5 森の魔物!
結局リリアは夕方になっても、帰ってこなかった。
「・・・」
「リリアちゃん帰ってこないね。日が暮れて来たけど大丈夫かな?」
リトルが窓の外をみていった。
「・・はあ、たっく、いくぞ!」
「お!ついに行く気になった!なんだかんだ言って、レイも心配だったんだね!」
「うるせー、ただでさえ、忙しい、父さんと母さんに心配させるわけにはいかねーってだけだ!」
リトルの言葉におれは反論する。
「・・はいはい!わかったよ!」
リトルは結局読めてない魔法書に一瞬目をやりそして、嬉しそうに俺にそう言った。
「?なんだよ。」
「別にー!」
そう言いながら俺たちは外にでた。
30分後〜
森に着いてからしばらく探しているが、リリアは中々見つからない。
「あちゃーこりゃ、だいぶ奥まで行ってるね。魔物に襲われてなきゃいいけど・・・」
リトルがそう言った時だった。
森の奥から女の子の叫び声が聞こえてきた。
「きゃー!!」
「「リリア(ちゃん)!!」」
俺たちは急いで、声の聞こえた方に走っていった。
そこには、リリアと、どでかい熊のような魔物がいた。
「にぃに!」
涙目になったリリアが、そう言って、こっちに走ってきた。
バカ!!魔物は逃げたら襲ってくるんだよ!
その瞬間、熊の魔物はリリアに向かって、大きな爪を立てて攻撃してきた。
俺はとっさにリリアを抱えてその攻撃をかわした。
その瞬間、俺とリリアのいた場所がえぐれている。
あんなの受けたらひとたまりもないぞ!
とりあえず、リリアを安全な所に避難させなければ!
「リトル!リリアを任せた!」
俺はリリアをリトルに渡して熊の魔物に向かっていった。
「ちょ!レイ!?どうするき!」
「にぃに!!」
リトルとリリアの声を無視しておれは熊の魔物に直行していった。
どうせ、逃げても、家まで、追ってこられるだけだ!
それなら!一か八か戦うしかない!