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彼女にフラれた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう  作者: 遊。


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バットモーニング!

翌日。


「っ……あぁ……朝か。 」


結局宏美との問題は一応の解決を見せた訳だが、部屋に戻っても俺は中々寝付けなかった。


理由は勿論……。


「あの清楚系ビッチめ……!」


「朝から何言ってんだよ……?


清楚系ビッチ?それってあの会長とやり合ってた奴か?」


直也が訝しげな顔で見てくる。


「そうだな。


そいつのせいで……。」


今となっては健全な男子高校生である俺があんな見た目の整いまくった美少女と風呂なんてそんなの寝られるわけないだろ!?


と、ここで段々いい匂いがし始める。


「お、朝飯出来たのかもな。」


「だな、行くか。」


部屋着から普段着に着替え、さぁ部屋を出ようかと思っていたところで。


「悠太!おはよう!」


「ふぁぁっ……悠にぃ、おはよう...。」


そう元気にドアを開けたのは志麻……じゃないな。


ドアを開けたのは元気どころか普通に眠そうな

茉里愛だ。


元気な挨拶をした志麻、いや志麻虫は俺を見てぴょんぴょんと跳ねる。


そんな姿はちょっと可愛い……なんて思わなくもないか……。


だって幾ら元が可愛いからって普通にロープでグルグル巻きの状態な訳だし……。


「お兄ちゃん、おはよう!」


次に現れたのは日奈美と、その後ろにピタリとしがみついて離れない美江だ。


「お……おはよう……。」


「おう。」


ひょっ〇り〇ん宜しく挨拶しながら日奈美の肩からおずおずと顔を覗かせる美江。


「ごめんね、悠太。」


と、ここで申し訳なさそうに志麻が顔を下に向ける。


「な、なんだよ急に改まって。」


「私昨日頑張ったんだけど負けちゃったから……。」


「あぁ……それで……。」


まさか俺が瑞穂に襲撃された事を申し訳なく思って!


「もし私が勝ってたら悠太を夜這いしに行ってたのに……負けたから行けなかったの……。」


「それは別に謝らなくて良いし勝っても夜這いはしちゃいけません。」


「そんな!」


「当たり前でしょ!全く!」


そう言って日奈美がプンプンと可愛らしく怒る。


可愛い。


「わ、私だって……頑張ったし。」


言いながらまた顔を出す美江。


「え!あなたも狙ってたの!?悠太を好きにする権利は私の物……になるはずだったんだもん!」


そうやってパタパタと跳ねる志麻虫。


しかしなにもおこらない!


「チーム戦なんだから権利は平等じゃし……。」


「え、何……?美江も俺を好き勝手したかったのか……?」


「ち……違っ……!?そ、そんなんじゃないし!


た、ただケーキバイキングでも奢らせてやろうかと思うただけじゃし……その……ふ、2人で……。」


ん……?最後ら辺声小さ過ぎて聞き取れなかったんだが……。


そんなやり取りを交わしてから、俺達はゆっくりとリビングに向かう。


「あ、悠太おはよう!」


そう言って出迎えたのは、朝ごはんを並べている絵美だ。


「他の皆もおはよ、席適当に座ってなぁ。」


同じくそれを手伝いながら声をかけてくる蘭ちゃん。


「直也もおはよう。」


と、ここで絵美がそう言って直也に笑いかける。


「お……おはよう。」


嬉しそうにしちゃってまぁ……。


「あ、悠太!ビーフジャーキーあるんだけど食べる!?」


「いや……良い。」


なんでそんな物朝から用意してんのかは聞かないでおく……。


「そっかー……残念。」


「お、俺が食う!」


「あ、直也は良いよ。


座って座って。」


「そんな……。」


ショックそうな川崎。


「悠太だけ特別だよ? 」


そう、内緒話のように耳元で小さな声で言ってくる。


シチュエーションは悪くないが特別の内容は別に嬉しくないんだよなぁ……。


ってうわ……。


直也にむちゃくちゃ睨まれてる。


こりゃ機嫌直るまでめんどくさそうだな……。


「ってあれ……?」


「あぁ、おはよ。


悠太。」


キッチンを覗くと、サラダ用の野菜を切ってる瑞穂と目が合う。


「ハルたん会長は?」


「うーん……まだ寝てるんじゃないかな?


ハルたん朝弱いし。


一応出る時声はかけたけど全く反応無かったし。」


おう……そうなのか……。


完璧超人だと思ってたハルたん会長の弱点その2である。


「お、朝飯も美味そうだな。」


そう言って次に食堂に入って来たのは秋名たんと智成だ。


「あ、僕も何か手伝おうか?」


1人黙々と料理する瑞穂に、声をかける智成。


流石のイケメン行動力である。


「あぁ、ありがと。


でも大丈夫。


もう大体終わったから。」


本日の朝食メニューは卵サンドにレタスとトマトのサラダ、コーンスープだ。


ピッチャーには牛乳とコーヒーがそれぞれ入っていて、好きな方を飲めと言う事らしい。


一先ず奥から詰める形で左に日奈美、右に茉里愛、前に志麻と言う、安定の並びで座る。


「ごめんなさいぃあまりお手伝いも出来ずぅ……!」


そう言って申し訳なさそうに入ってきたのは千鶴さんだ。


「大丈夫ですよー。


そんな凝ったものでもないし。」


準備を終えた瑞穂が使った道具を流し場に運びながら答える。


「皆おはようー!」


八重音と……アナたんもいるな……。


ここまで急いで千鶴さんを運んできたのか、若干汗をかいてるような……。


「皆さんおはようございます!」


次いでリオ、その後ろから宏美が続く。


宏美のやつ……明らかに眠そうだ……。


そう言えばコイツも結構朝は弱かった筈だがリオが無理やり連れて来たのか……?


「あ、朝ごはん卵サンドじゃん!


やった!」


かと思ったらそう言って嬉しそうに席に着く宏美。


そう言えば卵料理大好きなんだっけ。


なんて考えていたら。


「おはよう悠兄、昨夜はお楽しみだったね?」


「ぶふっ……!?」


背後から唐突に美紀がそんな事を言ってきて、思わず食べていた卵サンドを吹き出してしまう。


「あ、これ実質悠太からの投げキッス……?」


当然正面に座っていた志麻に散る訳だが……。


「無いから!」


志麻の勘違いを日奈美が食い気味に否定する。


「み、見てたのかハッチー?」


「え!?まさか本当に!? 」


「なんだよ、その話詳しく!」


便乗して迫る宮戸。


か、カマをかけられた、だと!?


「それで?何したの?一緒のベッドで寝たとか?」


「ってそっちかい!?」


いや、まぁそりゃそうである。


だってこの2人だし……。


「え、何?そっちって。」


キョトンとする美紀。


「え?いや、ははは……やだなぁ。


何も無いに決まってるだろ?」


危ない危ない……危うく喋らされるとこだった……。


「えー?」


どこか納得いかなそうな実紀。


「あ、ねぇねぇ悠太。」


ふと、瑞穂が近づいてくる。


「昨日さ、あの後抜いた?」


そして耳元で唐突にとんでもない事を聞いてくる。


「ぶふっ!?」


「あ、2回目……。


悠太ったら積極的……。」


「違うから!!!」


「馬鹿かお前!?こんな所で急に何聞いてんだよ!?」


「えー?だってあの後だからあたしで1回は抜いたのかなって気になるじゃん。」


「馬鹿おま!?」


「お兄ちゃん……?」


「あの後……って何?」


シスターズに睨まれる!


「おいおい悠ちゃん、朝からこんな可愛い子と下ネタか?」


ちょっと羨ましそうにするんじゃない、秋名たん。


「え、さっきのってやっぱり他に何かあったの……?」


と、美紀。


「うん、あたしら一緒に風呂入ったし。」


「は?」


「はぁぁぁぁ!?(悠太、宏美、リオ、瑞穂以外全員)」


「夜中に悠太のGPSが大浴場に向かってたと思ったら……!


なんてけしからん!


私も入りたい!」


相変わらず素直だな!?あとGPSとか物騒な言葉が聞こえたのはツッコんじゃダメな感じ……?ダメかぁ……。


「お兄ちゃん「悠にぃ?」」


こう言う時だけシンクロしてんのなんなの!?


事情を知ってる宏美とリオはやれやれと肩を竦めてるし……。


「この変態……。」


美江はそう言って睨んでるし!


「そうだぞ悠ちゃん、実にうらやま……いやけしからん!」


秋名たん、お前はそうだろうよ……。


「シャワーで体洗ったげたりとかかなぁ。


沢山遊び回ったから泥とかついてるだろうししっかり洗ってあげなきゃね!


私も悠太にシャワーしてあげたい!」


「うん、絵美?多分絵美が思うとる様な状況ちゃうで……。」


いつも通りな絵美とそれにツッコミを入れる蘭ちゃん。


苦笑いの智成……。


「悠さん?そう言うのはちょーっとまだ早いと思うのですよぉ?」


ひぃっ!?千鶴さんの笑顔が怖いっ!


「わ、私だってあるし!」


と、ここで日奈美が口を開く!


え、あるの?


これは俺が逆に聞きたいくらいなんだが……。


ともかく全員が日奈美を見る。


「そ……その……幼稚園くらいの時に……。」


あ、納得。


皆さんの表情も微笑ましい物に……なったのは一瞬で、また俺の方に向く。


ひーん……怖いよぅ……。


「もぉ……何よ騒がしい……。


うるさくてゆっくり寝られないじゃない……。」


「あ、ハルたん会長……。」


この後眠そうに入ってきた会長がその話を聞いて、俺と瑞穂は正座からの会長と千鶴さんからのダブルお説教を食らう事となるのだった、、









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