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Page 0.発端

MOTHERというゲームから着想を得ました。

分かりづらい点は後ほど設定資料集をアップしますが、どうしてもわからないという人のみ読むようにしてください。


批判・感想なんでもお待ちしております。

厳しいご意見・あたたかいご意見どちらもいただけるとありがたいので、厳しいことも遠慮せずにおっしゃってくださいね。

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 都内某所のブックオフ。ここで本を大量に買い込んでいる一人の男が居た。彼は生き生きとした顔で本を見つめている。表紙を見て裏表紙を見て内容を確認する。その手つきはまるで神のように素早く、迷いが無い。確認した後にカゴに入れるか入れないかを一瞬で判断し、良いものだけをカゴに入れる。カゴには百冊を越えようという本が丁寧に積まれている。

 カゴの中身をチェックして、ガッツポーズ。

「よし、あと一冊だな」

 あと一冊本をカゴに入れたらレジに持っていこうと決心し、一冊の本を手にとった。本のタイトルは『多発する殺人事件の真相を追う』だった。本の背を見ると二〇一四年出版の初版本だった。最近でた本なため、あまり価値は無いだろうと思いながら、本の中身をめくろうとした。その時、彼のポケットが震える。ポケットから携帯電話を取り出し、通話ボタンを押す。


「もしもし、英朗? ちょっとお願いがあるんだけど」

「ごめん、今仕事中だから」

 本に触れているこの時間は誰にも邪魔されたくなかった。

「あんたの仕事に関係することなのよ」

「あんだって?」

「うちの書庫あるでしょ、私のおじいちゃんが残したやつ」

「うん」

 英朗は内心舌打ちしつつも、電話の主の話に興味を示す。

「あそこの本を整理したいのよ」

「え、でも、あそこ僕入っちゃいけないんじゃ」

 そう言いつつも、英朗は期待に胸を膨らませる。先ほどの携帯電話のように心臓が震える。

「この際もういいの。いつまでもおじいちゃんの遺言に従っててもねえ」

「そんなんでいいの」


 長年入りたいと思っていた書庫に入ることができる。これは、英朗にとっては何より喜ばしいことだった。正規に就職先が決まったとしても、これに勝ることはないだろう。英朗は部類の本好きだった。

「いいのいいの。それでもうわかってると思うけど、あんたに頼みたいのよ。せどり? ってのやってるんだし、価値とかわかるんでしょ?」

「よし、わかった。すぐ行く」

 英朗は通話終了ボタンを押し、残り一冊カゴに入れることなく本をレジに持っていった。早く会計が終わらないかなと思いながら店員さんの手さばきを見る。バーコードをスキャンする無機質な音が、やたらと大きく聞こえる。

「一万三千二百四十円になります」


 英朗は一万五千円をレジに置く。店員さんがそれを回収し、お釣りを渡した。英朗は本が入ったダンボールを抱えて車に積み込み、運転席へ移動。シートベルトを締める忘れそうになったが、締め付けられるような束縛感が無いことに気づいてベルトを締める。車の鍵を差し込んで右に回す。エンジン音が英朗の体を揺さぶる。そのままアクセルを踏み込み、家とは反対方向に走り出した。

まだまだ話は動き出しません。

次の章からは長いので、パート分けしてちょっとずつ掲載していく予定です。


どうでもいいのですが、あらすじが結構なネタバレになっていることに今気がつきました。でも、あらすじはこのままでいきます。


更にどうでも良いのですが、笑う門には恋来るの方もよろしくお願いいたします。

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