作戦開始!!!
どうも!ドロッPです!今年ももう終わりですね〜皆さんはどんな一年でしたか?私はあっという間な一年でした!!来年は超売れっ子小説家として頑張っているでしょう!!では!本編をお楽しみ下さい!!!!
作戦開始!!!
クルミ「それじゃあ私が考えた作戦から説明します!!」
そう言いクルミの考えた作戦を話し始めた。
(こんなに小さいのにちゃんと作戦を考えられるのか、凄いな)
クルミ「ま、まず、1日に二回朝の9時と夜の9時に兵士さんが硬いパンとお水を持って来てくれます」
ロゼ「あのパン歯応えが良すぎて噛みきれないんだよね、、」
クルミ「そ、そこで私は!夜の9時にパンとお水を渡した瞬間に兵士さんの腕を引っ張って!檻の中に入れて!それで三人で外まで走るのが良いと思います!!!」
ロゼ「あ!トカゲさん!!!」
凛月「ん??それで?」
クルミ「それだけ!!!!です!」
ロゼ「あー逃げちゃった、、、」
(俺がバカだった、こんな小さい子達を当てにした、俺がバカだった、、、)徐に残念そうな顔をするとクルミが鼻をヒクヒクさせて
クルミ「だめ?、、、ですか?、、、」すっごい泣きそうな顔でコチラに訴えて来た。
(ヤバイ!!顔に出てた!!!)俺はまた、すかさずフォローに入った。
凛月「いや〜悪く無い作戦だと思うよ!!!でも!もう少し改良した方が!上手く行くかな〜って思うなぁ〜!」俺の返答に満足したのかコチラに質問して来た
クルミ「や、やっぱりそう思うよね!!だから!!凛月、、、、さんの意見を聞かせてくれると嬉しい、、、です!!!」この時、俺は。自分にも子供が居たらこんな感じなのかなと思ってしまった。
凛月「よし!それじゃ俺の考えを言うからちゃんと覚えるんだぞ!」調子に乗りお父さん風口調になってしまった。だがクルミ達はそんな事は気にせず真面目に聞いてくれた。
凛月「じゃまず確認なんだけどメアは牢獄の鍵とか、錬金術で作れたりする?」俺の問いにメアは俯きながら
メア「すいません、、私、レベル3なのでこんな物しか出来ません、、、」そう言い細長い鉄の塊を二つ出してくれた。
凛月「おぉーメアナイス!コレ使えるぞ!!」俺の表情を見てメアは少しホッコリした。
クルミ「こんなゴ、、、鉄の棒、何に使えるの?」
凛月「おい、今ゴミって言いかけたろ」
クルミ「そんな事ない、、、、です」
凛月「こんな鉄の棒でもな、こうして、地道に削っていったら割と使い物になるんだぞ!」そう言い俺はメアが出した鉄の棒二本を牢獄のゴツゴツした地面で地道に削っていった。
クルミ「私達は何をすれば良い?、、、ですか?」正直何もしなくても良かったが、純粋な眼差しを向けられると何かさせなきゃと思い始めた。
凛月「それじゃ、クルミはメアと一緒に兵士がこっちに来ないか見張っててくれ!」
クルミ「はい!!」クルミはメアと一緒に牢獄の外を見張っててくれる事になった。一方で
ロゼ「凛月〜〜見て〜〜」
凛月「なんだ?」そう言いロゼの方を向くと
ロゼ「オークの真似!!」ロゼは変顔を俺に見せて来た。
凛月「・・・」反応に困ったのでとりあえず黙ってみた。だが!
ロゼ「んじゃーね、、、ゴーレムの真似!!!」今度は違う変顔を見せてくれた。流石に何か反応しないと、永遠に続く気がしたので
凛月「わーこわいなー」適当に反応してあげた。
ロゼ「わーい!怖がってる〜!!!」ロゼは俺が反応した事が嬉しかったのかぴょんぴょん跳ねて回っている。
(コイツ、、やっぱバカだ、、、)
そんなかんなで俺の作業が終わった。
凛月「よし!出来た!!」
俺の声に反応して、皆んなが集まって来た。
クルミ「何ができたの?、、、ですか?」
凛月「ん?貰った鉄の棒を尖らせたんだよ」
「「「???」」」イマイチ全員使い方が分かって無かった気がしたので、試しに自分の足枷で使い方を見せてあげた。
凛月「ここをこうして、こうすると〜〜あら不思議〜足枷があっという間に取れました〜」
「「「え!!!???」」」三人は一斉に声を出した。
クルミ「す、凄い!!!!、、、です!!」
メア「どうやったんですか!?!?」
ロゼ「私のもとって〜〜〜」
実を言うと俺は昔からこう言った細々した事が得意なのだ。一見平然としているが心では
(やべぇーー見様見真似でピッキングやってみたけど出来ちまった!!!!俺やべぇーー)めっちゃ自分に驚いていた。よく見ていた探偵ドラマでピッキングシーンがあり、その真似をしたらあっさり開いてしまった。生前なら俺もしかして、怪盗ルパン並の大泥棒になれたのでは?
凛月「よーし皆んなのも取ってやるからな〜」一度慣れて仕舞えばお手のもの。クルミ達の鎖もアッサリ開けてしまった。
(あ、慣れた、、)鎖を取ると一斉に全員が駆け寄って来た。
クルミ「あ、ありがとう、、、、です!」
メア「ありがとうございますーー!!!!」
ロゼ「わーい取れたーー」
全員、鎖が取れたのが嬉しかったのか、狭い牢獄の中でぴょんぴょんと跳ねていた。
凛月「よし!皆んな、はしゃぐのもいいけど本題はここからだよ!」俺の掛け声にロゼ以外ぴたりと止まり冷静を取り戻していた。
メア「そうでした!鎖が取れてもここから出ないと意味無いです!!しかも鎖が取れたのが、兵士さん達にバレたらもっと制御が強い鎖が付いちゃいます、、、」
メアがサラッと重要そうな事を口に出したので聞いてみた
凛月「制御?」
するとメアは丁寧に説明してくれた。
メア「はい!実はさっきの鎖は、私達の魔力を《ちから》封印する役目がありまして、、鎖を付けられると本来の六分の一程度しか魔力を出せないのです」自信満々に言い終えたメアはコチラを見つめていた。
(もしかして、、撫でて欲しいのか?)
何となくメアの頭を撫でた。するとメアは頬を赤くして「エヘヘ」と一言言った。
(可愛い!!!!!)思わず心の中で叫んでしまった。
凛月「ありがとな!スゲー助かるよ!」
メア「はい!」
ほんわか空気を堪能していると
クルミ「あ、開きました!!!」
クルミの声が聞こえた。
凛月「え?」
クルミの方を向くと、檻を素手でこじ開けて笑顔のクルミがいた。
凛月「すげ!」
凄すぎて言葉が漏れてしまった。
ロゼ「さっすがクルミちゃん!ジャイアントゴリラを素手でワンパンしたのは伊達じゃ無いね!!!!」
凛月「ジャイアントゴリラを素手でワンパン!?!?」
俺の驚きにとっさのフォローが入る
クルミ「ち、違うの、、、です!ついです!つい!!!6歳の時に!つい!力加減を間違えてワンパンしただけです!!!」
驚きを隠せないまま数秒時間が過ぎた。
凛月「そう言えばクルミ達って何歳なんだ?」
クルミ「私は10歳、、、、です!」
ロゼ「私8歳〜」
メア「私は9歳です」
(あれ?みんな思ってたより大きいな、、、)
ロゼ「それより早く外でよ〜」
凛月「そうだな!行こう!」
俺達はクルミがこじ開けた牢獄から出た。
凛月「よし、ここからは慎重に行くぞ!」
「「「はい!」」」
牢獄から出た俺達は城の中を転々と歩いていた。
(しっかし広い屋敷だよなぁ、どこが出口か全然分かんねーよ)
窓から出ようとしたが割と建物が高かったので階段を探す事にした。
凛月「そう言えば皆んなはここに来る時、どんな道を通ったか覚えてないのか?」
クルミ「ごめん、、、です、ショックが大きくて覚えてない、、、です」
メア「私も、覚えてないです」
ロゼ「ねてた」
クルミとメアは申し訳なさそうにしていた。
凛月「そうだよな、突然こんな所に連れて来られたら不安になるよな」
すると突然、ロゼの真剣な声が鼓膜を突いた。
ロゼ「まって、、、誰か来る、」
ロゼの声と共に二人の足音が聞こえた。
クルミ「きっと、城を循環してる人達よ、、、です」
メア「ひとまず右の部屋に入ってやり過ごしましょう」
すかさず俺たちはメアの言った部屋に入った。男達の足音が一つ、また一つと大きくなってくる。そして男達の声が耳に入る所までの距離まで来た。
「なぁ、あの勇者、どう思うよ?」
「ん?あぁ、今朝の無能勇者か、スキルが無い勇者なんじゃ使い物にならないだろ」
「ま、そうだよなぁ」
「それよりさ、あの三匹の獣人、、そろそろなんじゃねーか?」
「何だっけか、えーと、」
「勇者の素質だよ!」
「あぁ、そうだそうだ、んで、何がそろそろなんだ?」
「決まってんだろ、、、アイツらを殺して魂に刻まれたスキルを奪うんだよ」
男達の会話が聞こえたのか全員が怖がってるのが分かる。
「確か、秘術なんだよな」
ここで会話が聞こえなくなってしまった。
クルミ「殺される、、、」
メア「嫌です、、そんなの、、、」
ロゼ「凛月、ロゼ達殺されちゃうの、、、」
全員の不安そうな声が俺の心に刺さる。
凛月「大丈夫に決まってるだろ、何があっても俺が守ってやる」
そう言って全員を抱きしめた。
しばらく様子見をして外に出た。
凛月「よし!俺に提案がある!」
出て早々に皆んなを引き止めた
クルミ「提案、聞かせて下さい、、、です」クルミはとてもキラキラした目で俺の事を見ている。
(クルミ、こんな顔出来るのか可愛いな)
俺はクルミの期待に応える様に話を始めた。
凛月「それはな、まずクルミが【身体能力向上SSS】で10倍まで身体能力を上げる、さらにロゼの【攻撃バフA】でクルミを強化する。するとクルミの攻撃力は10倍×2倍、つまり20倍になる訳だ!そしてクルミは思いっきり地面を叩け!それで一気に下まで降りて俺が三人を抱えて全力で走る!そこで活躍するのが!クルミのサブスキル、【皆んなへの助け】、コレで10倍に向上したスピードを俺に共有してくれ!コレが俺が考えた作戦!名付けて『最強脱出計画』!!」
自信満々で説明したがクルミ達の反応はイマイチだった。
クルミ「えっと、、、本当にやるの?」
メア「まぁ、作戦的には悪く無いと思いますけど、、、」
ロゼ「凛月サイコーーーーー!!!」
約1名を除く二人はとても不安そうだった。
凛月「任せろ、皆んなに何かあれば俺が守ってやる。だから、俺を信じてくれ!」自分勝手な意見を言っているのは分かる。たが、ちまちま隠れながら進んでもいずれ兵士達に捕まると思った。それに、ここでクルミ達が捕まったら確実に殺されてしまう。その不安と焦りの考えだ。そしてしばらく黙った後に
クルミ「・・・しんじるよ」
メア「当たって砕けろですね!」
ロゼ「よ〜し!クルミ!ぶちかましちゃえぇ!!!」全員がこの作戦に同意してくれた。
凛月「ありがとう!皆んな!ここから絶対出よう!」
「「「はい!」」」
この瞬間俺はコイツらと初めて心が通えた気がした。
よし!来年も頑張るぞーー!!!!!!