恐怖のランチタイム
「へぇ、そんな事がね〜。」
昼休憩。
いつものように空き教室に集まったのは俺、日奈実、茉里愛、八重音、智成、リオ、美江、瑞穂、志麻と言う大所帯である。
そのメンバーで縦にくっつけて並べた机を囲む形で座っている。
ちなみに普段は宮戸と一緒に食べる八重音が居るのは宮戸は美紀と一緒にその様子を廊下から覗いているからである。
中で食べると言う選択肢は無いらしい。
二人して仲良くあんぱんと牛乳を片手に中を覗いている。
ストーカーらしくなってきた……いや、これどっかの警察の張り込みだろ……。
なんなら本当(?)のストーカーである志麻は堂々と俺の対面になる席に座ってお弁当を広げている。
中にはお握りが三つ。
お金持ちの割に随分シンプルな弁当である。
「お前、おかずは?」
「え?悠太だよ? 」
「うん、お前に聞いた俺が馬鹿だった……。」
「くっ……オカズは悠太……か。」
「瑞穂、お前もその手があったかみたいな顔するんじゃない……。
お前が言うと意味変わってくるから……。」
いや、どっちにしろ悪い意味には変わらない訳だが……。
「えー?どう言う意味ー?あたしわかんなーい。」
ニヤニヤしやがってっ!
そう言うネタが全く分かってない志麻瑞穂以外の女性陣が頭上に?マーク浮かべてんじゃねぇか……。
「あたしは別に悠太ならどっちでも構わないよ?」
「余計タチ悪いわ……。」
……とりあえず話を変える意味でもここらで今それぞれが座ってる場所の位置の解説でもしておこう。
俺の両隣には日奈実と美江が。
日奈実側の斜め横に渋々茉里愛が座り、反対には瑞穂が。
茉里愛の横に秋名たん、瑞穂の横には八重音が並び、
対面になっている正面に志麻、その横に智成とリオが並ぶ形である。
「悠兄……!ダメじゃん……智兄と離れちゃって……。」
「いや、あれはあれでよく見える位置で見てるって感じで良くないか?」
「た、確かに……!それはそれでありかも……!」
ねぇわ……。
「綱岡先生、確かに目付きは怖いけど可愛い服装とか似合いそうだよね。」
話を聞いた日奈実が言う。
「私の所も美咲先生美人だから楽しみなんだよね」
日奈実、茉里愛、美紀組の担任である美咲結衣先生はスラッと背が高くスレンダーなのに出てる所はしっかりとした存在感を放つ抜群のプロポーションの持ち主である。
加えてお淑やかで優しい性格から男子から絶大な人気を集めている。
でも俺は千鶴さんの方が良いけどな!
千鶴さんのコスプレとか見てみたいなぁ……。
今のポジション的にナース服とかどうだろう。
うん、間違いなく最高だ。
写真撮りたい、独り占めしたい。
「まーたロクでもない事考えてそうな顔……。」
瑞穂が露骨に顔を顰めて睨んでいた。
「こっちなんか担任松崎だよ?」
言いながらため息を吐く瑞穂。
「あの人担任もやってたのか……。」
今日イチの衝撃である、、いや1週間くらいは一番になるかもしれない……。
「え、何今知った感じ?」
「おう、ただの体育教師かと思ってたわ……。」
さっきまであった妄想の中のナース千鶴さんが崩れていく……。
本当ことごとく俺の千鶴さんへの夢を壊していく奴である……。
「わ、私のクラスは山田先生のコスチューム決めでクラスメイトが大笑いしとったよ。」
「大笑い?」
美江の担任である山田晴子は美咲先生の対極にいるような低身長ぽっちゃり婆さんである。
「う、うん、く〇な〇の豚がえぇってクラスの男子が言い出して。」
「ブハッ!」
思わずその場に居た全員が吹き出す事態……。
「何それ最高……!」
まだ笑いを堪えきれない様子で瑞穂が言う。
「そ、それ……結局どうなったの……?」
同じく笑いを堪えながら問いかける日奈実。
「さ、最初は何でも良いって言うとったんじゃけど……。
それは私にピッタリ過ぎるから駄目だって言うて却下された。」
「ブハッ!?」
再び全員で吹き出す。
「な、何になったかは言わんけど……でも最終的には山田先生が渋々妥協したとだけ言っておく……。」
「何それめっちゃ楽しみ……!」
笑いながら瑞穂が言う。
「ち、ちなみにうちのクラスは智成が衣装を作る事になったんだよ。」
「え!?自作!?」
日奈実が驚く。
「そう!私も堀内くんが僕作ろうかって言った時びっくりした!」
八重音が言う。
「い、いやいや、家で裁縫とかもするから得意ってだけで……。」
「流石智君……家事スキルまでイケメンなんて……。」
「ブー!私は担任より悠太にコスプレさせたかった!」
言いながらバンバンと机を叩く志麻。
「それだとただのコスプレ大会だろうが……。
俺はやらないぞ……?
と言うか志麻のクラスは担任誰なんだよ?」
「本当に知らないんだ。
金澤さん、あたしと同じクラスだよ?」
「マ、ジ、か、よ。」
全然知らなんだ。
それなら興味無いのも納得……いや志麻が俺にしか興味無いのは別にそんな前提無くても通常運転だわ……。
「ん……?コスプレ……?」
ここで瑞穂が何やら悪い事を考えていそうな表情で不敵に笑う。
「な、なんだよ?」
そして瑞穂は立ち上がり俺の元に歩み寄ってくる。
「悠太って背結構高いよね。」
「ま、まぁ確かに高い方だけど……。
それがどうした……?っていうか目が怖い……。」
瑞穂の目が完全に肉食獣のそれである。
立ち上がり後ずさる俺に迫る瑞穂。
「大丈夫大丈夫、痛い事はしないから。」
「なんで<は>だけ強調すんのかな!?」
「なるほど!悠太、大丈夫だよ?すぐ終わるから……。」
それに状況を察したらしい志麻が参加する。
「いや、だから二人とも何を……?」
マズイ!?後ろもう壁!?
「大丈夫……ちょーっとコスプレの実験台になってもらうだけだから……。」
「悠太のコスプレ……フフフ……。」
「いやぁぁぁぁぁぁあ!?」
今度は空き教室に俺の悲鳴が響き渡る事となった、、、
お久しぶりです、どうも最近誕生日を迎えた遊。です。
まだまだ暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか。
作者は当日にハッチーのモデルの子と長々と話して、翌日にはひーちゃんモデルの子とデートでした←
誕生日にあまりいい思い出が無い作者でしたが、今年は最高の誕生日で、改めて自分のシスコンっぷりを痛感しましたとさ←実妹は居ないけどな!
ちなみにその翌々日には智くんとデートでした←
とまぁ、充実の誕生日だったのでモチベ上がってます!(`・ω・´)キリッ
体育祭編ガンバルゾ\\\(۶•̀ᴗ•́)۶////
さて、そんな中挿絵第二弾、アーンドキャラデザ第二弾の話も進行中です!お楽しみに!
今後ともフラれろうをよろしくお願いします!
遊。




