2人で稽古がしたいのだ。付き合ってくれるか?」


 「はあ、マチルダさんがそれでいいならしますけれども」


 マチルダの提案に隼人は納得いかずとも応じる。


 「では、善は急げだ!」


 マチルダは隼人の腕を取り、足早に城に向かう。彼女の立派な丘が隼人の腕に柔らかさを伝える。やはりマチルダは天然なのだろうか。




 2人は着替え、訓練用の武具を身に着け、城の中庭で対峙する。


 「隼人、今回も存分に胸を貸してもらうぞ!」


 マチルダはそう言って隼人に木剣で斬りかかる。隼人はそれを軽く受け流し、マチルダの体勢を崩す。受け流されたマチルダはそのまま素早く距離をとる。


 「マチルダさん、さすがに9カ月もあれば上達していますね」


 「そうか?私にはお前の力の底が見えんよ」


 再びマチルダが斬りかかる。隼人はそれをいなし、マチルダが連続で斬撃を入れる。時折マチルダの防備がおろそかになると、隼人はすかさずそこに軽い打ち込みを入れる。マチルダの方が運動が激しいため、徐々に彼女の息が荒くなる。判断能力も鈍り、隼人の目線でのフェイントに簡単に引っかかって打ち据えられては思考を新たにする。




 日が傾いてきたところで隼人がマチルダの木剣を叩き落とす。


 「今日はこれまでにしましょうか」


 「はぁ、はぁ。そうだな…。さすがに隼人は強い。勉強になった」


 そう言ってマチルダは大の字になって寝転ぶ。銀髪が汗で顔に張り付いて艶めかしい。


 「いえ、熊三郎の方が強いですよ」


 隼人が気恥ずかし気に返す。


 「それはそうだが、隼人のような若者相手の方が遠慮なく、時間いっぱい打ち込める」


 「それもそうかもしれませんね。さあ、立ちましょうか。あまり地べたに寝転ぶと綺麗な髪が汚れますよ」


 そう言って差し出された隼人の手をとってマチルダが立ち上がる。


 「そうだな。汗もかいたし、湯浴みをしてから夕食としよう。後で私の部屋に来てくれ。そこで夕食をとろう」




 隼人が風呂から上がり、しばらく客室でのんびりと読書や武具の整備をしていると、侍女が迎えに現れた。彼女に案内され、マチルダの自室に赴く。そういえば女性の部屋に入るのはこれが初めてだなと思い起こす。それを思うと少しばかり心臓の鼓動が高まる。これではまるで少女ではないかと自嘲し、冷静を心がける。それでもマチルダの自室に通されるときには緊張してしまうのであった。


 「こちらで子爵様がお待ちです」


 「ありがとう」


 侍女の案内に礼を言い、扉をノックする。


 「入れ」


 マチルダの声にいよいよ緊張してしまう隼人。


 「し、失礼します」


 噛みながら扉を開く。中は整理整頓され、本棚には多数の書籍が置かれ、窓辺には花瓶に一輪の花が生けられていた。部屋の真ん中のテーブルには料理が並べられており、そこにマチルダが待っていた。マチルダは青色の露出の少ないドレスを着ており、清楚で知的な雰囲気を演出している。


 「緊張しなくてもいいぞ。こちらが招待したのだからな。まあ家族以外で招待したのは隼人が初めてだが」


 マチルダが苦笑して向かいの席を勧める。


 「ドレス姿も美しいですねよく似合っています」


 隼人が席に着きながらマチルダのドレス姿を褒める。


 「そ、そうか?実はドレスを着る機会はそれほどなくてな、実は不安だったんだ」


 マチルダが嬉しそうに微笑む。

 隼人が着席したところで2人の杯に侍女がエールを注ぐ。


 「それでは、再会を祝して乾杯」


 「乾杯」


 マチルダの音頭で夕餉が始まる。夕食には少し遅い時間のため、食が進む。




 「隼人はこれからどうするつもりなんだ?」


 マチルダがエールで顔を赤くしながら問う。


 「ひとまずはエーリカ侯爵に挨拶に伺おうと考えています。その後は、こことガリア王国、アーリア王国を中心に交易しようとおもいます」


 「そうか…、どこかに仕官する気はないのか?何ならうちの国にでも…っと、それは厳しいか」


 「ええ、残念ながら、ノルトラント帝国に仕官するには少しばかりはばかりがあります。ガリア王国のアンリ王から仕官の誘いを男爵位で受けましたが、断ってしまいました。その時に行商を続けたい気持ちの中に、別の己の野心を見つけましたが、自分でも将来どうしたいのかまだ考えている段階です」


 「男爵位を断った!?それはもったいない話だな。しかし野心とは…、大商人になるとかではないのか?」


 隼人の男爵位を断ったとの言葉に驚くマチルダ。そのまま隼人の野心とやらについて問いかける。


 「行商はあくまで金を稼ぐ手段として考えている自分がいるんです。では、金を稼いで何を為したいのか。それについては自分でもわからないのです」


 「難儀なことだな。しかし隼人がどんな決断を下そうと、私とお前の仲は変わらないからな」


 笑顔でそう宣言するマチルダ。


 「ありがとうございます」


 隼人はマチルダの好意に心から感謝した。




 夕食を終えた後もしばらく2人はエールを楽しんでいたが、さすがに女性の私室に長居するのははばかられる。隼人はほどほどのところで切り上げることにした。


 「今日はありがとうございました。明日からもしばらくごやっかいになります」


 「そうかしこまらないでくれ。私とお前の仲なんだ。私は隼人の訪問をいつでも歓迎するよ」


 席を立った隼人をマチルダが抱きしめる。その柔らかな感触に思わず隼人も抱き返す。


 「…これからはもっと頻繁に顔を出すことにします」


 「そうしてくれ。いつでも待っているからな」


 そう言ってマチルダは隼人から離れる。その残り香が酒の酔いとともに隼人の心をぐらつかせる。しかし侍女の目もあるので、握手するにとどめ、隼人も心惜しくもマチルダから離れる。


 「それではまた明日」


 「ああ、また明日。お休み」


 隼人はマチルダに見送られて自身にあてがわれた客室へ足を向けた。


 地理説明、わかりにくいですよね。1章がもうすぐ終わりそうなので(いつ終わるかは言っていない)、1章が終わった後に人物紹介や1章あらすじとともに地図を作るつもりです。もうしばらくご辛抱ください。

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