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サイサリア/ハイゼ  作者: スマ甘
2/14

ep.1.5

「大人しく帰すと思うなよ! 下等生物が!」


 ボクは、左手で持っていたシールドを投げた。

 イモムシは投げつけられたシールドを飲み込むと、即座に穴へ潜っていく。


「逃がしたのか!?」


 隣に並んだクリストファーが舌打ちする。


「――と、思うじゃん?」


 ボクが呟いた直後、地中から爆発音が聞こえた。

 センサーがわずかな振動を感じ取った。

 そして、イモムシが穴から飛び出し、のたうち回る。


「あのシールド。 プラスチック爆弾を格納してあってさ。 盾を喰わせてから起爆したの」

「ひでぇことしやがるな、お前」


 ボクはキロネックスを構えながら予備弾倉を捨て、暴れるイモムシの様子を伺う。

 暴れるのを止めたイモムシは、力なく倒れた。

 だが、膨らんだイモムシの腹を裂いて、6本の触手が飛び出す。


「――みんな離れてて。 あれ、ボクが狙いみたいだから」


 トンっと軽やかに跳び上がり、ボクは触手を避わす。

 跳ねたボクを追って触手は曲がるが、ボクは姿勢を変え、電線を足場にしつつスラスターを吹かした。


「触手の相手は慣れてる」


 寸前でイモムシの触手を受け流し、ボクは踏み込んで、触手の付け根を切り落とした。


 再生能力があるエイリアンも存在するが、自身の肉体を削ってエイリアンを生産するコイツに、そんな能力は無い。

 顎はさっきの爆発で失っているし、体内にエイリアンは残ってない。

 体が上手く動かず、不意打ちに有効だった触手さえ失ったイモムシにはもう、攻撃手段がなかった。


「――――」


 戦意を喪失したイモムシは、だらりと頭を下げ、動くのを止めた。

 死にかけのエイリアンが、ボクに介錯を求めてきたのだ。


「――わかった」


 ボクはキロネックスを握る手に力を込め、一息でイモムシの首をはねた。


 体液を吹き出しながら、イモムシの体はズシン音を立てて倒れ、宙を舞っていた首がボクの背後に落ちる。



「エイリアンの戦艦が撤退を開始したとの報告がありました。 ワープして逃げるようです」


 前線基地から通信がきた。


「――勝ったのか?」

「一応ね。 大規模戦闘だった割に、こっちの被害は少なそうね」


 キロネックスを地面に突き立てたあと、ボクはその場に座った。

 動きすぎて疲れちゃったよ……。


「ハイゼ」

「ん?」


 ライフルを格納したサイサリアが、ボクの隣に座った。


「――あの時、あの場にお前が居なかったら、オレは死んでた」

「だから、お礼はいいって。 偶然、近くに居ただけなんだから」


 パワードスーツのフェイス部分を跳ね上げ、外の空気を吸い込む。

 ふと視線を感じて横を見ると、同じくパワードスーツのフェイスを跳ね上げていたサイサリアが、ボクを見つめながら笑っていた。


 ◇


 【ウィザム・フィールド空港】


 前線基地となっているこの空港に帰還したボクは、すぐにパワードスーツを脱いで着替え、自分のスペースに戻った。

 報告なんてあと。 今はゆっくり休みたい。


「また寝るのか?」


 ガントリークレーンに吊り下げられた自分のパワードスーツの前で、報告書を書いていたサイサリアが聞いてきた。


「疲れたから、輸送機が発進する時間まで寝る」

「成長期だもんな」

「うるさい」


 ボクは落ちていたタオルを笑っていた彼の頭に被せたあと、立ち去る。


 ◇


 ところ狭しと並ぶガントリークレーンたちと、人混みの隙間を縫って歩きながら、やっと自分のテントに辿り着いた。


「あー、デイビッド。 少し寝るから、誰か来たら対応しといて」


 ボクはベンチに横になり、近くに居たデイビッドに声をかける。


「おれに頼むくらいなら、自分の部隊に人を入れればいいのに」

「やだ」


 第2小隊の隊長、デイビッド・マクレイヴンは、ベンチに横になったボクを見て肩をすくめた。


「もう眠くて眠くて」


 ジャケットを顔の上にかぶせて目をつぶる。

 すると、ボクの意識はすぐに途切れてしまった。


 ◇


「――ハイゼは? もう寝ちまったか?」

「疲れてるらしいからな。 でも、お前からハイゼの所に来るなんて珍しいな」

「少し話があったんだけどな。 ――また後で来るよ」


 2人の話し声で目が覚めた。

 話し声で目が覚めるのは、今日で二度目だ。


 あくびしながらボクは上体を起こし、そばに居たサイサリアを見やる。


「サイサリア?」


 声をかけると、サイサリアは気づいて振り返った。


「悪い。 起こしたか?」


 ちらりと時間を確認する。

 あれから1時間は眠れたようだ。


「大丈夫。 疲れは取れてる」


 ボクは立ち上がり、伸びをしてから手足を軽く動かす。


「どうかしたの?」

「いや、あの時のお礼をちゃんと言いたくて」

「お礼なら2回もしてたじゃん」

「あの時は戦闘中だったろ」

「でも――」


 ボクは、サイサリアを助けたあとのことを思い出す。

 あの時、サイサリア以外にも、エイリアンに襲われた人は居たんだ。

 何人も……何人も。


「助けられなかった人も居たし……」

「そんなこと言うな。

 隊長として命令しながら、最前線に立ってエイリアンをぶっ倒し、その最中に人を助ける――っていう動きはな、並みの人間じゃできないんだぞ」


 ボクの頭を優しく撫でながら、彼は言った。


「戦闘前はボクに喧嘩売ってたアンタが、助けられたのをきっかけに優しくなるって――不思議」

「放っとけ」


 サイサリアはばつが悪そうな表情になり、頭を掻く。

 その様子が、なんだか年頃の男子高校生のようで……笑ってしまいそうになる。


「そうだ、ハイゼ。 お前に少し頼みがあるんだが」

「なに?」


 首を傾げながら、ボクは聞いた。


「オレを――お前の部隊に所属させてもらえないか?」


 サイサリアの頼みを聞いて、ボクは驚いてしまった。


「別に――構わないけどさ、そっちは大丈夫なの? 隊長さんにも話してある?」


 サイサリアは小さくうなずく。


「実は、さっき申請してきたんだ。

 隊長もOKしてくれたし、引き継ぎも終わらせてある。

 あとは、ハイゼから許可が貰えれば良いんだ」


 サイサリアは懐から書類を取り出し、ボクに手渡した。

 別に、彼を嫌っているわけではないから、サインはできるんだけど……。


「でも、なんでボクの部隊に?」


 ボクが聞くと、サイサリアは鼻の頭を掻きながら、照れくさそうに笑う。


「お前に恩返ししたいんだよ。

 オレはハイゼみたいに強くはないが、それでも――出来ることはあるだろうし」

「でも、無理したらダメだよ? ボクは、仲間が死ぬところなんて見たくない」

「無理はしない。 必要な時はハイゼを頼る」

「……ボクに頼りすぎるのもダメだからね?」

「わかってる」


 呆れるサイサリアを見て、ボクは書類にサインをしながら笑う。


「これで、今日からサイサリアはボクの部隊の所属になった。

 だけど、演習や戦闘では優しくしないから、覚悟しておいてね」

「ああ。 ――これから宜しくな」

「うん、よろしく」


 ボクは書類をサイサリアに返してから、クーラーボックスから2本のコーラを取り出して、サイサリアに1本を投げ渡す。


「歓迎会でもする?」


 コーラを開けようとしたボクの手を、デイビッドが横から掴んで止めた。


「その前に、報告書を提出してこい。 サイサリアも、その辺はきちんとしろ」

「言おうとしてたさ」

「いちいちデイビッドはうるさいなー」


 デイビッドの真面目な態度に呆れながら、ボクとサイサリアは立ち上がる。


 そして、司令部となっている空港ロビーに向かって歩き出した。


「ねえねえ。 恩返し以外で、ボクの隊に入りたかった理由ってあったりする?

 人に質問された時のために、一応聞いておきたい」


 報告書を見ながら、隣を歩くサイサリアに聞いた。


「ハイゼの戦い方を教えてもらいたい、ってのもある。

 あの時、剣を持っていたハイゼの後ろ姿――すごくカッコよかったしな」


 途中から声が小さくなったせいで、彼が何を言ったのか聞き取れなかった。


「途中から最後までが聞こえなかったんだけど、なんか言った?」

「いや、別に」


 サイサリアは素っ気ない返事をしたあと、そっぽを向いてしまう。

 ボクはそんなサイサリアを不思議そうに観察しながら、ロビーに向かって歩き続けた。


 ◇


 現地部隊への引き継ぎ、エイリアン討伐数の確認、パワードスーツおよび武装の補修と燃料・弾薬の補給。

 戦闘が終わっても、やらなければいけないことは山ほどある。

 しかも、消費した弾薬の費用は、兵士個人が支払わなければならない決まりになっていた。


「今回の弾薬代は28ドルか。 そこまで撃たなかったもんなー」


 基地に向かって飛行しているオスプレイの機内で、ボクは請求書を見ている。


「70ドル――だと」


 ぷるぷると請求書を握る手を震わせて、サイサリアはなんともいえない表情になっていた。

 いったい、どんだけ撃ちまくったらそんな金額になるんだろうね?


「あんた、射撃が下手だもんね。 もう少し練習したら?」

「うるさい! お前はずっと剣で切ってただけだろ!」

「剣のメンテは弾より安いもん。

 それに、メンテが必要になる期間になるまでが長いし、銃と違って弾詰まりとか起こさないから信頼性が高い。

 扱いは難しいけどね」


 ボクがいわゆる"ドヤ顔"で話していると、サイサリアは請求書をしまったあと、シートによりかかって目を閉じてしまう。


「ふて寝かよ」


 そう言うボクも、少しだけ眠ろうかなと考えていた。

 だが、もう間もなく基地に到着するとわかって、ポケットからスマートフォンを取り出し、起動させた。


「何してるんだ?」


 隣に座るデイビッドが、小声で聞いてくる。


「少し5-4を周回する」


 答えていると、小さなプロペラ音しかしない機内に「暁の水平線に、勝利を刻みなさい!」と叫ぶ女の子の声が響き渡った。


 ◇


 【国連 地球防衛軍 ガルフポート基地】


 ミシシッピ州ガルフポートに存在するこの基地は、国際空港の一部を取り込みつつ、パワードスーツや最新の対エイリアン装備などを集中運用するために建設された。


 基地には1個大隊(パワードスーツ×40機)+1個中隊(パワードスーツ×8機)が所属し、作戦時には大隊からA(アルファ)中隊~E(エコー)中隊に分けられ、命令を受けた中隊が基地から出撃する。

 1個中隊は2個小隊(1小隊パワードスーツ×4機)で構成され、作戦中は必要に応じて編成を変えることもあった。


 ちなみに、A~E中隊以外に存在するH(ホテル)中隊は、基地の防衛や作戦行動中の部隊へのサポートを担当するそうだ。


 ◇


 基地の滑走路に着陸したオスプレイから降り、パワードスーツの搬出作業を見守っていたボクの所へ、整備士が走って来た。


「ここに居たか。 ハイゼ、お前宛てに荷物が届いてるんだが、どうすればいい?」


 ――荷物?

 ああ、お世話になってる企業から届けられたやつか。


「コンテナはボクが開けるから、中に運んでおいて」

「わかった。 でも、コンテナの中身はなんだ? 封印までしてあるし、ヤバイやつじゃないだろうな?」

「違うよ。 パワードスーツに使うものなんだけど、推進器に使うのもあるから、ゴミが入らないようにしてるの」


 「ならいいけどよ」と言って、整備士は立ち去る。

 そして部屋に行こうとしたボクの肩を、誰かが叩いた。

 振り返ると、サイサリアがボクの肩の上に手を置きながら立っていた。


「金貸してくれ、ハイゼ。 今月ピンチなんだ」


 すまなそうな表情で、サイサリアは頼んでくる。


「貸すわけないでしょ。 自分の金はどうしたの?」


 ボクだって余裕があるわけじゃない。

 だから、簡単に金を貸したりはしない。


「いや――この間、少し賭けポーカーをしてな?」

「な? じゃないよ。 限度ってもんがあるでしょ。 あとさ、その"察しろ"みたいな顔見てると、無性に腹立ってくるからやめて」


 ボクは呆れながら手を払うが、サイサリアは食い下がってきた。


「今夜も賭けポーカーがあるんだ! それで増やしたら、すぐに返すから!」

「は? また今夜も賭け――」


 そこでひとつ、良いことを思いついた。


「――いいよ、お金貸してあげる。 条件付きだけど」

「本当か!? 条件は!?」

「完敗したら、基地の隣にあるバーでストリップショーに出てもらう。

 あんたは見た目が良いから、ショーに出れば、貸した金額分は取り返せると思うよ?

 あと、キミがショーに出る前に、ボクがケツにスマイリーを描くから」

「お前、本当に12歳か?」


 ボクが考えた条件を聞いて、サイサリアは固まる。

 条件を呑むかどうかで迷っているのか、彼はしばらく考え込んでいたが、最後は腹を括ったらしく、ボクの顔をしっかりと見た。


「その条件でいい。 とりあえず100ドルだけ貸しておいてくれ」


 ――いい根性してるよ。

 鼻で笑いながら、ボクは財布から取り出した100ドルを手渡す。

 

「儲けられたら、枕元に置いといて」

「わかった。 絶対に勝ってくるから、応援してくれ!」

「はいよ」


 ボクが呆れながら答えた直後、サイサリアは踵を返して走り出す。

 走り出した彼の後ろ姿を、ボクはじっと見つめた。


 ――ギャンブルなんかに熱中しないで、エイリアンと戦うことに集中してほしいよ。


 ◇


 真夜中。

 眠っている時、誰かが部屋に入ってくる気配がした。


 そばでゴソゴソという音がしたあと、枕元に何かが置かれたようだ。


「……ケツにスマイリー描く?」


 ボクはそう言ってから、音がした方向を見る。


 やはり、そこにはサイサリアが居て、ボクが起きていた事に驚いているようだった。


「スマイリーはいらねぇよ。 今日は連勝しまくったからな。 ――あと、起こして悪かった」


 サイサリアは小声で謝る。


「大丈夫だよ。 またすぐに寝ちゃうしね」

「そうか」


 少し間を開けてから、サイサリアは「おやすみ」と言って、ボクの額にキスをしてきた。


「――――」


 温もりのある柔らかい感触が、一瞬だけ額をくすぐる。

 その感触に驚き、ボクはびくっと肩を震わせた。


「――嫌だったか?」


 サイサリアは、ボクが怒ると思ったらしい。

 どうやらボクは、短気なヤツだと思われているようだ。


「別に。 額にキスされたくらいじゃ怒らないから」

「ならよかった」


 そして、ボクはベッドに座るクリストファーの背中を叩く。


「用が済んだならさっさと寝なよ。 明日は忙しくなるよ」


 サイサリアは、ボクに叩かれた背中をさすり、痛そうにしていた。


「少しは加減しろっての」


 サイサリアは呟きながら立ち上がると、部屋から出て行こうとする。


「あ、待って」


 ボクが呼び止めると、サイサリアはドアの直前で振り返った。


「サイサリアのフルネーム、まだ知らないんだけど」


 「そんなことか」と言ったあと、サイサリアは微笑んだ。


「――サイサリア・オフィリス。 オレのフルネームだ。 呼びにくかったら、"サイ"って呼んでもいいぜ」


 彼が答えたあと、ボクは上体を起こす。


「ボクは海月(ミツキ) ハイゼ。

 ミツキはファミリーネームで、日本語だとクラゲって意味。

 ハイゼってファーストネームも、中国語でクラゲって意味なんだ」


 ボクが自分の名前の意味を教えると、サイは目を白黒させる。


「サイサリアっていうのはな――カツオノエボシって生き物のことらしいぜ」


 前に図鑑で見たことがある。

 たしか、カツオノエボシの英語名は――『Psysalia』と書くはずだ。


「クラゲとクラゲに似た生き物の名前――か。 なんか似てるね。 ボクたち」

「だな」


 そして、サイは部屋を出ていく。


「おやすみ、ハイゼ」

「おやすみ、サイ」


 ボクが答えると、部屋のドアは静かに閉まった。


 ◇


 翌日。

 ガルフポート基地の格納庫。


 ガルフポート基地の格納庫は広大なため、各小隊毎にスペースを区切り、作業をしている。


 ボクが第4小隊のスペースに訪れると、整備士やアンドロイド達が忙しなく動き回って、作業に励んでいた。


 大きなコンテナ、ライフルを載せたパレットなどを避けて進み、ボクは赤いコンテナの前で立ち止まる。


「そのコンテナはなんなんだ?」


 バニラアイスのバーを咥えながら、サイがやって来た。


「ボクが発注していたやつ。 残りはまだ来ないみたいだけど、コイツは先に完成したみたいだね」


 コンテナを開け、中で固定されている水色の盾を見た。


 盾の大きさや、先端に取り付けられた刃の形状。 ――全て注文通り。


「それは――盾?」


 後からコンテナを覗き込んで、サイは盾を見る。

 こっちはじっくり盾を見たいというのに、彼で影ができるせいで、暗くなってしまう。


「サイには貸さないからね?」

「別にいいけどよ。 作ってもらった会社くらい教えろよ」


 「はいこれ」と言って、ボクは剥がした伝票を手渡す。


「コイツの名前はNematocysts(ネマトシス)(刺胞)。

 先端にブレードを取り付けたシールドで、刃も本体も、小惑星から採掘したレアメタルを材料にしてるの」


 盾の名前を聞いて、サイは首を傾げた。


「ネマトシス?」

「刺胞。 ほら、クラゲとかイソギンチャクの毒針の仕組み」


 「なるほど」と言って、サイは納得した。


「名前がクラゲだから、それ繋がりにしてるんだな」

「まあね」


 ボクはネマトシスを戻して、コンテナを閉める。


「1時間後にシミュレーションやるから、準備しておいて。 集合はシミュレーター前ね」

「わかった。 時間になったら行く」


 そう言いながら、サイは2本目のアイスバーの包装を剥き、食べ始めていた。

 腹壊す――というか、ボクのは用意してないのか。


「ボクの分は無いの?」

「ハイゼを探すのに時間がかかると思って、買わなかった。 食べたいなら買ってくるぞ?」

「今はいらない。 食べるなら夜中」


 ボクが答えると、サイは「じゃあ、また後で」と手を振って、格納庫から立ち去っていく。


 沢山アイスを食べる彼を見て不安になったので、あとで胃腸薬を持って行ってやろう。

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