第十二話 防衛準備①〜日本編〜
会議にてSEALDsの方が発言したことで、殆どの国が新たな国際組織設立に批准した。
【人類防衛条約機構】
随分と陳家な名前だけど、役割はその名の通り、
地球に暮らすすべての人々を外敵から守ることを
目的とした国際組織。
現在は、メンバーは俺しかいないが、今後増やしていくつもりでいる。正直地球全域を俺がカバーするのは召喚獣達をすべて呼び出せばできないことはないが、
そんな面倒で疲れることはしたくない。
そこで、美人が多い国は、金払いの良い国はこちらでカバーし、そうでない国は他のメンバーに任せていく方針とする。色々と陰口や嫌な二つ名を付けられる可能性があるが、それで各国の美女達と楽しく過ごせるなら全然構わない。
今回の防衛作戦第一号として、俺が選んだのは、日本だ。まぁ、現在日本にいるし、一応自衛隊の特殊作戦群の特務隊の隊長で、陸将の立ち位置にいるわけだからここは致し方ない。
誰をアテンドしてもらうかは、後で決めることにして、まずは敵の撃滅を最優先するとしよう。
現在敵は、北海道と沖縄と東京にいる。大型の宇宙船とその護衛のように周囲を飛び回る護衛機のような飛行機が数十機。これの撃滅が今回の作戦だ。
俺の作戦は至ってシンプル。
沖縄の敵は海上にいるので、ネーレウスに海に引きずり込んでもらって、津波が起きないように海中で潰してもらう。その時に航空機は先に魔法で潰してもらう。次に北海道だがこちらはラグナロクに担当してもらう。偶々、敵がいるのが山の上空なので、思う存分吹き飛ばしてもらう。最近は、やることがないと南極でのんびりしてるそうだから、少しは働いてもらおう。そして、東京は俺が最強の魔法で吹き飛ばし、また異空間にも放り込む。
考えがまとまったので両者に連絡することにした。
「ネーレウス、聞こえる?」
「聞こえるよ〜、あるじ。念話なんてめずらしいね〜。」
「お前のところ、遠いからな。そんなことより今いいか?」
「聞こえやすいように海に潜るからちょっとまってて〜」
おそらく、観光客に囲まれていたんだろう。ネーレウスからの念話が一時途切れた。
数分後…
「ごめんね〜、あるじ。もういいよ。」
「この国の政府から依頼が来てな。少し、南の暖かい島まで向かってもらえるか?」
「なんで〜?」
「そこにいる敵を護衛機もろとも海に引きずり込んでほしいんだ。」
「いいよ〜。」
「その時には、まずはなるべく怖い顔で、いつもより低い声で咆哮してから攻めてほしい。」
「なんで〜?」
「ネーレウスは、優しい子だけど敵には厳しいところ見せたほうがお前を好きでいてくれる北の地の方々もよりいっそう好きになってくれるはずだ。」
「わかった〜。頑張る〜。」
「じゃあ、向こうにつき次第始めてくれ。」
「わかった〜。バイバイ、あるじ〜。」
「あっ!ネーレウスちっと待って。」
「ん〜?」
「終わって戻ったら、観光客に向けて声出していいからな。」
「ええ〜、いいの(嬉)?」
「政府もネーレウスが喋れる事は知ってる。但し、話すだけだぞ。質問に答えるくらいなら良いけど、お願いを聞くとかはだめだ。」
「それでもいい〜。話していいんだね。ありがと〜。」
「それじゃ、頑張ってな。」
「は〜い。」
これで沖縄は、大丈夫だ。ネーレウスは仮にもリヴァイアサン。海神の末裔だからな。俺でも本気出して、ようやく相討つレベルだ。俺の一撃で消し飛ぶような宇宙船を持ってくる敵ではない。
じゃあ次は、ラグナロクだ。




