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2 進入~まさかのつながり~

 紅也は結構時間に間に合うように今回の取引がなされるとあるバーに来ていた。現在23時55分そろそろ突撃の時間が近づいていた。妹たちが寝静まったところを見計らって出てきた。余計な心配はさせたくないからだった。


「さてと・・・行くか」


紅也は仕事モードとなり、バーのドアを蹴破る。


バーン!! 


ものすごい音に反応して中にいた男たちが振り向く。中には強そうな奴もいた。


「相談屋だ・・・。おとなしくその誓約書を渡してもらおう」


「なんなんだお前は!!ここは子供の来るところじゃないぞ!!」


「そんなのは関係ない・・・。さっさと誓約書を渡せ」


「ボス・・・こいつはうわさの相談屋です。やばいらしいですよ・・・」


「バカ!!せっかく金儲けができるというのにみすみすこの計画を破棄するわけにはいかない」


「中丸士朗さんですね・・・。あなたの情報はすべてこちらで抑えています。これを公開すればあなたの権威はガタ落ちですね」


「な・・・」


「あなたが経営している会社・・・潰れますよ??全部」


「ふざけるな!!俺がどれだけ汗水流して頑張ってきたのか分かるか!!」


「わからねえ・・・」


「は??」


「なんでここまで積み重ねてきたものを一気にぶち壊すようなまねをするんだ!!」


「これがさらに金になるからだ!!」


「ばれなきゃなんでもいいのか??そう言ってばれたときの反動はでかいんだぞ??お前は社員に一生の傷を負わせるつもりか??」


「な・・・っくっくっく」


「何がおかしい!!」


「はーっはっはっは、坊ちゃんには分からないだろうね。この世は金と権力だ!!権力があればそれでつぶすこともできる!!」


「馬鹿が!!国家に勝てるわけ・・・」


「それができるんだよね~。ひっひっひっひ」


ざっざっざ 


黒ずくめの男たちが紅也を囲む。どうやら奥にいる和服姿の男のものだろう。ボディーガードたちが戦闘体制に入る。


「ここまで腐ってるとはな・・・」


「お前はここで死ぬ・・・そして制約は受理される!!」


「なんならお前の腐った根性を誓約書後と焼ききってやるよ!!」


ごごごごご・・・ 


紅也の手には炎の塊があった。それを見て思わずたじろぐ男たち。


「やけどしてもしらねえぞ!!」


紅也は炎をこぶしに纏わせ・・・。こぶしを地面にたたきつける。すると男たちの足元から炎が飛び出す。それらが男

たちのあごを殴り、ノックアウトさせる。


Flower(ほのう) dance() of(はな) flame(ダンス)


「な!!」


「これで終わりだ!!金と権力におぼれた豚が!!」


そう言い捨てて紅也は炎の剣を作り出す。


「悪の誓約が書かれしものよ・・・わが炎で滅されるべし!!」


One(じょうか) sword() cutting(いっとう) of(りょう) purification(だん) in two」


誓約書が剣によって灰となった。あまりの恐ろしさに社長のほうは泡を吹いて気絶していた。しかし奥の和服男はただ目をつぶり座っていた。紅也は男の姿を隠していたカメラで納めるとその場を立ち去ろうとした。


「少年・・・」


男が口を開いた。なんとも威厳のありそうな声だ。


「なんだ・・・」


紺屋も低く、殺気をこめた声で答える。


「なぜ私を倒そうとしない??」


「あんたに関する情報がないからな・・・。一般人は巻き込まない主義なんで」


「だからカメラで納めたのか??」


「!!」


気づかれたことに動揺した。完璧に隠し撮ったつもりだったものを・・・。


「まさかと言う顔をしているな。まあいい・・・いずれまた会うことがあるだろう」


「あんたは何を考えているか分からないが・・・あまり破滅の道を行くと・・・すべてを失うぜ」


「忠告ありがとう」


男は裏のドアから去っていった。


翌日、朝早くから紅也は生徒会室に来ていた。昨日のことを報告するためだ。


「よくやってくれたわね。ありがとう紅ちゃん」


「それはやめてくれ・・・」


「いいじゃない、紅ちゃんはかわいいんだから」


「それで、やつの正体は分かったのか??」


「ええ、なんとも厄介なやつよ」


「誰なんだ??」


「日本きっての権力の持ち主 政治家 桐崎重喜代。その娘がここの学校に来ているわ」


それを聞いて紅也は昨日の転校生のことを思い出した。


「まさか・・・昨日の転校生・・・」


敵の仲間が案外近くにいたことに驚く紅也。


「ええ、きっとあの子が娘さんね。気をつけたほうがいいかも」


目を細めて言う千尋。手にあごを乗せて考えているということはまだ詳しく分からないのだろう。


「まあ、本性が分かるまでは普通に接しておく」


こうするほかないという表情で話す紅也。


「そうね、それがいいかもしれないわ」


現時点では何も無いと吹っ切れる千尋。


「それより報酬をよこせ」


きっと目を千尋に向ける。


「そんなにせかさないでよ。仕事になるとすぐにそうなっちゃうんだから。でもそのギャップがまたたまらないわね」

指を唇につけてにっこりと笑う千尋。ふざけてないでっとっととよこせとせかす紅也。


「変なことを・・・」


途中で紅也の声が切れた。なぜなら紅也は千尋のキスされていたからだ。ただされるがままに・・・。舌と舌が絡みつく。こうなればもう紅也はどうしようもない。


「千尋・・・やめろ・・・」


嫌そうにいうものの抵抗は無く、受け入れる。それに便乗し、千尋はさらに激しく舌を動かす。しかし紅也もちからで何とか体をどかす。


「つれないわね。あなたのファーストキスは私が当の昔にもらって、これするのももう10年でしょ??そろそろ慣れなさいよ」


「う・・・るさい」


力が抜けたのか、紅也はその場に座り込んでしまう。


「まったく、今日はここまでにしてあげる。でもあなたの初めてはすべて私がもらっちゃうからね」


「勝手にしろ・・・」


千尋が出て行った生徒会室に1人残される紅也だった。


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