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彼女にフラれた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう  作者: 遊。


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何はなくとも君がいる

生徒会の仕事を終えてからの帰り道。


「瑞穂のやつあんなに慌ててどうしたんだ……?」


いつもなら流れでそのまま帰ろうと言ってくるのに、今日は最終下校時刻を待たずに今日はやりたい事あるからと早々に生徒会室を出て行った。


最終下校時刻のチャイムの音を聞いて俺も帰り支度を始める。


「瑞穂、どうしたのかしら。」


同じく帰り支度をしながらハルたん会長が呟く。


「あいつんち二人暮しだから家事とかするんじゃないか?」


「そうね。」


「瑞穂ちゃんが作ったカレー美味しかったよねー。」


「そうやな、ちょっと辛かったけどな。」


「あいつ辛党だしな……。」


「ゲスミは辛い物が苦手なのですね。


今度下駄箱にパンクバンドのボーカルみたいなイラストが入った駄菓子を入れておきますね。」


「いらんわ、、」


「ふぅ、後輩女子からの心を込めた贈り物を拒否するなんてやっぱりゲスミですね。」


「心って言うか悪意の間違いだろ馬鹿やろう……。」


そんな会話を交わしながら、支度を終えた各々が生徒会室を出て行く。


「あ、悠太さん。」


一人帰ろうと歩いていた所でリオと鉢合わせる。


「おぉ、ロリ天使。


こんな時間まで珍しいな。」


「だから私はロリ天使じゃなくてリオだと言ってるじゃないですか!全く!


今日日直だったので日誌を書いて綱岡先生に届けたら用事を頼まれたので……。」


そのまま流れで一緒に並んで歩く。


「もうすぐですね、体育祭。」


「だな。」


「なんだか最初よりは楽しそうですね。」


「運動は相変わらず嫌いだけどな。」


「大事なのは誰とするか、ですよ。


勿論何をするかも大事ですが、一緒に頑張れる人がいればそれなりに楽しめる物です。」


「お前が言うと説得力あるな。」


「それはどう言う意味で言ってるんですかね……?


暗に私がぼっちだとでも?」


「ははは、やだなぁ。


そんな事思ってないって。」


「どうだか……。」


「ふっざけんな!」


「えっ。」


不意に、そんな怒声が付近から聞こえてくる。


「悠太さん、今の……。」


しかもめちゃくちゃ聞き覚えのある声だ。


慌てて声の方に向かうと、瑞穂が宏美の胸倉を掴んで怒りを露わにしていた。


「ちょっ!?瑞穂!?」


駆け寄り止めに入る。


「ちっ。」


それを見た瑞穂は不機嫌そうに宏美を離し、そして宏美はそれを好気とばかりに靴を履き替えるとさっさと走り去ってしまう。


「あ!宏美……!」


呼び止めるも、気にも留めずに走り去る宏美。


「私……宏美さんを追いますね!」


そう言ってリオも走り去る。


「あ、おう。」


そうして必然的に瑞穂と俺だけが残った訳だが……。


「おい、何があったんだよ?」


「別に。」


「いや別にって……。」


「ちょっと、なんの騒ぎ?」


と、そこで。


不審そうな表情でハルたん会長が声をかけてくる。


それに更に瑞穂が顔を顰める。


その後から他の生徒会メンバーもついて来た。


「別に、何でもないってば。」


そっぽを向いてそう言い張る瑞穂。


「いや、そんな訳ないでしょうが。


あんな大声出しといて。」


食い下がるハルたん会長。


「別に、ちょっとムカついただけだし。」


「ムカついただけって……。」


瑞穂と宏美。


確かに初対面から宏美の瑞穂に対する当たりが悪かったし合宿で一緒になる事はあったが、確かに仲良くしてる感じではなかった。


瑞穂も瑞穂で脱衣場で鉢合わせた時は煽るような事言ってたし……。


やっぱ仲悪かったのか……?


「こっちも立場上何も聞かない訳にはいかないんだけど。」


「……言いたくない……。」


そう言ってそっぽを向く瑞穂。


「いや、言いたくないってお前……。」


呆れて言うと瑞穂は俺の顔をチラリと見る。


それを見たハルたん会長はため息を吐く。


「悠太君、悪いんだけど瑞穂は私が話を聞くから今日は帰ってもらえるかしら。」


「あ、あぁ。」


気にはなるけど、女同士の方が話しやすい事とかもあるのかも……。


そう思い、大人しく身を引く。


宏美の方もリオに任せた方が良いよな……。


「ほら瑞穂、行くわよ。」


「分かったよ……。」


俺が背を向けたのを見ると、瑞穂は渋々と言う感じでハルたん会長について行く。


さて、俺は一人で帰るかな、と思っていたら。


「これで邪魔者は皆居なくなったね?」


「Oh……。」


「そんな歌詞みたいな返ししなくても……。」


忘れてた……誰が居なくとも志麻が居るんだった……。


え?ストーカーされてんのに忘れるか普通だって?


され慣れると特に気にならなくなるんやで。


「って事は悠太にとって居るのが当たり前の存在って事!?


それってもう無くてはならない存在じゃん!


悠太!結婚しよ!」


「しないしまだお前も俺も未成年だろうが……。」


「成人したら結婚してくれるの!?」


志麻のポジティブが止まらない!


「なぁ、お前はさっきの喧嘩見たのか?」


「一応ね。」


その話をすると、さっきまでの志麻の嬉々とした表情が不機嫌そうな物に変わった。


「何か心当たりあるのか?」


「あるけど言わなーい。」


「……俺がなんでも言う事聞くって言ってもか?」


「え!?なんでも!?で、でも駄目!」


うわ、めっちゃ葛藤してる表情!


でも志麻がそれでも言わないって事は相当なんだな……。


「だ、だって。


これは私の口から言っていい事じゃないもん。」


「お前ならそれでも言いそうだけどな……。」


「い、言わないもん!」


頑なである。


「多分私でも喧嘩になると思うし。」


「え?」


「と、兎に角!この話はもうおしまい! 」


「志麻だけにか?」


「それで良いからおしまい!」


認めた、、


「あ、でもヒントあげたから何か言う事を聞いてもらっても……。」


「ダメです。」


「ぴえん……。」


やっぱり本人に直接聞くしかないな。


この体育祭であいつを何が何でも捕まえる。


そして色々聞き出してやる。


そう改めて決意するのだった。

おはこんばんちは。

遊。です。


気付けばもう9月ですね。


実はフラれろうもうすぐ1周年なのです。


9月15日!なろうで初掲載した日から遂に!


なんと言うかあっという間でしたー的な話はまた1周年になってからあとがきで書こうかなと思ってます。

このまま応援して頂いている皆様と1周年を迎えられるよう頑張りますので引き続きの応援をよろしくお願いします!

遊。でした!





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