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彼女にフラれた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう  作者: 遊。


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勝つ為には手段を選ばない

それからと言うもの。


「宏美!」


「あ!実行委員行かなきゃ…!」


「宏美!」


「実行委員!」


「宏……「秋名たん、行くよ!」」


「おう!」


「あちゃー……すっかり避けられちゃってますねー」


リオが慌ただしく出ていく二人を見ながら言う。


そう、宏美からあからさまに避けられまくっていた。


と言うかいつの間にか宏美の奴も普通に秋名たんって呼んでるんだな……。


知らない間にそんなに仲良くなったのか……。


「あんなのほっとけば良いのに。」


気が付くと瑞穂が俺の席にもたれかかって腕を組んでいた。


「……なんでいんの……?」


「あ、このアングルちょっといいかも。」


「え?」


「だっていつもはあたしが見下ろされる感じだけど今は悠太座ってるしあたしが悠太を見下ろせる感じじゃん?なんか優越感でゾクゾクするよね。」


言われて俺は立ち上がる。


「あぁ!もうちょっと楽しみたかったのに!」


言いながら瑞穂が袖を掴んでくる。


「アホか……。


ってか何しに来たんだよ……。」


「えー?何って。


ダーリンのお迎え?」


「馬鹿お前!?」


元々瑞穂がクラスに来た地点で注目が集まってたのに、この爆弾発言。


更に注目が集まり、ヒソヒソ話まで聞こえてくる。


「お前なぁ……わざとやってんだろ..?」


「わざとだよ?」


「おまっ!?」


「言ったじゃん、あたし、悠太の事好きだっ

て。」


「っ……!?」


「え、そう言う感じ?」


「まさかの副会長が惚れてるパターン?」


「えー……あの陰キャ男子に?」


「でもなんか演説ですごい必死じゃなかった?」


「てっきりもう付き合ってるもんだと……。」


「リア充が、滅べ……。」


とりあえず宮戸は相変わらずとして……ヒソヒソ話が加熱したジャマイカ……。


「手段なんか選んでられないよ。


負けたくないし。」


「なら私も手段を選ばない!」


そう言って音がする程勢い良く扉を開けて入って来た志麻は、迷わず俺の所に走って来て抱きついてくる。


「え、あの人も……?」


「いや、あの人は前からいつも居るじゃん。」


「あ、そっか。」


なんか納得されたんだけどいつもなの?俺が気付いてないだけ?


ん?


抱きついてくる志麻を押し退けながら、視界の端で人混みの中アワアワしてる美江を見付ける。


あぁ、また騒がしくて様子を見に来たら思った以上に人が居てビビってるパターンか……。


やれやれ……。


後でチョコでも買ってやる……か?


なんと、俺と目が合うと、意を決したように美江はこっちに駆けてきて……。


少し強引に俺の腕にしがみついてきた。


うぉっ!?


結構な勢い……!


これ高校生に転生してなかったら確実に脱臼してたぞ、、


などと転生の有り難さを痛感していると。


「金澤さんだけじゃなくて花岡さんも……?


手段選ばない感じ?」


瑞穂が呆れ顔で言う。


「マジかよ……あっという間に可愛い女子に囲まれたぞ……。」


「リア充滅べリア充滅べリア充滅べリア充滅べリア充滅べ……。」


なんか呪いの言葉が聞こえてくるよぅ……。


「べ、別に……さ、最初から私のじゃし……。」


「「「え?」」」


「いや、悠太さんまでえってなってるじゃないですか...。」


「悠太と私は運命の赤い糸で結ばれてるんだから!」


それに対抗する志麻。


うん、スマホでは常に結ばれてるね。


(鬼メール的な意味で。)


「それなら私だって結ばれてるよ!


なんなら飼ってるし!」


ここでまさかの元幼馴染絵美登場!


ってかそれは赤い糸じゃなくてリードだろ……。


「飼ってる……?」


「え……そう言う感じなの……?」


ほら!?周りの反応がまた悪くなった!!


「犬の事だからな!?


絵美の犬の名前が悠太って名前なだけだから!」


「あぁ、なんだ。」


「でも犬の名前が悠太ってそれはそれでどうなの……?」


それは本当に俺も思うわ……。


「それを言ったらあたし悠太と一緒にふ「ストーップ!」え?」


「何を言おうとしてんだお前は……!(小声)」


「え?だって既成事実になるかなと思って。」


「その前に俺が社会的に死ぬしまた副会長選挙もやり直しになるわ!?」


「えー?それはめんどくさいなぁ。」


なんとか黙らせられたな……。


「ふ……?」


「やっぱりそう言う関係なの……?」


周りが完全に困惑してる……。


「そ、それより、ゆうくん……。」


「ん?」


腕にしがみついていた美江がモジモジしながら言ってくる。


「か、帰りに……バーガーショップに付き合って欲しい!」


「バーガーショップ?なんでまた。」


特に断る理由もないが問題はそのチョイスだ。


元来少食な美江にしては珍しいチョイスである。


「ぱ、パン食い競走に出るけぇ……。


い、今のうちに練習……。」


「いや……パン食い競走の練習て……。」


「そう言えばこの近くにバーガーショップ出来たよね!」


それに絵美が口を挟む。


「あぁ、バーガーゴッドね。」


バーガーゴッドとはアメリカ発祥のハンバーガーチェーンである


若い男性を中心に人気を集めているバーガーチェーンであり、そのもっともたる理由は……。


「でもあそこ結構ボリュームあるよね。」


そう。


なんと言ってもビックサイズのバーガーである。


「じゃあさ、せっかくだし皆で行く?」


「良いね!」


瑞穂の提案に絵美が賛同する。


「蘭ちゃんと、あと会長も呼ぼっと!」


おぉ、会長も呼んでもらえるのか……。


なんだかちょっと自分の事のように嬉しくて目からなんか変な汁が出てくる……。


そんな中ちょっとシュンとした表情の美江。


「美江?」


「な、なんでもない!」


なんか叩かれた!?


とにもかくにも、放課後俺達はバーガーゴッドに向かう事になるのだった。

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