七話
あれから、更に数週間が経った。私は、カリス連合国の水の聖人様(めっちゃベテラン!)と一緒に魔の森の瘴気溜まりを完全に浄化した。
封印が解かれた時に頑張って浄化したのが功を奏したのか、ベテラン聖人様が凄かったのかは分からないが、それ程苦労せずに、浄化を終えることができた。
また、瘴気から回復した王様達によって、ノルト王太子殿下やミミリア嬢を始めとした、あの追放パーティの参加者は、邪教に染まり国を危機に陥れたとして、全員犯罪奴隷となって、被害を受けた地域での復興活動に尽力する事になった。
私の追放だけじゃなく、その後もノルト王太子殿下と一緒に色々やらかしているらしいので、肉体労働を通して、自分達がやらかした事を是非反省して欲しい。
そして私だが、復活したリーザン王国の神殿から戻ってくるよう要請があったのを蹴っ飛ばした。
そして、冤罪をひっくり返して、メルト王国の大神殿に復帰したアルファスと一緒にメルト王国所属の聖女として活動することにした。
元々リーザン王国からは、各地の瘴気溜まりの浄化の後は、木の聖女として、国内の荒地を耕作可能にする為に、力を使えと言われていたが、今回の追放でそれもチャラだ。(流石に被害を受けた魔の森周辺には、力を使って暫く豊作になるようにしている)
私の力が必要なら、それ相応の対価を出してもらおうじゃないか。メルト王国での待遇で分かったけど、リーザン王国での私の扱いはかなり酷いものだったらしい。ご飯美味しかったから、あんまり気にしてなかったよ。
それに、本来の自分で居られる楽さを味わってしまったら、もう戻りたく無いよね。メルト王国の大神殿では、表向きは猫被りモードだけど、裏では本来の自分のまま過ごしている。アルファスとアルファスの仲間の神官が、そう出来るように環境を整えてくれた。
本当に、メルト王国の人達とアルファスには感謝だ! 私は、かつて無いほど自由に木の聖女として、過ごせているよ! ありがとう!!
* * *
……それにしても、田舎の町の孤児から、聖女になって、偽聖女として追放されて、隣国で聖女として復帰するなんて、あらためて振り返ると凄い波乱万丈な人生だったな?
これからは、穏やかに過ごしたいよ。
え? アルファスいきなり来てどうしたのさ?
花束なんて持ってるし?
は? 結婚?! 誰が誰と?!!
……まだまだ、私の人生は波乱含みみたいだ。とりあえず、この事態になんとか収拾つけないと! アルファス! 馬鹿なこと言ってないで、正気に戻れぇえええ!!!
――バッチィーーン!!
なんとか完結まで持っていけました。
やっぱり小説は難しいですね……。もっと上手く表現できるよう頑張ります。




