ウマウマなクマ!!
どうもドロッPです!十二日ぶりの投稿です!!!いや〜実は自分学生なんですが、、冬休みが終わってテストが控えてるんですよね〜それで小説書く時間が無かった!!言い訳ですね!!すまん!!
第七章 ウマウマなクマ!!
凛月「スーハー、よし!」
気持ちの整理が着いたところで、一通りこの森を散策してみようと思い歩みを始めた。
凛月「あぁ腹減った、、、」(よくよく考えたらあの時から何も食べてない!!!)割と空腹に耐えられる俺でさえこんなに腹ペコなんだ。きっとアイツらも腹を空かせているに違いない!!そう思ったら何だか元気が湧いて来た。
凛月「よーし!アイツらの為に頑張るぞー!!!!」ウキウキで気合い入れをした途端。目の前の草が大きく揺れ。何か大きな物が近づいて来るのが分かった。
(やべ、声大き過ぎたか、、)
「反省するのは、この窮地を乗り越えてからにしなさい!!」
凛月「え!誰!!!!」
脳内に直接語りかけてくる、少女?らしき声は。何処かで聞いたことのある様な?無いような?声だった。
不思議だ
そう呟くと再び脳内に少女の声が勧誘して来た。
「構えて!来るよ!!!」
凛月「!?」
少女の声に応えるかの様に現れたのは全長訳20メートルを超える。大熊だった。
[グボォォォォオ!!]
凛月「コイツ、ヤバくね?」
右目には大きな爪痕。爪はまるで獲物を確実に葬れる程に研ぎ澄まされている。毛並みは、モフモフそうだが。やはりデカい。人間は自分より大きい生き物を恐れる生き物だ。勿論俺も人間。だがここで恐れてはダメだ、そう本能が言っている。いや。この時の俺は空腹で頭がおかしくなっていたのかもしれない。
[ぐがぁぁぁぁあ!!!!!!!]
大熊の凄い威圧に対して、俺は。
凛月「今日は、熊鍋、、、いや、熊のステーキだな!」
完全に食材としか見ていなかった。
「いやちょっと待てーーーい!!」
凛月「またない!!!」
俺は謎の少女の言葉を無視して初スキルを唱えた。
凛月「スキル発動!!身体能力向上SSS!7倍!!!第六感発動!!!」すると今度は機械じみた声が脳内に流れた。
〈多重スキル発動!身体能力向上SSS7倍!更に魔力を2割消費し相手の弱点を表情!〉すると俺の体が赤いオーラに包まれ大熊の体の上半身の中心が赤く光った。
(コレが第六感、、強すぎないか?)
[死ね!!人間風情が!!!!!]
この時、俺はまさか熊が喋っているなんて思わず、無我夢中で相手の背後に回った。
凛月「早!!!」身体能力7倍。俺は前回身体能力10倍を体験していたはずなのに、今回の7倍は前回の10倍よりも速くなっていた。
(そうか!クルミが進化したから、スキルが強化されたんだな!!!)俺の勝手な解釈にツッコミが入る。
「いや、貴方のレベルが上がったから、その分の基礎値が上がったのよ。」
凛月「何でそんな詳しんだよ!お前!!」
俺は謎の少女と話しながら大熊の弱点に蹴りをかました。すると呆気なく。
[ぐはぁぁぁぁ!!!!]
大熊は大の字で気絶してしまった。
凛月「あ、あれ?割と簡単に倒せ、た?」
だが、着地をしようと、地面に足をつけた瞬間。激しい痛みが全身に駆け巡った
凛月「あ!!!あぁぁぁぁぁぁあ!!!足がァァァァァァ!!!!!」見ると俺の右足はフニャンとし、青ざめていた。
凛月「いだいよぉぉぉぉ!!!」かつて無いほどの痛みと苦しみで俺の情緒は死にかけていた。
「全く、人の話を聞かないからそうなるのよ!!反省して!!、、、凛月!!!」
途中何か言い間違えをしそうになった少女の声は、今の俺にとって何も感じなかった。
凛月「だ、だず、げ、で、」意識が段々と遠くなる。あぁ、今度こそ死ぬ。そう思った。
「全く、、貸し1ね?」最後に聞いた声はその一言だった。
「凛月!!!!凛月起きて!!!」
今にも泣き叫びそうな声が耳に入って来た。
凛月「んっ、、」
(また、か)
目を開けると、そこには俺を心配そうに見守るメイドさん、では無く、クルミ達が居た。
ロゼ「お、お゛ぉおにいじゃーーん!!!」
メア「よ、良かったです!!」
クルミ「凛月ー!!!!!」
俺の顔を見て、安心したのか全員の顔から涙が溢れていた。
凛月「悪いな、新しいスキルを使ったら、足が粉々になっちまった」俺のへへっとした態度にクルミは怒ってくれた。
クルミ「も、もう!!!本気で心配したんだからね!!!!メアが居なかったらどうしたのさ!!バカ!!帰りが遅いなぁと思って!外見たら、凛月の足粉々だし!!何かでっかい熊いるし!!!ちゃんと!1から説明して!!!」
(心配してくれてたんだな。足もちゃんと元に戻ってるし、しゃーない話してやるか)俺は興奮気味のクルミにさっき起きた出来事を話した。するとクルミは俺の顔に更に近づいて来た。
クルミ「なるほど、、じゃあ何?脳内に少女らしき声が聞こえて?あそこに気絶してる熊が出て来て?私のスキル、身体能力向上SSSで?7倍??の力を出して?更に?メアのスキルの第六感を使って?やつを蹴りで仕留めたら?足が粉々になって?最後に女の声を聞いて?気付いたらこうなってた??」
クルミは少し考えて大きなため息を着いた。
クルミ「はぁーー、つくならもっとマシな嘘を付いてよ。いくら凛月が凄いからって、、その話は盛りすぎよ?人のスキルを習得するなんて聞いたことないもん!!!本当の事!話して!!!!!」俺の回答が理解されなかったのか。クルミの顔が更に近くなった。その光景を目にしていたメアが口を開く。
メア「クルミ、凛月さんの言ってる事、全部本当よ。信じられないかも知れないけど。凛月さんは私達のスキルを使えるみたい、、、それと!!クルミ!!いつまで凛月さんを膝枕してるの!!!!!!!!!ずる、、ズルイよ!!!!」メアの言葉を聞いた途端クルミは俺の頭を退けてシュタ!っとたった。
その衝撃で頭を打ったが、痛くは無かった。
クルミ「え、そ、それじゃ、まるで!」
メア「まるで、勇者様、だよね?」
二人が寝転んでいる俺に近づいて来る。
クルミ「嘘は!すぐ分かるんだらね!!」
メア「本当の事言って下さい!」
コレはもう言い逃れは出来ないと思い。俺はここまでの経緯を長々と話した。
凛月「そんで、お前らに会ったわけ。まぁソイツらが俺を助けなかったお陰で皆んなに会えたって言うのもあるから、気にはしてないよ」俺の言葉を聞くとクルミはボロボロと涙をこぼし、メアは第号泣をしていた。
クルミ「ご、ごめん、、りつ、ヒック、わたし、なにも、なにもしらなかった、ヒック」
メア「ばだじも《わたしも》!ずごぐ《すごく》|がんどうじまじだぁぁぁぁぁ《かんどうしました》!!!」
(ありゃりゃ、また泣かせちゃった、、)
号泣してる二人の頭を優しく撫でる。
凛月「泣くなって二人とも、もう過ぎたことなんだからさ」しばらく二人の頭を撫でていると、ロゼがこちらに向かって走って来た。
ロゼ「お兄ちゃーーーん!!!!!あの熊!絶対ウマウマなクマだよ!!」
凛月「ウマウマ?」
ロゼ「そう!!絶対!ウマウマなクマだよ!!!」
正直コイツは成長してもコイツなんだと改めて実感する。
凛月「まさか、熊がウマウマ〜とかそんなど定番な事、」
ロゼ「そう!アイツ!寝言で!ウマウマ〜って言ってる!!!!」
凛月「マジか」
俺は自分の耳で確かめたくクルミとメアを連れ、ロゼの後をついて行った。するとそこには縄で雑に縛られた大熊が居た。
凛月「うわ、改めて見るとデカいな、、」
そして耳を澄ませると
熊「人間、、ウマウマ、グハハハ!!」
そして俺はこの時初めてこの熊が喋っていることに気づいた。
凛月「え、熊が喋ってる」
俺が呆然としていると。ロゼが徐に俺に向かい尻尾を左右に揺らしながら聞いてアピールをしてきた。
凛月「ロゼ、何か知ってるのか?」
俺の問いにロゼは自信満々に答えてくれた。
ロゼ「ふふーん!!何も知らないお兄ちゃんに私が教えてあげましょう!!!」そうしてロゼメアの説明が始まった。
ロゼ「恐らくコイツは【精霊獣】って言う、まぁ簡単に言えばこの森を支配する管理者的な存在だと思うよ〜」
凛月「か、管理者!?それってまずくね?俺コイツのこと気絶させちゃったし!他の仲間が俺らを葬りにやってきたり!」
俺の焦り様にロゼは不思議そうな顔をしていた。
ロゼ「何で怖がってるの?凛月はコイツを倒したんだよ?」
凛月「だから!コイツらの仲間が俺達を」
ロゼ「凛月は!もはやこの森の管理者的存在になったって訳!だから誰も凛月を襲わないし、私達も襲われないよ?」
凛月「か、管理者!?」
再び俺は焦ってしまった。
凛月「じ、じゃあ何だ?俺がコイツを倒したせいで俺がこの森の管理者になったって訳か?」
俺の動揺した態度と表情に、ロゼは少し困った顔をしながら。
ロゼ「さっきからそう言ってるでしょ?」
俺を哀れむかの様な声とトーンで言ってきた。どうやらこの世界ではこう言うシステムが常識らしい。そして。
(なんか、ロゼにまともな事言われると調子狂うな、、)
そんな事を思っていると
熊「ん、んん!?な、何だコレ!!!!!!!!!!!」
熊が目を覚ました。熊は縛られた状態でジタバタしながら暴れていた
熊「ぐがぁぁぁぁぁあ!!!!俺を誰だと思ってるんだ!!!!!!!こんな事して!!タダで済むと思うなよ!!!!!!!!ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
大熊の声はこの森中に響き渡る様だった。そしてロゼが大熊に向かい
ロゼ「うるさいよ、敗者は大人しくしてなよ。そんなギャーギャー騒いで、まるで犬の遠吠えだね」
冷たい視線をするロゼはまるで、死んだ獲物を見る様だった。
(この世界にもことわざがあるのか?いや、多分今のはたまたまだな。それよりロゼってこんな表情もするんだな)
俺は大熊の事が気になり、ソイツの所まで歩みを進めた。
熊「あ、貴方様は、、」
俺の顔を見るなり大熊はさっきとは打って変わって礼儀正しくしてきた。
熊「先ほどは失礼しました、我が主人。私は主人に負けました。勝手ながら貴方の下部にして頂けないでしょうか?」
(何だコイツ!!急に礼儀正しいな!!!)
戸惑いながらも俺はコイツの事をどうするか考えていた。
凛月「う〜ん、取り敢えずお前、俺らの食糧な」
俺の言葉を聞くと大熊はジタバタと暴れ凄い命乞いをしてきた。
大熊「いやだぁぁぁぁ!!!!死にたくないよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!助けて下さい!!我が主人様ー!!!!!!!何でもしますからぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!」
凛月「じゃ、ステーキな」
俺の素っ気ない一言と同時に大熊の縄が一気に千切れる。
大熊「頼みます!!!死にたくないんです!!!!!何でも!!!本当に!!食べられる事以外なら何でもしますから!!!だから!!殺さないで!!!!!」
人間に向かってコイツは体制を低くし、頭を下げている。コレはプライドが高い動物、いや、この世界では魔物、にとって最大のお願いだと言う事が分かる。そしてそんなコイツの泣きザマを見ていると、段々可哀想になって来た。
(しゃーない、見逃して、)
ロゼ「うるさいよ、今まで沢山の動物や人間達を襲って、殺してきたんでしょ?なら、一回くらい自分が狩られる者になっても良んじゃ無い?」
その一言で、この世界の断りを思い出す。【弱肉強食】これこそが絶対のルールであり禁断の断り。
凛月「悪いな、俺らも生きるのに必死なんだよ、俺らは2日間何も食べてなくてな、残念だけど美味しく食べさせてもらうよ。この後の旅も控えてるんでね」
俺の言葉を理解したのか、大熊は頭を下げるのをやめ、ゆっくりと立ち上がり大の字で構えた。
大熊「殺るならせめて、一撃でお願いします」そう言い終わるとゆっくりと目を閉じた。
クルミ「凛月、、」
メア「凛月さん、」
凛月「分かったよ、一撃で決める」
俺は体勢を低くし、構えをとり
凛月「スキル!身体能力こうじょ」
ここまで言いかけた瞬間、ロゼが大熊の目の前まで行った
凛月「ロゼ?どうした?」
ロゼは大熊の方をじっと見つめて一言。
ロゼ「バーカ、またそんな惨めな態度取って、あの時とちっとも変わってないね」
その言葉を聞くとクルミとメアは何かを思い出したかの様に口を手で押さえた。
クルミ「あ!もしかして!!あの時の!熊さん!?」
メア「え!!!!嘘!!!!」
俺は何の話か分からなかったのでロゼに聞いてみることにした。
凛月「なぁ、説明頼めるか?ロゼ」
俺の問いにロゼはクルリとこちらを向きてくてくと近づいて来た。
ロゼ「良いよ!!教えてあげるね!!」
さっきの表情とは違い今度はニコニコと、とても上機嫌だった。
(感情豊かだな!!可愛いけど!!!)
ロゼ「実話ね!この子、昔クルミがワンパンしたジャイアントゴリラのお友達なんだよ!まぁまだその頃はこの森の管理者じゃ無かったんだけどね!」
ロゼの話に対してクルミは少し恥ずかしそうにしていた。
クルミ「ま、まぁ、あの時はびっくりしたって言うか、成り行き?で、パンチしちゃっただけだから!!殺す気無かったし!!!」
メア「でもあの時ロゼが治療しなかったら死んでたよね〜」
メアの一言でまた赤くなる。
ロゼ「んで!その時に頼むから助けてくれ!!って森から急に出て来たのが大熊って訳」
(なるほど、弱肉強食のこの世の中でも友達を見捨てなかったのか。なんだ、良いやつじゃないか)
俺は構えを辞め、大熊に近づいていった。
凛月「悪りぃ、ちょっとした脅しのつもりだったんだけど怖がらせたな、すまん!」
(まぁ、ロゼの一言が無きゃステーキになってたんだけどな)
俺の一言を聞き、熊は四つん這いに戻り俺の手の届く所まで頭を近づけて来た。
大熊「主人様、勝手ながら私の話を聞いてはくれませんか?」
さっきとは違う雰囲気。何やら深刻そうに俯く大熊の姿はまるで、飼いたての犬みたいだった。
大熊「実は、さっき話題になっていたジャイアントゴリラの話なんですけど、ここ最近元気が無くて。それで色々な木の実や薬草を試したんだけど、全然起きなくて、だから下まで降りて、、」
凛月「人間を襲って、助けて貰おうとしたのか?」
黙って頷く。その行動を見てクルミが口を開けた。
クルミ「凛月!このくまさん助けてあげよ!!」
クルミの以外な一言に少しビックリしたが、俺はクルミの頭を撫でながら
凛月「そうだな、助けてやろう!」
ロゼ「そう言うとこ好きよ」
ロゼのボソッと言った一言が何故か俺の記憶を刺激する様な気がした。だか具体的な映像が浮かんでくるわけでも無く、その言葉だけが浮かんだ。勿論その一言がクルミに対してと言う事は分かる、だが自分も言われた様な気がした。
(コイツといると何故か不思議な感じがするな)まだこの感情を言葉に表せない、けどきっといつかロゼにこの気持ちを伝えられる。そんな気がした
凛月「よし!大熊!!ジャイアントゴリラの元まで案内してくれ!」
俺の一言で頭を深く下げ、テクテクと森の中に足を踏み入れるのであった。
気付けば一月二一ですね〜毎年毎年日が過ぎるのが早くなっていく気がします〜歳はあまりとりたく無いですね!!次作もお楽しみに!!!