第11話 夜明けの出会い
サバイバルゲーム2日目
大木【DEADEND】
沢渡【DEADEND】
坂谷【DEADEND】
夏川【DEADEND】
佐竹【DEADEND】
田辺【DEADEND】
残り20人
1日目の時点で6人も死亡している
ゲーム終了まで残り6日
ナイフ1本と食料の分を考えれば、誰も倒せなければ残り80ポイント、生き残るだけでギリギリの状況
思ったよりも過酷な状況の中、生き残れるのか…
昨日みたいに強敵に見つかったらいつ死んでもおかしくない
「おお、新入り参加者だな」
何者かが声をかけてきた
「誰だ?」
「ワシは大沢彰、このゲームに3年前からいるベテラン参加者で、弱い奴らを味方に引き入れてサポートしている者だ」
「仲間に入れてくれるんですか?」
「ああ、わしは優しいからな、じっくりと訓練もしてやるぞ」
「隣にいるその人は?」
「ああ、わしのお気に入りの奴隷でな、よく二人で外出して食べに行ったりサーカスを見たりチンチロに参加したり夜景を見ていたりしている関係のレイナだ」
「奴隷なのに鎖を付けられていない」
「わしらはお互い信用しあってるからな、お前も奴隷でもいいから女を作ってみるがいいぞ、がっはっは」
「坊やにも私みたいに良い女が見つかるといいわね、ま、私は大沢様にメロメロだからあなたをたぶらかす様な真似には期待しないでちょうだい」
「その通りだ、そうなった時はいくら優しいわしと言えども鬼の形相でお前を始末して肉料理にするからな、がっはっはっは」
「は、はは…」
「さ、大沢様、早く行きましょ」
「さっそく、わしのテントに案内して、豪華な食材をふんだんに使った御馳走を振舞ってやろう」
この大沢という男からは敵意は感じない、しかし、妙な違和感がある。
だが、一人でいても危険な為、ついていく事にした
「ここに来るまでに仲間は全滅していたのか、それは災難だったな、わしと一緒にいれば仲間を失わずに済んだろうに」
「最初にものすごい速さで仲間を殴り殺した人と、罠を張っていた人にやられました」
「織蛇斬と小林か、あいつらはここ最近の中では危険人物として要注意の連中だな」
(…ま、『わしを含めて』他にもヤバい奴はもっといるがな…)
「特に織蛇斬の方は初めて参加した時にそれまでキルキングに選ばれた経験のあった猛者、織田信長の生まれ変わりと言われていた実力者をあっという間に倒してしまったらしいからな、今奴に勝てる実力者はこのゲームで10人といないんじゃないか?」
「そんなに強いのか」
「なんたってあいつはこの世界でも珍しいユニークスキル、それも珍しい上級タイプの覚醒者だからな」
「覚醒条件は不明だが、運よく目覚めた奴はこのゲームを有利に進められるのは間違いない」
「あとはポイントを貯めて、覚醒種を飲み込む者もいるが、強いユニークスキルに目覚めるかは運次第といった所だ」
大沢彰
異名【グルメマスター】
主な所持スキル【無し】
主な所持武器【銃、包丁、毒入り食料】
生存回数【120】
キル数【174】
累計持ちポイント【18800P】
料理上手なベテラン参加者、現在の生き残りの中では最古参
初心者と出会った時は仲間に引き入れてご馳走を振る舞う。
レイナという奴隷を妻にしている。
異世界に転生前は借金を作り強制地下労働をさせられて、
チンチロを使った賭博のイカサマで他の労働者の給料をギリギリまで巻き上げていたが、
刺されてしまい転生した