7話 剥ぎ取り×再会×奇妙な女、ここから始まるたのしい異世界ライフ
「えーと、鎧……は、だめだ。外し方がわかんねーし、そもそも殺した奴の鎧なんざ着たくねえ」
血だまりに沈む鎧野郎、遠山はしゃがみ込んでその死骸を漁り始める。
「大槍…… あんまデカい武器好きじゃねえんだよな。カッコいいんだけど実用性がなあ。そういや組合やらアメリカがパワーアーマーの開発をしてるって都市伝説あったけど、そういうの欲しいなあ」
「角つきの兜…… うん、ナイフ完全にこりゃ頭蓋骨まで行ってんな。キモいから触らんとこ」
「マント、すげえいい素材、てかこれ素材なんで出来てんだ? まあ普通にいらんな。なんかコイツの格好、バチカン市国の指定探索者共と似てんなあ」
いまいち役に立ちそうなものがない。
だが、遠山は鎧野郎があるものの予備を持っているのでないかとあたりをつけていた。
「お、ペンダント? 当たりじゃねーか? 爪の形に、印文…… やっぱ予備あるじゃねーか。ん? もう一つある。なんだこりゃ、ドックタグ? まあ金ピカで高そうで持ち歩きしやすそうだし、これもーらい」
首元に光るソレをぶちりと剥ぎ取る。ラザールに渡した帰還印とやら。それと一緒に軍隊が使う識別証のような金色のプレートを剥ぎ取る。
「てか、コイツ、マジで何者だったんだ? 翼に、尻尾。人間、じゃねえのか? ……まあ、ぶっ殺したからもういいか。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。まあ次があったら今度はてめえが勝つだろうな。2度とてめえが生まれてこないことを祈るよ」
余裕勝ちに見えて、その実、かなり綱渡りだった。
遠山鳴人の切り札、【未登録遺物キリヤイバ】は、ハマればそれこそ格上にすら通用する兵器だが、性能はその実かなりピーキーだ。
「キリヤイバは俺も巻き込まれるからなあ。風が吹いててよかったぜ。仕込みも充分殺せるレベルに広がらせるには時間かかるし…… ぶり返しもキツいしなあ。まあ、生きてるからいっか」
相手がこちらを完全に舐めていたこと。遠山の切り札の存在を知らなかったこと。
そして何より一対一のタイマン勝負、遠山が周りの巻き添えを気にせずに戦えたこと。
全ての要因が絡み合い、遠山は命を勝ち得た。
遠山が軽く戦闘の振り返りを終え、鎧ヤローから剥ぎ取ったそれを見つめる。
「よし、じゃあもうさっそく使っちまうか」
事実だけを考える。ここが夢なのか、それとも現実なのか。
「夢だった時は別にいい。なにしようと俺はあん時に死んで、全部おわったんだ。ソレは受け入れよう」
だが、もし、もし仮にーー
「これが現実で、俺がまだ生きている。続きがここだとしたら俺はめちゃくちゃにラッキーだ。現代ダンジョンなんてモンがあるんだ。こんなことがあっても、おかしくはない」
夢なら夢で全て諦める。だが万が一の可能性、つまり、自分はまだマジで生きていて、あの最期の瞬間の続きにいるとしたならーー
「……今度は死なねえ。生き残ってやる」
この状況に対する遠山の答えはシンプルだった。
ひとまずの納得を終わらせて、改めて遠山は手のひらの印を見つめる。
使い方はもう知っている。仕組みは意味わからないが方法はこれしかない。
どこの場所がどこかもわからないが、辺りに満ちる空気はよく知っている。
現代ダンジョン、バベルの大穴と同じ空気、つまり人間がいるべきところではない別世界の空気。
「落ち着け、よく考えろ」
事実だけを、見つめる。まず人を殺したことについてーー
「ふう、まあよく考えてみりゃ化け物殺して平気なんだ。人の時だけ感傷的になんのもおかしい話だな」
斜め上の考え方で遠山は1つ現実を受け入れる。現代ダンジョン、バベルの大穴は人を酔わせる。
扁桃体や脳のシナプスに影響するその現象は、倫理観を狂わせ、人を探索者へと変えていくのだ。
その酔いは3年という探索者期間により、遠山鳴人の脳を変異させていた。
「そして、もう一つ、ラザールは確かにここから離脱している。この帰還印、とやらを使って」
事実、2つ目。
ラザールがこの場から離脱しているということだけ。
同じ帰還印、そして同じ方法ならばラザールが向かった場所にいけるのではないか、遠山はそう仮説立てる。
その他色々考えたいことはあったが、場所が場所だ。
遠山は思考を放棄して、その印鑑を手に握る。
「遠山鳴人!」
持って、名前を唱えれば。まるでマジックアイテムだな。遠山は少しワクワクしながら待つ。
……なにも起こらない。
「ん? あれ。遠山、鳴人」
ただ、滝壺から落ちる水の音と小川が流れる音だけが聞こえる。
「……とおやまなるひと」
「トーヤマナルヒト」
少し発音を変えてもダメだ。ラザールの時のように光に包まれたりも、この場から離脱することも出来ない。
「なーんも反応しねえ…… 不良品か?」
ばちゃり。
遠山が印を見つめてぼやいていると、ふと、水の音。
いや、違う。水面がめくれて何か濡れたものが地面を打つ音がした。
「ワニ」
「ん?」
気付けば、足元にソイツはいた。
濡れそばる身体、ワニのやうな大顎、地面を這う身体はおたまじゃくしのやうに手足がなく縦に備わるヒレだけが備わる。
「おっと、マジか」
目は白く濁り、その牙ははっきりと鋭い。肉食、一瞬で遠山は理解して
「ワニ」「ワニワニ」「ワニワニワニ」「パニック」「ワニワニ」「ワニワニ」「ワニワニワニワニワニワニ」
ばちゃ、ばちゃちゃ、ばちゅり。
次々、小川から黒い身体を震わせて、ソイツらが現れる。ぬめぬめした身体を捻り、揺らし、ねめつけながら遠山に近づいてきた。
「……あらー、ぼっちゃまたち、なんでみんな出てきたの?」
「ワニ」
がちん!
突然、1匹がその大顎を開いて遠山の足を狙う。
間一髪、足を引いてかわす遠山
「ひえ!? やる気まんまんかよ!?」
「ワニワニ」
「パニック」
「なんだぁそのふざけた鳴き声は!? おたまじゃくしとワニ?! ふざけた怪物だな!!」
「やべえ、血の匂いに寄せられたのか? くそ、ノリノリになりすぎてた、おいこら! ワニジャクシども!! こんな貧相なナリで元気ピンピンの俺よりそこに血だらけのたった今生肉になった鎧があるだろうが! そっち狙え、そっち!」
「ワニ?」
「ワニワニ?」
「ワニニーニ?」
遠山の声にワニとおたまじゃくしの合いの子、仮名称ワニジャクシ達が仲間内でワニワニ喋り始める。
全員が血溜まりに沈む鎧をチラリと一瞥し
「パニック」
頭をふりながらまた遠山に向き直る。ギラついた牙を覗かせ、涎を垂らしながら。
「そーですか。生きてる方が新鮮ですか。はいはい。っふ!! おりゃあ!!」
遠山が一気に駆け出す。
少しの間、探索者の判断は早い。瞬時にその場からの逃走を選ぶ。
野生動物に背を向けて逃げ出すのは刺激してしまうため悪手だが、怪物は別だ。刺激しようとしまいとこちらを食い殺そうとしてくるのだから。
「「「「ワニ!!!」」」
「くそ、クソクソクソ!! 奇襲には弱いんだよ、キリヤイバは!!」
案の定、追いかけてくる。足がないにもかかわらず地上での速度もなかなか速い。
粘液、地面を滑っている。
「ワニ!!」
「ひゃああああ!? めっちゃ増えとるうううう!? なんだコイツら、なんで俺を狙うんだ!? ええい、一か八か!! 遺物、霧散!! キリヤイバ!! 濃い目!! 超濃い目!!」
走りながら後ろを振り向く。数えるのが嫌になるほど増えていた。
遠山が、悲鳴を上げながら遺物を起動。胸からいづるのは"竜"すら殺し尽くした世界のバグ。
一気に、遠山を中心に深く重たいマシロの霧が世界にまろびでる。
「ワニ?!」
「やべえ!? 俺も見えねえ!? 矢印さん!! 矢印さああん!! 目的地、目的地教えてえええ!?」
サイドクエスト発生
「お? いいね、そのレスポンス」
【訪問者との再会】
【クエスト目標 ウ$$ン@&&aaフィル&b&aバ#ナ¥¥・ジ###&_ソル・ゥ¥2スクとマ&スのキャンプ地までたどり着く】
「文字化けしてるけど、まあいい! 矢印、矢印! あった!」
白い空間、しかし矢印だけははっきりと進むべき道を知らせる。
奴らが霧に迷っている今のうちにーー
「ワニ!!」
がちん!!
かわせたのはたまたまだ。遠山の首を狙った一撃、たまたましゃがんだことでワニジャクシが空振り、遠山を飛び越す。
「うおば?! は?! 俺の場所がバレてる?! 視覚感知型じゃないのか!?」
「ワニワニワニ」
パニックになりながらも遠山の探索に最適化された脳みそが回転する。
視覚以外で感覚器官になりうるもの、耳、鼻、だがコイツらはあの川から出て来ている、水棲の生き物、だとしたら聴覚も嗅覚もメインの感覚器としては弱い。
あと残るのはーー
「熱!! ピット器官!! まさか、コイツら」
「ワニィ」
「見た目がおたまじゃくしとワニヅラのクセして、まさか、蛇の仲間?!」
「ワニ」
「その鳴き声はてめえ、詐欺だろ!? くそ、殺せ、キリヤイバ!! で、イダダダダダダダ!!」
一か八か。リスク承知でノープランの遺物使用、しかし案の定ソレは悪手だ。
プシ、ペシ。
遠山の衣服が切り裂かれる。その力は主人にさえ牙を剥く。世界を切り刻むにあたって霧の中にいるのなら主人さえ、関係ない。
キリヤイバの誤発、ピーキーなその性能はこの乱戦の中では自殺行為に等しい。
「やっぱ、無理あるか!! 中止、キリヤイバ、とまれ!! すてい! ホーム!! ごーほーむ!!」
すぐに遠山の指示通り、キリヤイバがその動きを止める。何匹かは殺せたらしいがだめだ。充分に行き渡っていないキリヤイバの殺傷力は低い。
「くそ!! 走りにくい!! このボロ靴!!」
ぬるり。粗末な皮のペラペラな靴、川辺、濡れた砂利石の上を滑り。
「ワニワニ」
「あ、や、ば」
遠山がこける。あの時と同じだ。化け物に多数の化け物になぶり殺しにされる。
「まじ、かよ」
また殺されーー
『ネガティブ、多数の水棲型怪物種の群れを確認、およびそれに追われている現地人らしき人影を視認』
『警告、頭を低くしてその場に伏せるのを推奨します』
よく通る声だった。
果てなく続く麦畑、その上を自由に駆ける風のような声。喋り方はどこかロボットぽかったけど。
「っ!? どっせい!!」
反射、言われた通り体勢を崩したそのままに頭からスライディング。
『ポジティブ、いい反応です、現地人。ウェンフィルバーナ、交戦を許可してください、表に出ている私が救出します』
無機質な声が闇の奥から。
「ワニ!!!」
「あ、危ねえ!!」
『PERK ON 鷹の目』
「ワニワニワニワニワニワに! パニック!!」
『さらに、ウェンフィルバーナの風の権能を使用』
辺りを照らす光る岩が、その姿を照らした。
『戦闘効率評価、無傷での殲滅を可能と判断、M-66、寄生生物兵器"マルス"、"臨時共生体"ウェンフィルバーナ』
女だ。
長い、髪ーー
『コールサイン、"シエラ・スペシャル" ENGAGED」
"金色"ーー 薄暗い空間でもソレ自体が輝くように。
金色の髪、豊かに腰まで伸びるそれが波打つ。
青い瞳が怪物の群れを全て捉える。
華奢な身体、流れる動作で女が弓を引く。
「パニック?!!?」
放たれる矢、遠山へ飛びかかる化け物の頭へ飛ぶ。
スパン、良い音がして。
「うそ、だろ」
それだけで全てが終わった。
たった一本の矢、のはずだ。
それが生き物のように空間を飛び、化け物の頭を貫く。
1匹を貫いた後、そのまま次の獲物を探すように。物理法則を完全に無視し、生き物の如く動く矢が全ての化け物を貫き殺した。
一瞬で、怪物の群れは沈黙した。
『敵性反応の殲滅を確認。戦闘効率評価、さらに上昇。……あまり調子に乗らないでください、ウェンフィルバーナ。それでも、彼と私のコンビのほうが強力です』
彼女の金色の髪が、なびいている。そこだけ不自然に風が吹いている。まるで彼女が風を吸い寄せているように。
「す、げえ。なんだ、弓矢? か、ぜ?」
『お怪我はありませんか? 現地人。あなたは非常に運が良ーー」
奇妙な服装。
モコモコの民族衣装のようなデザイン、様々な人種が集まる"バベル島"でも見たことない。
弓矢を背中のベルトにしまいながら、その金髪の女が手を差し伸べて
『えっ?』
固まった。
青色の瞳が、大きく見開かれ、形の良い口がぽかんと開いている。
ド級の美人だ。遠山は少しビビりながらも
「あ、ああ、どうも。いやほんと助かりました。……あの、どうかなさいました?」
『ネガティブ…… まさか、黒髪、栗色の目、そのDNA構造…… "日本"人?』
「あ、はい、"ニホン"人ですが……」
何か不味かったのだろうか。
そして突如、金髪の女が顔を顰めた。
『ネガティブ、なんですか、ウェンフィルバーナ、今、この現地人の解析を、え? 知り合い? ちょ、待ちなさい、本日の肉体の操作権は私にーー』
まるで、そう、誰かと話しているようだ。
遠山とこの女しかいないのにもかかわらず金髪の女が誰かと1人で喋り始める。
そして急に黙ったかと思うと、がくりとその首を下げて動かなくなった。
「え?! ちょ、もしもし!! 大丈夫です? ちょっーー あ?」
言葉を失う。目の前で起きた明らかな異常に。
金の髪、豊かな黄金の麦畑、太陽をイメージさせるこの金の髪が変わり始めた。
月、夜空に光る月、冷たい匙、幽谷を吹きすさぶ風。
その髪が、みるみる"銀色"に変わっていく。
「ーーク、クク、ああ、なんてことだい。そうか、そういうことだったんだね」
風が、彼女の髪を掬う。
長い髪の真ん中だけ器用に、母親が娘の髪を結うように、風が彼女の髪を三つ編みに結う。
「は? 髪、なん、で?」
遠山が目を剥く。
「ククク、ああ、そんなに驚いた顔をしないでおくれよ。やあ、久しぶりだね、ニホン人」
目の色も変わっていた。青空、夏の海と空を閉じ込めていたような瞳が、今や理解不能の七色に変わる。
見ているだけでおかしくなりそうな、虹色の瞳が遠山を面白いものをみた、とばかりに歪んでいた。
「は? だ、れだ?」
「ああ、そうか。そうだった。"風"にとってはこれは再会だが、キミにとっては初対面か。ククク、面白い場所だね、この塔は本当に。まさに全ての時と場所がごちゃ混ぜになった収束点というわけだ」
「……すまん、助けてもらって悪いけど、アンタ、大丈夫か? なんか、ついさっきと話し方とか、雰囲気が全然」
「クク、ああ、少し、色々あるのさ。すまない、混乱させたね。改めて、はじめましてニホン人」
「……あんた、なにもんだ」
「"ウェンフィルバーナ・ジルバソル・トゥスク"、旅人さ、今はもう、ただの、ね」
「う、うえんふいるばーな?」
「ククク、新鮮だね、キミのそんな顔を見るのは。風はキミの人間らしい顔はあまり、見た記憶はなかったから。まあ、あの時の風とキミの関係では仕方ないか」
「………」
理解出来ない奇妙な言葉、まるで遠山を知っているかのような口ぶり。
反射的に遠山は静かに、ソレを起動する。
自分の周りに透明にした"キリ"を撒き始めて
「そう警戒するなよ、懐かしき驚きの再会に少し昂ってしまってるだけさ。だから、"キリヤイバ"を広げるのはやめておくれ。ーートオヤマ ナルヒト君」
「……マジか、ほんとになんなんだ、あんた」
警戒度数が一気に上がる、名前だけでなくその武装まで把握されている。
「うーん、キミの……未来の宿敵?」
顎に人差し指を当てて首をかしげるその仕草。
この世のものと思えないほど可愛いので少し見惚れかけつつ、顔には出さない。
「なんの、話だ?」
「マルス、少し彼と話したい。そう怒るなよ、キミも聞いていていいからさ」
遠山の問いかけに答えず、また銀髪の女が誰かと話し始めた。
まるで2人、同じ顔をした人間が2人いるかのような。
「まあ、ここではなんだ。すぐ近くに風たちのキャンプ地がある。そこまで案内するよ。招待させてくれないかい?」
「……遠慮したいって言ったら?」
「うーん、困るなあ。ああ、そうか、キミはそういう奴だったね。メリットを先に提示しよう。キミが素直に風の招待を受けてくれたら、今のキミの状況を教えてあげようじゃないか。あとは、そうだね、美味しい紅茶がある。どうだい?」
紅茶。
酷く疲れた遠山の脳みそがその香りと温もりを求めて抗議を始めた。
一度ついた欲望に遠山は物凄く弱い。
「……よろしくお願いします」
「うん、素直でケッコー、さあ、こっちだ。トオヤマナルヒト、ついてきておくれ」
「あ、はい、ウェ…… えーと、なんとお呼びすれば?」
「うん? あー、そうか。気軽に、ウェンとーー いいや、やはりやめておこう。キミに名前を呼ばれるのは、クク、少し怖くて嫌だな」
「……俺、嫌われてます?」
「クク、キミが風を嫌うのさ。ああ、そうだ、とても良い呼び名がある」
その銀髪の女が虹色の瞳をネコのように歪める。
ふわふわの帽子を少しずらして、顔を傾け、ある部位を遠山に見せつけるように笑った。
「その、耳、尖った? まさか、アンタ、あのファンタジーモノで有名な……」
尖っていた。
人の耳ではない。それはファンタジーでお馴染みのあの種族の特徴ーー
「クク、ああ、そう。風のことは気軽にこう呼んでおくれ。えーと。確かあの時、キミは…… ああ、そうそう」
まるで、昔を、遠い記憶を思い出すように耳長の女が頭を触りどこか遠くを見つめて
「"クソエルフ"だったかな?」
ニヤリと笑い、片目を閉じてウインクするその耳長の女。
「……ドMの方?」
「安心してくれ、"風"はキミにだけはそういうの求めないから」
揺れる銀色の髪を追いかけていく。
すぐにテントや椅子、そしてぱちり、パチリと火の粉をあげる焚き火が見えた。
現代ダンジョンライフの続きは異世界オープンワールドで!
〜強欲冒険者はメインクエストをぶん投げて冒険したりパン屋やって竜のヒモや吸血鬼のエサになりつつ、欲望のままにクソ鬱バットエンドをぶちのめします〜
はじまり
<苦しいです、星での評価してください> デモンズ感
ここまでご覧頂きありがとうございました!
今日の更新はこれでおしまい!
おやすみー!
 




