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彼女にフラれた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう  作者: 遊。


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結論匿名は無敵なのである。

さて、新聞部。


「ここに来ても見解は変わりませんよ。」


いつの間にやら隣に片杉が居た。


「話してみないと分からないだろ?」


「話す、ね。


話せれば良いですね。」


「それってどう言う...?」


「部長、客人ですよ。」


「......!?ぴいっ!?」


片杉が扉を開け、俺とリオも中に足を踏み入れると、なんか可愛らしい悲鳴のような声が聞こえてきた。


なんだぁ...?


中央には長机が鎮座し、それを囲うように左右の壁には本棚がある。


一瞬文芸部と間違えたのかもと思ったが、そこに並べられているのは過去年度毎の新聞が綴じられたファイル、写真などが綴じられたファイル、他にも情報収集の記録や、新聞制作に関する参考書、その他様々な資料がきちんと並べられている。


そして長机の奥側。


部長と書かれた三角コーンみたいなのが置かれている席。


ただ、その席には誰も居ない。


いや...目を凝らして見ると、机の下に何かが隠れている


何かって部長だよな...。


あ、今覗いた!


そしてさっと頭を引っ込めた!


よし、ここは俺の必殺武器ピコピコハンマーの出番だな。


「悠太さん...ふざけてる場合じゃ...。」


「あぁ!?」


俺が大声をあげると、件の机の下の生物はビクンと体を震わせる。


そして恐る恐ると言った感じでひょっこりと顔を出し...。


ピコン!


そこを俺がすかさずピコピコハンマーで一撃。


「...あぅっ!?」


モグラ叩きならぬ部長叩きである。


そしてまた恐る恐る顔を出したかと思うと、恨めしそうに俺の顔を睨んで...。


おや、何かメールが来たようだ。


〈何しやがんだ!お前の個人情報晒すぞコラッ! 〉


知らないアドレスから物騒なメッセージが来た。


「なんだスパムか、ブロックっと。」


そう言うとまた隠れていた部長(らしき物)はビクリと肩を震わせる。


うーん...美江よりコミュ障なのか...?


〈ぶ、ブロックなんてしてみろ!どうなるか分かってんだろうな!〉


今度は携番経由のSMSから連絡が。


どうなるんだろ。


と言うかやっぱりコイツだよなぁ...?


「あのさ、一応客人なんだが。


そろそろ名前くらい教えてくれても...。」


それにまた肩を震わせる部長(のような物)


あ、またSMS...。


〈わ、私の個人情報なんか聞いてどうするつもりだ!?流すのか!?流すのか!?〉


やっぱりこの人だったかぁ...。


と言うか俺の個人情報は既に筒抜けなんだがそう言うならそこをツッコんで良いのかしらん...。


「一応紹介しますね。


この人がうちの部長の朱里陽(あかりよう)2年です。」


見かねてか片杉さんが紹介してくれた。


「!?」


そうそうに部員に裏切られてて草。


と言うかそんな陽キャっぽい名前だったのか...。


片杉さんと違って名は体をあらわさないパターンか、、


〈似合わねぇって思ってんだろ!?だから知られたくなかったんだよクソ野郎!〉


そうメッセージを置いて机を叩いたかと思うと思いのほか強く叩いたらしく自分で叩いたのに音にビビってまた引っ込む。


姿ガッツリ見れたな。


オレンジ髪のツインテール。


顔立ちはだいぶ幼い。


ロリキャラはリオで間に合ってるんだがな...。


「私はロリじゃないと言ってるじゃないですか!


一応あなたよりずっと年上なんですからね!」


怒られた。


「ご覧の通り超が付くほどコミュ障でポンコツです。」


〈一言も二言も多いんだよ!ドチクショウが!


てか誰がロリだ!そこのツルペタと一緒にすんなや!〉


「な!?ツルペタってなんですか!私だってロリじゃありませんから!」


リオが反論すると、ビビってまた机の下に隠れる。


「ほんとメッセージでだけはだいぶ口悪い感じだな...。」


「だから言ったじゃないですか。


話せればいいですねって。」


そう言う意味かよ...。


「とりあえずここに来た目的は一つだ。


例の新聞の内容を撤回しろ。」


そう言うと、また朱里部長は身体をビクリと揺らす。


〈うるせぇ!絶対嫌だよ馬鹿野郎!〉


ほんとメッセージになるとキャラ変わり過ぎだろ...。


「...一応理由を聞いても?」


〈そんなの気に入らないからに決まってんだろ!


僕よりもリア充なんてみんな気に入らん!〉


まさかの僕っ子だった。


と言うかめちゃくちゃ私怨で草。


あれか、普段は全く喋らないコミュ障なのに顔が見えないネットとかでは急にキャラ変わって気に入らない奴を叩きまくる奴。


「いや俺はそんなリア充って訳では...。」


〈嘘つけ!毎日沢山の可愛い女子やらイケメン男子に囲まれやがって!〉


「いや、あれはなんと言うか...。」


〈僕なんか未だに友達の一人も居ないのに!〉


そりゃそんな感じじゃなぁ...とは言わんとく...。


と言うかコイツ基準だと学校にいるヤツら大半気に入らん奴認定されそうなもんだが...。


コイツの場合その辺りもぼっち化に拍車をかけてそうだよなぁ...。


「えっと...部長なんだよな?」


「そうですね。


元部長は引退したので残っていた現部長が引き継いだ感じですね。」


「今の部員って二人だけなのか?」


「後は名前だけ借りてる部員が何人かいますが基本私と部長だけですね。」


まぁそうでもなきゃ..部長にはならないよなぁ...。


「でもこんな感じじゃ部長会とかで困るんじゃねぇの...?」


〈今の世の中顔出し無しのリモートが普通だろ!


大体この学校が遅れてんだよな。〉


「部長がカンペを作って私が読んでます。」


「マジかよ...。」


徹底してんな...。


でもそれだともう片杉が部長で良いのでは...。


〈片杉の方が似合ってるって言いたいんだろうがボケナス! 〉


ほんと口が悪いナスね...。


おっといかん...語尾がナスに...。


〈んな事言われなくても分かってんだよ!〉


そうメッセージを送ってそっぽを向く朱里部長。


「拗ねてしまいましたね。


こうなると部員の私でもどうにも出来ません。


だから言ったじゃないですか。


一度掲載した新聞は破棄出来ません。


新聞は撤回や取り消しは行いません。」


こりゃほんとにこの方面から責めても現状を変えられない...か。


「あ、悠さん!」


「はいね?」


と、ここで八重音がこちらに走りよってくる。


「なんか先生が職員室に来いって言ってたよ?」


おぉう...。


部長がこんな感じでは話も聞けないし...仕方ないか...。


ひとまず退散。


仕方なく職員室に向かう。



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