第79話 敗北
織蛇斬凌兵は後ろに後退し、ジャブを打ちながら走り出した
「オイオイお前も逃げんのか!キングオブザデッドなんだろ!」
「悪いな、いくら俺様でも勝ち目のない戦いはしない主義なんでねぇ!」
織蛇斬凌兵のライトスピード・ヘヴィーメタルによって脚力とジャブのスピードは増加していく
ジェーンは剣を取り込んだ事でボディこそは凶悪化したが、スピードまでは上がったわけでなかった為、どんどん距離が離れていった。
「クソが!てめえを喰らえばもっと速くなれそうなのに、喰えねえ奴だなオイ!」
「そうだ!勝ち目の無い戦いはしない主義だが、逆に言えば負けた事が無いって事なんだよ!」
「何がチャンピオンだ!クソッタレ!ちゃんと戦えやああああああああ!」
「…よーし……そろそろ身体が温まってきたな…」
織蛇斬凌兵の身体の体温が急激に上昇し、全身が発火した。
「急に何だ!?」
「全力でジョギングをすると身体が熱くなるんだぜ!」
前方を走る事を止めて、
ジェーンの方に振り向き、
その勢いのまま突っ込んでいき、
右ストレートを繰り出した
「喰らえ!【バニシング・ヘヴィーメタル】!!」
織蛇斬凌兵の光速のジャブを繰り返しながらのジョギングによって、
高熱の焔を帯びた鋼の拳は、
ジェーンの剣のボディを溶かし突き破った。
「なんだぁ!?殴られた箇所が熱くなりやがった!痛みは無いのに何故だぁ!?」
「やっぱり身体が溶けたようだな!
つーか痛覚が無くなってるとか便利な身体だな、このまま畳みかけてやるぜ!」
織蛇斬凌兵の炎を纏った鋼の拳がジェーンの身体に次々と風穴を開けていく
「この俺様が、ここで終わるのか…?」
「ああ、てめえはここで終わって、キングオブザデッドの座は防衛される!」
「……調子に乗るなァ!」
ジェーンは飛び掛かり織蛇斬凌兵の腕に嚙みついたが、ジェーンの歯も鋼となっていた為、噛めずに溶けた
「あぶぼばぼぶべば!?」
「さあ!トドメだ!」
織蛇斬凌兵はジェーンの鋼鉄の心臓に最後の一撃を喰らわせた
(ヘンゼル……ロウ……お前達の元へ俺も行くぞ……)
ジェーン【DEADEND】
残り12人
「やはり俺様は唯一無二、キングオブザデッドだ!!」