私は空を飛んだ。いや、飛ばされた。3
次に起きた時に目に入ったのは知らない天井だった。
思わず、体を起こしあたりを見渡す。
私が寝ていたのは畳の上に敷かれた布団で
左手の方には襖があり、右手の方に日当たりの良く、縁側を挟んで庭に咲いているアサガオと満開の桜の木がよく見える部屋だった。
まるでおばあちゃんの所みたいだな。
桜と朝顔が一緒に咲いているとか真昼間なのに朝顔が萎れてないとか色々おかしなところが多いのになんとなく綺麗だなーと庭を見ながらボーっとしていると
カタン
襖がいきなり開いた。
慌てて布団を被る。
「だから!あの子は、私の後輩にするの!」
「いや、あの子を拾ってきたのうち!やから!うちの後輩にするん!」
「私の!」
「う、ち、の!」
「こら!二人ともやめなさい!この子布団の中に入っちゃったじゃない。ケンカするなら他所に行ってやりなさい!」
パタン
声からして私と同じくらいの女の子二人がいい争いながら入ってきて、後から入ってきた女の人に追い出されたらしい。
「ごめんね。あの二人がうるさくして、キキちゃんから話は聞いていると思うけど、貴女はキゾク、つまりオニになったの。
キキちゃんやユキちゃんが後輩にしたいって言っていたから、多分、貴女もコンヤクハキね。」
女の人は、私にそう話して来た。
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