■登場人物紹介
本編投稿前に、いい区切りなので登場人物のおさらいです!
【主要登場人物】
ナターシャ・パルメール(16)
パルメール辺境伯家の令嬢であり、現領主の妹。
幼いころから父に連れられて旅によく行っていた結果、三度の飯より旅が大好きな旅好き(旅バカ)になった。今は『旅好き娘の気まま紀行録』の執筆を人生の中心としている。
王立学院での成績はそこそこだったが、旅に必要な知識(地理、農学、サバイバル術、輸入生物……)の量は抜きん出ている、旅のエキスパート。
アルバート・グランシュタイン(17)
シュタイン王国第三王子。二人の兄がいるため、めったなことがない限り王位継承権は彼まで回ってこないが、将来国の要職につくことが約束されるような身分である。
容姿端麗、成績優秀、思慮の深い完璧人間――と世間には思われているが、外面がいいだけで、本人はわりとおてんばである。
『旅好き娘の気まま紀行録』のファンを公言し、自分たちが治めるこの国をより深く知るため、との大義名分で聖地巡りを始めた。
テオドア(21)
アルバート王子の護衛兼側仕え。
見るからに強そうな筋骨隆々の身体は護衛として最適であり、その見た目に反して丁寧で察しのいい言動は側仕えとして洗練されている。
要人の付き人としてこれ以上ないスペックだが、異国の血を引くことを理由に軽んじられることも少なくない。
けして自分を軽んじることのないアルバートに、心から忠誠を誓っている。……が、たびたび振り回されてもっとも被害を被っている人でもある。
【その他】
○ナターシャの家族たち
ルドルフ・パルメール(20)
主人公ナターシャの兄で、パルメール領の現領主。前領主であった父の意志を引き継ぎ、領主経営を懸命にがんばっている、努力の人。
年齢のわりにしっかりしている、頼りがいがあると言われるが、成人(20歳)する前に両親を亡くしたため、しっかりするしかなかっただけ――と本人は思っている。
かなりの兄バカで、ナターシャの旅と紀行録執筆を支援してくれている。
モンドール・パルメール(享年38)
ナターシャの父で、パルメール領の前領主。ただの田舎町でしかなかったパルメール領を、農業と観光の力を使って盛り立て、豊かな国にした立役者。才能タイプの敏腕領主であった。
しかし本人はそこまで領地経営にこだわりがなく、仕事をさっさと終わらせては旅に出かけていた無類の旅好き。
ナターシャを旅に連れ出しては絵日記を書かせ、その絵日記を自費で出版して周りの貴族に売りつけていた、という親バカ武勇伝を持つ。
カメリアの死後、領主の座を息子ルドルフに譲ってからますます旅にのめり込み、旅先で事故で命を落とした。
カメリア・パルメール(享年34)
ナターシャの母。ナターシャが物心つく頃にはすでにカメリアは難病を患っており、ほとんど病室にこもりきりの生活を送っていた。
ナターシャの紀行録の最初の読者でありファンなのだが、幼かったナターシャはあまりそのことを覚えていない。
ナターシャが10歳のとき、病気が原因で帰らぬひととなった。




