小説家になろう様限定エピソード 天使見習いは不敵に笑う
こちらのエピソードは小説家になろう様限定公開のSSです!
他にもカクヨム様、エブリスタ様、アルファポリス様等で限定エピソードを公開予定です!
皆さんこんにちは。
私の名前はリオ。
ひょんな事から転生して右も左も分からない三澄悠太さんのサポートをするために天界からはるばるやってきた天使見習いです。
現世で恋愛が上手くいかず苦悩していた彼が幸せな恋愛を成就出来るようにお手伝いしたい!とは思っているのですが……。
「俺はもう恋愛はしたくないんだ。」
の一点張り。
ここは私の天使としての腕の見せどころ!
と思っていたのですが……。
「なぁ、ロリ天使。」
「チョロリ目刺し。」
こんなに健気に頑張ってる私に対してこの態度はどうなんですかね……?
まぁ、良いのです。
私は天使ですから、海よりも広い心で許してあげちゃいます。
でも、ですよ。
なんで彼はこう、毎回私のそんな寛大さを超えて来るのか、、、
「あれー?悠さん行っちゃいましたね!
それじゃ、リオちゃん!色々聞かせてよ!」
そう、あの男……私を一人残して逃げやがったのである。
彼女、灰崎八重音の恋バナ尋問から!
あのや……コホン、いけません……私は天使なのでそんな汚い言葉は使いません。
「ねね、実際どこまで行った?いつも一緒にいるし手ぐらい繋いだ?」
「つ、繋ぐ訳ないじゃないですか!
だから私達はただの親戚で……!」
「えぇーでもなんか相性良さそうだけどなー。
ね、宮戸も分かるっしょ。」
「なんで私に振る……。
滅ぼすぞ。」
「酷い!?
コホン、じゃあさ。
悠さんの事どう思ってるのー?」
「え、それは……その。」
言われて言葉に詰まってしまう。
「おやおや〜?
これはもしかして……?」
なんかすごくニヤニヤされた。
何か言い返さないと……このまま黙っていたら駄目な気がする……でも私が悠太さんをどう思ってるかなんて……。
あっ……。
「私をぞんざいに扱うし今も平気で見捨てやがったクソや……コホン手のかかる弟、って所ですかね。」
「今普通にクソって言った!?
え、なんか急に態度変わってない!?」
「ははは、そんなお下品な言葉私が使うわけないじゃないですか。」
「そ、そっか……き、気のせいか。」
「だから悠太さんとは本当に何も無いですよ。」
「えー……もっとこう面白そうな話が聞けるかと思ったのにー。」
今はこれでいいよね。
実際本当の事だし。
さて、あのや……コホン。
覚えててくださいね?悠太さん。
そうして不敵に笑う私を灰崎さんは震えて見ていた。




