なら、俺が
どうもドロッPです!ファミリアisスキル略してファミスキ!いや〜最近寒いですね〜私は冬より夏が好きなので早く夏になって欲しいです〜でも!冬の日にこたつに入って漫画を読みながらココアを飲むのも最高ですよね!!!今回も楽しんで下さい!!!
第五章 なら、俺が
あれから何時間走ったか分からない。俺は自分のした事の過ちとあの国の国王達に苛立ちを覚えながら感情を殺し、無心に走っていた。
(俺のせいで、クルミの腕が、、、)気づくとまた唇を強く噛んでいた。当然だ。あれだけ偉そうな事を言ってこの様、改めて異世界での自分の力不足を痛感した。このままじゃ何も守れないし、救えない、と。俺が足を止めたのはそれから少しした後だった。小さな古屋が見えたのだ。
(よし、あそこで少し休もう)辺りを見渡すと真っ暗だった。
(どんだけ無心で走ってるんだよ、、)
やはりこの昔からの特性は俺の長所であり弱点だ。
(何とか、しないとな、、)
俺は古屋に向かい足を進めた。外見は古く、誰も住んで居なさそうな小汚い古屋。だか一晩過ごすのには十分過ぎる場所だった。
凛月「お邪魔します」
中に入ると当然ながら真っ暗だった。月明かりが唯一の灯り。俺は月明かりを頼りに足を進める。
凛月「取り敢えず、クルミを寝かせる場所を探さないとな、」ここで俺は、メアとロゼの存在を思い出す。
凛月「メア!ロゼ!無事か!!」
二人を確認すると、ぐっすり寝ていた。そしてロゼの唾液で背中が濡れている事に気付くのに時間は要らなかった。
凛月「良かった、無事で」悪いと思いつつ二人を起こす事にした。
凛月「おい、メア、ロゼ、起きろ」俺の問いかけに答えたのは意外にもロゼだった。
ロゼ「凛月、、、どうした?、、」寝ぼけている様な声を出すロゼ。
凛月「ひとまず、ココで夜を明かそ」
状況がイマイチ読み込めていないのか俺の背中から降りようとしない。
ロゼ「何いって、、、!?」
突然背中から飛び降り俺の正面に回る。すると驚いた顔をし。
ロゼ「ココ!何処!!」
俺のほっぺを小さな両手で引っ張りながら言って来た。
凛月「おおはおやだよ《ここは古屋だよ》」
ロゼ「え?何語?」
俺はロゼのおでこを軽く弾いた。
凛月「俺らはあの国から脱出したの!それで!今は森の中にある小さな小屋で一夜過ごそうとしてるんだよ」俺が丁寧説明するとロゼは納得したのか。その場に座り込んでしまった。
ロゼ「そっか、最強脱出計画、成功したんだね、、凄いよ!!凛月〜〜〜!!!」
ロゼは満面の笑みで抱きついて来た。
凛月「ちょ、メアとクルミが落ちる、、」
ロゼ「ありがと、凛月、、、」クルミは嬉しそうな表情の反面、少し不安そうな顔をしていた。
ロゼ「もしもの時は、あの子を、、、だったよ、、」ボソッと何か言ったが全部は聞き取れなかった。
凛月「すまん、聞き取れなかった」
俺の問いにロゼは答えてはくれなかった。
ロゼ「それより!クルミを早く治してあげないと!!!」ここで俺は一番大切な事を思い出した。
凛月「あ!!!ロゼのスキル!!ヒーリングぜ、」こそまで言いかけた瞬間、俺と以外の時間が止まった様な感覚に囚われた。いや、もしかしたらあの瞬間、本当に時が止まっていたのかも知れない。
「君、、僕の娘のスキルの事、分かるの?」
透き通るようで何処か怒りが籠っている様な男の声が俺の鼓膜を刺激する。
凛月「ッッッッッ」
(声が、出ない、、、)
男の声は俺の焦りに気付いたのか、少し小馬鹿にする様に話した。
「あ、君、動けないんだ〜、ま、そっちの方が何かと都合が良いからね〜」
(ヤバイ、殺される、、)直感で分かる、この男は確実にヤバイ
「にしても凄いなぁ、僕のスキル【真実を隠すモノ】を見抜く奴が居るなんて、信じられないよ」男はそう言い放ち、俺の肩に手を置いて来た。その瞬間全身の神経が凍る様な感覚に陥った。そして、男の声がさっきよりも近くなる
「君の、パッシブスキルは、、、あぁ、なるほど、【隠蔽】と【真実を見抜くモノ】か、、、それじゃ僕の【真実を隠すモノ】が通じない分けだ〜反発し合って結局は見抜かれちゃうんだよなぁ〜」
男はケラケラと笑い最後にこう言い放った。
「一方的な命令なんだけど、ロゼのスキル【シーリングZ】の事は、黙っててくれないかな?僕としても、娘を救ってくれた君を殺したくは無いんだよ。それと、僕と話した事も内緒にしてね?その二つを破ったら、、、本気で殺すから」その言葉を最後に男が消えて行ったのが分かった。
凛月「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」男がいなくなった瞬間、俺は四つん這いなり、汗を大量にかいていた。
ロゼ「凛月!!!!!」ロゼにとっては俺が目の前で急に倒れた風に見えたらしく。急いで近づいて来た。
凛月「ロ、ロゼ、、」
ロゼ「まって、今、【ヒーリングSSS】で直すから、、」そう言い俺の事をヒールしてくれた。
ロゼ「スキル発動!【ヒーリングSSS】!!クルミと凛月を癒して!!!」ロゼの声を合図に、俺の体とクルミの体は緑色の光に包まれ、次第に体が癒えて行く事に気づいた。ちなみに俺が倒れた衝撃で、メアは地面に顔面を打ちつけたが、クルミはロゼが抱えてくれていた。(クルミの反射神経と野生の感はこの子にとっての長所だな)そして、さっきまでの過呼吸と寒気が嘘みたいに無くなって元気になっていた。(凄い、コレが、ヒーリングぜ、、、ヒーリングSSSの力か)クルミの方を見ると、さっきまでボロボロだった右腕が傷後も無く、綺麗にヒールされていた。
凛月「よかった、、、クルミ、」優しく頭を撫でる。
ロゼ「凛月!私も!!!」
ニコッとした顔でこちらに近づいて来る。
凛月「ロゼも良く頑張った、、、な、」
クルミとは逆の手でロゼの頭を撫でる。ロゼはとても満足そうに微笑みながらこう言って来た。
ロゼ「凛月が、、、凛月が、本当の家族なら、良かったなぁ」
と、その言葉を聞き、俺は意識を朦朧とさせながら言葉を発した。
凛月「なら、俺がロゼのお兄ちゃんになってやるよ、、だから、、、」
クルミの腕が完治したのが聞いたのか、森を何時間も無心で走ったのが原因か、あの男のせいなのか、理由は沢山出て来るけど今はとても眠い。
ロゼ「凛月?大丈夫?」
段々と眠くなり目を瞑った。視界が闇に呑まれた状態でも、ロゼの心配した言葉が聞こえる。(全く、、、心配性、だな、)その言葉を最後に俺の意識は深い深い眠りについた。
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