3 トラブル!
俺は目を開けた。
目の前には知らない人がいて、とても喜んでいた。
きっと俺は今、赤子として、産まれたのだろう。
人生2度目・・いや、記憶がないだけで、100回目か。
親?を見るに俺は人間にうまれたようだ。
そもそも、他の生物に生まれる事はあるのだろうか?
もしそうなら、同じ人間に生まれたのはラッキーと言ってもいいだろう。
やはり、別の種族だと、抵抗がある。
まあ、なったとしても、あの神を恨むことしかできないんだけどな。
いや、記憶がなくなるなら、恨むこともできないか。
・・そういえば、なんで俺にまだ記憶があるんだ?
《いや!恨まないでよ!僕にも、生まれ変わる先を指定することはできないよ!》
と、何やら聞き覚えのある声が頭のなかで文句を言っている。
頭に声が聞こえるってこんな感じなんだな。
いや!それよりも!
なんで、リトルがいるんだ!?
いや、いるっていう表現は違う気はするが・・
《いやさ!神は違う人生までお見送りするまでが、仕事だからね!ってことで、僕は帰ろうかな!
僕が帰ったら、君の記憶も消えるから気をつけてね!
さて!今日は高級ランチを注文してるから楽しみ!》
神って、飯食うのか・・
《そりゃ食べなくてもいいけどさ!神にだって娯楽が必要なんだよ!
あ!そういえば、同じ種族に確定で生まれ変われるかって言ってたよね!
答えは一応否かな。とは言え同じになる確率は高いよ!動物と人の魂は違うからね!でも、人に似た生物ならなる可能性はあるよ!
質問は以上かな?なら僕は帰るとするよ!じゃあね!》
そして、神と俺の記憶は消えた、いや、消えるはずだった。
?まだ帰らないのか?
俺が質問した理由は二つある。
一つ目は神の気配が消えないこと、もう一つは俺の記憶がまだあることだ。
記憶だけなら時間差があるかもしれないが、
リトルの神らしい大きなオーラがまだ消えていないのだ。
《・・・ない。》
?
俺は突然聞こえた言葉に少し混乱する。
まあ、何かがない事はわかるが、何がないのかがわからない。
《帰る扉がないんだよー!》
はあ!?ってことは帰れないのか!?
《・・・うん。せっかくの高級ランチがー!》
気にするの他にもあるだろ。それにしてもなんで出てこないんだ?
《あ!そういえば!前回、帰った時、トンネルが"ボン!"って言っていた気がする!その後点検しようと思ってて結局やってないわ!逆によく行き先行けたな!》
リトルが思い出したとばかりにそう言った。
よく行けたな!じゃねーよ!どうするんだ!?
《えっと、直るの待つしかないかな・・
それまで、僕は帰れないし、君の記憶も消えないね・・》
・・それ、直るのか?
《・・誰が見に来てくれたら・・》
見に来てくれそうなのか?
《・・1000年くらいたったら?》
ぼぼつみじゃねか・・・