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第35話 予想外
6人がばらけた位置から、一斉に氷弾の飛んでくる位置を狙って突っ込んでいくが
「なにっ!?」
氷のマシンガンはオートマシンガンとして自動で動いていた
海堂と思われる人物の姿は無い
「ぐあっ!?」
暗闇の中で悲鳴が起きた
「どうした3番!」
声のした方に駆け寄ると3番が倒れていた
「…死んだか」
「仲間が一人死んだ以上は撤退だ、フォーメーションF!」
「おいヘンリーの事はどうする?」
「ヘンリー!逃げるぞ!」
「返事が無いな」
「ケケケ……あの野郎は勝手に逃げたようだな」
「まあいい、奴に仲間が本当にいようがいなかろうが、どっちみち殺す予定だったからな、その予定が延びただけだ」
「道案内からの一網打尽作戦失敗か」
「あーあ、邪魔が入ったせいで最大3人分のボーナスが」
「安堵の表情が青冷める瞬間が見たかったなー」
「ずっとビビってる様だったから警戒はされてたと思うぞ」
「とにかく撤退だ」
氷の弾が飛び続ける音が止んだ後…
(仲間がいたとしてもどっちみち殺される予定だったとか酷すぎるでござるよ…)
ヘンリーは腰を抜かしたまま動けずに声を殺して潜み続けていた