睡眠(X+7話)
急激な速度で書いてます(笑)
彼女が事故にあって昏睡状態になったという話を聞いてから、俺の生活スタイルは変化した。彼女が入っている病院へ、殆ど毎日通うようになった。そんな生活を始めてから二週間ほどが経った。
大抵の場合、物語ならばここいらで目が覚めるのだ。
現実はそうもいかない。
担当の医師から聞く話では、目覚められる状況なはずなのに。なぜか目覚めないらしいのだ。
事故では殆ど外傷は無く、ただ衝撃が大きかったため、それが原因なのかもしれないとは語られた。
彼女も上京してきているため、彼女の親は最初一度来ただけで、後は俺に任せて帰ってしまった。
今の時間では、そろそろ面会時間が終わりそうであり、俺は部屋を出ようとした。
そのとき、部屋からPCが起動されるような音がした。しかし、この部屋にはそんなものはない。
聞き違いと解釈してその場を後にする。
病院には電車を経由して向かわなければならなく、家路に着くには時間がかかっている。
そのため、学力が下がってきて補習を受けなければならなくなるかもしれない。
そうしたら病院に通えなくなるのかもしれないため、少しの間はこの行動を控えなければいけないのかもしれないと思った。
家に着き二階の自分の部屋に向かう。その部屋以外は入ることはなくなった。一人暮らしではこの家は無駄が多すぎるのだ。
以前まではゲームをしたり、友達と話したりしてこの世界を謳歌していたというのに、今では物事に対する執着心というものが消えたり、この世界や、自分の存在する意味を考えてしまったり、醜い人間になったものだと自分でも思う。
今では友達と呼べるのか定かではないが、話しているクラスメイトにはこんな人格は隠している。見つかりたくない、なんて感情があるということは、心の中では友達だと思っているのかもしれない。
何にしても自分の個性、と呼べるものは隠して、自分を演じなければならないのだ。だから試験で点数は落とす訳にはいかない、自分の立ち位置はスペックの高い人間という扱いになっているのだから。