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オートアサシノフィリア

その事に気付いたのは、私が盗賊をして1年が過ぎた頃のことだった

商隊の襲撃中にやたらと強い護衛のパーティと戦う事になったのだ、善戦していたが仲間は次々と倒れていき私自身も傷だらけになり状況は劣勢にあった


冒険者の男は槍を使っておりリーチを武器にひたすら間合いの外から戦い、実戦慣れした泥臭くも洗練された動きで着実に私を追い詰めていく。おそらく人を殺すのも初めてではないだろう

対して私はアウトレンジで戦う男に対して突破口を見つけられないでいた、そもそも影魔法で隙を作り結晶化や毒化した手でトドメを止すというのが私のスタイルであり相手の懐に飛び込めない限り決定打を与える手が少ないのだ


更にいくら手を結晶化し保護しようとも相手の槍の一撃を真っ向から受け止めることもできない、せいぜい軌道を反らすか横や上から軽く叩いてずらす事しかできないのだ。


衝撃、それが結晶魔法の弱点なのだ

必然的に私は打撃技を使うことができないのだ、いつも手は握らず開いたままで戦っている。

勿論弱点だけでなく結晶魔法は魔法を乱反射する事が出来る特性を持っており魔法の弾除けとしては優秀な性能を持っている


しかし、やはり近づけなければ意味がないのだ。相手の鋭い一撃は遂に私の首を掠め、私は初めての命の危機を明確に感じ取った

しかしその命の危機とは裏腹に私は脳が痺れるような快感を得たのだ


『良い…』

全身が熱くなり手足の感覚が鋭くなる、五感はより鮮明になり脳に多くの情報を送る、そして頭に痺れるような快感が走った。


相手の鋭い突きを紙一重で避け続け…いや正確に言うと浅い傷を付けられ傷つきながら相手に食らいついた、もうかなり間合いは近い

『このイカれ野郎が!』

私の常軌を逸したスレスレの戦い方に相手は焦り必死に取り付かれないよう間合いを取ろうとする、相手の攻撃は当たっているが私の動きは止まらない


堪らなく良い…もう私の秘部はびしょ濡れになっており、お腹の奥がキュッと締まるような快感を感じていた、しかし命の危険がこんなにも私に快感を与えてくれるとは夢にも思わなかった。


そして遂に私の間合いに入った、足を相手の股下に差し込みバランスを崩していく、この間合いまで詰めたら貫手で相手を抉るよりも《酸融手》を使い掴みかかった方が早い


『ぐっ…!来るなぁ!』

槍を薙ぎ払ったり石突きで応戦してくるがもう遅い、相手の腕を掴みそのまま防具ごと相手の肘から先を溶かし落とした、ボトッと地面に腕が転がる


『グギャアァァアァア!!』

ゾクゾクっと背筋に快感が走る、けど油断は禁物だ。今回はお持ち帰りして遊ぶ事はできないからそのままトドメをさした


『ありがとう!』

結晶化した手を左胸に差し込むと血の暖かい感触が手に広がる、殺人の実感に身体中が満たされていった

今回は危ない戦いだった、しかし私に新たな快感の得かたを教えてくれる素晴らしい経験だったのだ



オートアサシノフィリア

それは自分の生命の危機に性的興奮を覚えるという異常性癖だ

それを自覚して以来、私は強い人を求めている。


私を殺せるくらいの強者を



^^^^^^^^^^^^

sideリザ


やっぱりアリゼさんをパーティに引き込んだのは正解ね、オフの日の朝からみんなを叩き起こして集合させた甲斐があったわ


実力も申し分ないけど人柄も良くて矢鱈と旅慣れてるのもプラスね、野営の準備も丁寧で早いし料理も抜群に上手い

料理はいつもエミィに負担をかけていたから有り難いわ、エミィも料理仲間が増えたと嬉しそうにしていたし


…私は料理はダメなのよ、全部黒焦げにしちゃうし


問題があるとすればケイトのテンションの上がりようね、流石にケイトも依頼に支障はきたしてないけど、やはり腹が立つから後で一発シバいておこう


にしてもアリゼさんの美貌には惚れ惚れとするわ、少女としての可愛らしさと女性の美しさを両立させた人形のような顔立ち

武を振るう時の凛とした表情、適度に女性としての柔らかさを残しながらも引き締まった手足…


あとなんというか行動一つ一つに気品が滲み出てるのよね、いや農民の出って聞いているけど私はそこらの貴族とアリゼさんだったら絶対にアリゼさんの方がオーラがあると思うね


でもそんなアリゼさんの変な癖を二つ見つけてしまった

抱きつき癖だ、あの人は素面で誰彼構わず人に抱きつく、私やエミィなら大歓迎なのだがフランクにもやってしまった…しかも顔をスリスリのオマケ付きだ。


そのせいでフランクがショートし暫く使い物にならなくなってしまう、しかもケイトはソワソワするし腹が立つ、やはりケイトは後で二発はシバいておこう


二つ目は眠る時に人を抱き枕にする所だ

その時はエミィを生贄に捧げる事で事なきを得たが、私が抱き枕になってしまったら新たな扉を開いてしまいそうで恐ろしい事この上ない

しかもその癖を知ったケイトはやたらと挙動不審になるし腹が立つ、やはり後で五発はシバいておこう


こんな事もあるがアリゼさんは私の見込み以上に頑張ってくれている、今は臨時だがそのうち正式なメンバーになってくれたら嬉しいな


そして今日も潤滑に依頼を終え帰ってこられた

この出会いを感謝しつつ、今日も私はアリゼさんと一緒に《小鳥の宿り木亭》に帰る


^^^^^^^^^^^^

余談、sideアリゼ

リザちゃんとエミィちゃんも素晴らしいけどフランクさんの大胸筋が素晴らしい!

あぁ〜つい頬ずりしてしまった…

ケイトさんは少し細いかな?匂いは大好きなんだけど頬ずりするものではないよね


今日はエミィちゃんを抱き枕にしよう、きっと素晴らしい寝心地を私に与えてくれる

あぁ…二の腕がプニプニしていて…最高…!

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