お虎さんの苦労 1
不定期投稿!
今までの経験からしてもうそろそろ起きるはず。
私はキキちゃんが拾ってきたあの子の部屋にお昼ご飯を持っていこうと廊下を歩いていた。
昨日キキちゃんが仕事帰りに拾ってきたあの子は名前も分からず、
とりあえず"あの子"と私は呼んでいる。
キキちゃんは家に帰ってすぐにこの子を背負いながら、疲れて寝ていた私を叩き起こした。
「この子、ウチのコーハイにする。」
イキナリそう言って来たため、なんて答えたらいいのかわからなかった。
そう戸惑っている間に家にいたユキちゃんが来た。
「あら、なにかと思ったらキキじゃない。
その背負っているものは何?」
とあの子を見ながら言った。
「ウチのコーハイ!」
とキキちゃんは嬉しそうに言うとすぐに
「はあ、あなたに後輩はまだ早いんじゃない。そのこ私にちょーだい。」
「いやや」
それが昨日のあったことだ。
そりゃ、ここで後輩持っていないのはキキちゃんとユキちゃんだけだけど、キキちゃんとユキちゃんはまだ後輩を持つのは早いと私は思う。
「いや、あのりあくしょんは、あんたとこ見たいに法力バンバン使う世界と違う。あんたの後輩になったら、あの子かわいそうや。」
「何言ってんの?あなたが変身した姿が怖かったんじゃないの。あの子の髪色、紫色だったじゃない。だから、あなたみたいな魔法がない世界の出身じゃないわきっと。」
「あんたこそ何言ってるん?あの子来てたんセイラ服やで、あんたとこみたいな物騒な世界だったらあの格好死ぬって。」
こんな感じですぐに頭に血が上りやすいところがあるから。後輩持ちにするのはちょっと。
ん、キキちゃんとユキちゃんまだ喧嘩してる。昨日からずっとこの調子でいい加減、疲れてきた。
それにあの子たちは喧嘩を始めてから仕事をしてないから、一回注意しようと思って喧嘩しているであろう居間に繋がっている襖を開ける。しかし居間の中を見ると二人はおらず、座布団に座り本を読んでいるルッカくんしかいなかった。
「ルッカくん、ここにキキちゃん、ユキちゃんがいたはずなんだけど。」
ルッカくんは本を見たままこちらを見ずに応えた。
「うるさいから、その子に決めて貰えばって言ったら、セヤナ、そうねって言って出て言った。」
「あ、そうなの」
あの二人、あの子のところに行ったのかちょっとまずいかも。