第3話 運命の奴隷
前回までのあらすじ
ジャガー男爵に会いに来たら
ジャガー男爵と戦闘になり俺はジャガー男爵を殺した
さて、会いに来たのにその相手を殺してしまった現状なんだが、そんな事を言ってられないし考えてられん
なぜなら、いきなり津波がやってきた
その津波はジャガー男爵の死体を飲み込んだ
もちろんこんな所に津波が発生するわけがない
周囲に海や川もなければ湖もない、陸地続きの領地でいきなり津波が発生するなんてあり得ない
そう、この津波は普通の津波ではない
黄色い何かが溶けたような半分液体の何かが津波として俺の所にやってきた
そして、俺はわかる この津波が新手の攻撃だと
その津波の波に乗るかのようにサーフィンしている女性があわれた
彼女が何のためにここに来たのかはわかる
俺との殺し合いのためだろう
彼女の名はバター婦人
ジャガー男爵の妻でありジャガー男爵婦人とも言われている女性
夫の敵討という事だろう、さて殺すつもりで俺の所に
さて、バター婦人の魔法によって作られた津波が俺の周囲全域から同時まるで俺の逃げ場を無くすように
俺は影魔法【シャドーグリッヂ】を発動した
自身を影の中に入れる魔法でバター婦人の作った津波の影の中に入った
さて、囲まれた所から離れた所に出てきたのだが沢山の騎士モドキに囲まれている
騎士のボディはドロドロと流動している
バター婦人の魔法による生生物だなこれ
バター婦人のことジャガー男爵婦人の魔法はバター魔法
可燃性を持ちながらも流動できる半液体のバターを使って攻撃したりする魔法
最初の津波はバター魔法【バターウェーブ】
そして現在使ってるのは多分バター魔法【バターソルジャー】だろう
バターで作られたバター兵と闘うのはね、難しいところ
なぜ、流動で半液体なんだそ
いくら切っても歯応えなんてない上に可燃性なんだそ
武器の刃先はベチョベチョする
普通のバターより滑らかでドロドロとしている
切っても切っても切りがない、増え続ける
全然減らない、さすがバター婦人
騎士殺しってあだ名は伊達じゃないか
流石にバター兵を切ってたらハルバードがベチョベチョになってる
さて、十体、二十体いや、それ以上か
減らない上に追加で増えているバター兵
影魔法【シャドーボール】を使っているが、決め手にかける
黒い弾を手の平から発射する魔法だが威力が意外とない
威力だけの問題だけならいい、何度も撃てば倒せるから
問題は、そこじゃない バター兵は穴が空いても半液体だからすぐに治せてしまうこと
さて、どうするかだ
方法としては、あの道具を使うのが早いと俺は思い
アイテムボックスからその道具を取り出そうとするが、それを邪魔をする腕が現れた
俺はその腕に見覚えがあった【運命の魔手】
と呼ばれる幻の存在
地域によっては【見えざる運命の手】とも呼ばれていて
俺のアイテムの取り出しを妨害してくる
俺がそのアイテムを取り出すのを辞めると腕は消え
再び取り出そうとすると腕が再び現れる
まるで、このタイミングで使うべきでは無いと運命に言われているような感じがした
神は言っているここで使うべきでは無いと
そんなイメーシが腕から出てくる
そのイメージは一体何処からと
俺はそのアイテムを使うのを諦め
他の道具を使おうとするが、それも腕によって止められる
どうやら、こっちの道具も使わせてくれないようだ
運命とは残光なものだ
死ねと言ってるのか、そうか
俺は、影魔法で武器を作りバター兵を切り裂いていく
ハルバードできるよりよく切れている気がした
そうか、運命は道具ではなく魔法を使えと言っていたのか
俺は、運命を信じる
俺の運命が死ぬべきなら俺は潔く死ぬとしよう
だが、運命がまだ死ぬべきでは無いなら俺はまだ行き続けよう
そして、運命は俺にバター夫人を倒せと言っている
勝利、それが俺の運命やらその運命に賭けよう
どうやら、この行動によって
スキル【運命】
スキル【運命の人形】
スキル【運命の奴隷】
のスキルを取得したようだ
俺は、早速スキル【運命】 スキル【運命の人形】スキル【運命の奴隷】を発動させた
スキル【運命】は決められた運命に進みやすくするスキル
スキル【運命の人形】は決められた運命に進むための力が不足していても無理やり運命通りにさせる確率を無理やり上げるスキル
スキル【運命の奴隷】は運命に縛られることで、決められた運命に行きやすくなり、他の運命系スキルの効果を上昇させるスキル
俺の関節がおかしな方向に曲がってきている
これは運命の人形が運命に行くために無理やり関節を反対方向に動かした影響
そうでもしなければ、決められた運命にたどり着けないとスキルが判断したからだろう
スキル【運命の人形】により身体能力が上がっている
人間は自動的に人体にリミッターをかけているが
スキル【運命の人形】によりそのリミッターは無視され
本来出来ないような動きが出来るようになっている
いや、本来出来ないような動きでは無い
制限リミッターによって出来なくなっていた動きが出来るようになった
よってこれが本来の俺のリミッター無しの強さだ