表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

12 ネーロ商店

俺は恐る恐るネーロ商店に入った。


ドアを開けるとそこには黒髪に青い目、そして、そこら中に宝石を身につけている30歳くらいの男が座っていた。


いかにも金持ちって感じだな。

俺はそう思いながらその男に話しかけた。


「すみません、魔物の素材を買い取って欲しいんですけど・・」


「チッ、はい!では、その魔物の素材をここに出してください。」


男は小さく舌打ちをし、それを隠すように、笑顔でそう言った。


俺は少し不快になりながらも男の言ったとおり、熊の素材を机にだした。


「はーこれは、グロースベーアですね。

正直、よくいる魔物ですし、倒すのも簡単だ。

その上、解体も荒い。なにより、魔石がないんじゃ話にならない。」


解体は初めてだから、仕方ないとして、倒すのは大変だったんだがな。


俺が不満に思っていると男は続けた。


「まあ、特別に銀貨3枚で買い取ってあげますよ。」


男は完全に上から目線でそう言った。


銀貨3枚!?魔物の素材だぞ?とはいえ、これが本来の価格ならどうしようもない。どうしたものか。


俺が迷っていると男はニヤニヤしながら待っている。


うーんまあ、持っていてもしかたないし、銀貨3枚でも売っておくべきか?


俺が決断しようとすると、店のドアが大きな音をたてて開き誰かが入ってきた。


入ってきた人は黒いローブに狐の仮面を被っいる。


体系的に女か?歳は見た感じ俺と同い年か年下だな。


「やっぱり。」


謎の黒ローブの少女は俺の持ってきた素材をみてそう一言呟いた。


「また客を騙していたのね。アシールさん。」


謎の少女は男をみてそう言った。


どうやら金持ちそうなあの男はアシールというようだ。


「また邪魔しにきたのか!いい加減にしろ!!お前のせいでどれだけ売り上げが下がったとおもう!!」


「それは、貴方が人を騙してお金を取るからでしょ!!」


「この世界は弱肉強食だ!!騙される方が悪い!!」


アシールは全く聞く耳を持たない。


「それなら私が邪魔するのも問題ないわよね?」


謎の少女はアシールにそう言い返した。


その言葉を聞いたアシールは悔しそうだ。


「はあ、そこの貴方。この素材を売るなら冒険者ギルドがいいわ。ちゃんとした価格で買い取ってくれるはずよ。」


謎の少女は俺にそう話しかけてきた。


「ここの道をまっすぐ進んで、左に進むと大きな道があるから、そこを左に歩いて行ったら剣の旗が立ってるはず。そこが冒険者ギルドよ。」


少女は道を指差しながらそう続けた。


「ありがとう。」


俺はそう軽くお礼を言って店をでた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ