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厄災の始まりは 神戸 から  作者: Ryu-zu
第6章 閑話
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異世界探索 薄暗い世界

「あいつらはもう居ないですね・・・」

『まぁ無用のトラブルは無い方が良いだろう』


(ネコ)ほっほ~気持ちの良い世界じゃのぉ~ 遠くに街並みも見えとるしのぉ」


「またあいつら来るかなぁ?」

『まぁ来たら来たで俺が話す方が良いだろう』



「じゃ~次はラグレアさんが見つけたとこ行ってみましょうか?」


『あぁ、 ゲートッ!』



だがそこにはいつもの青い方のゲートが開く。


「これは住居に行く奴かもね~」


3人はゲートをくぐる。

やはりそこはいつもの自分たちの住居だった。


『あかんのぉ~俺のはもう開かないな・・・』

「さっきはここでゲートを開いたでしょ?それで紫のんが出たと思うけど…」


真凛は住居の中でゲートを開いた、ラグレアはゲートの外で開いた。

その違いがあるのではないか?

目の前に青いゲートが揺らめいている。

その場所でゲートを開けば、前回行った異世界に行けるゲートになるかも知れない。


真凛の考察であった。



『よっしゃ、真凛の言う事も一理あるなっ!』



『ゲートッ!』



今度は思惑通りに薄い紫に薄い黄緑が混ざるゲートが現われた。



『うん、成功だな、さすがは真凛w まぁどこに繋がってるか、入ってみるか』

「うんうん、行きましょう~」



また3人はラグレアが開いたゲートを潜った。






(くぐ)った先は先ほどの薄暗く何もない世界だった。


『おぅここじゃここじゃ、何も無いようだがどこの星かどこの台地なんか知りたいんやがな』

「さっきの世界も地球では無かったから、ここもどっかの星だと思うよ」



(ネコ)なんじゃろか?おまえらと一緒になってから好奇心ってのが異様に沸いて来る…」


『別に良いんじゃないのか?あかんのか?』


(ネコ)だいたいワシらの種族は、ただ生きとるだけじゃからなw

 知能は高いがそれを活かして何かを為す訳じゃないからのぉ~」


『じゃぁ何のための高知能なんだよw』

「レベルが高くなったからもあるんじゃないですか?」


(ネコ)まぁ真凛の言うのも一理あるかのぉ・・・

 普通、ワシらはレベルなんて上げないからなwレベル0の奴がほとんどじゃ」


『俺らは生きるために、最低限のレベルには勝手になっちまうからなぁ』

「戦闘民族なんですか?」


『いや、生存競争の中で小さな戦いは日常茶飯事やからな』


(ネコ)ワシらはそれを避けて死肉を漁る生き方をしとったからのぉ」


「みんな大変なんだね~」


(ネコ)いやっ真凛の世界の方が大変じゃろうて」

『そやな、悪意やら欺瞞(ぎまん)やら詐称やら負の感情が多すぎるしのぉ』



そんな会話を交えながら3人は丘の高台を目指す。


(ネコ)遠くまで見渡せる場所が有れば、この世界のこの地域も少しは解析できるじゃろう」


『しかし、何も無い世界やの~』


「向こうの方に森みたいな感じの所が続いてますよ~ 距離は60㎞」


『ほぉ~ このまま歩いて行けば4時間~5時間ってとこか』

(ネコ)飛んで行けば早いぞw」


「私らは飛べませんw」


『真凛よ、スマホは持って来とるのか?』

「もっちろんw」


『お昼になったら一度住居に戻って食事にしようか?』

「んじゃ~アラームセットしとくねぇ~」



3人はテクテクと森の辺りを目指して歩いて行く。

そこに何かがあるとは限らないが、森の向こうに川のような物も見えるので、水が有れば何かの生物は存在しているだろうとの考えでそこを目指す。






ティロリロンティロリロリン


真凛のスマホのアラームが鳴る。


『もう12時かっ!んじゃいったん家に戻って飯食うか?』

(ネコ)その前に、ここに又戻って来れるか試してみんか?またあの山の麓からじゃ辛い…」

「確かにねw」


ラグレアはゲートを唱えた。

居住地の青い方のゲートだった。


『ここに居てくれ、一度戻って帰ってくる』




ラグレアはゲートをくぐり居住空間に戻り、またゲートを唱え異世界に戻る。


『よしよしっここに出たな』


ゲートを唱えて戻った位置に、ラグレアはまた帰ってきた。


「おかえりー」






3人は家に戻って食事を終わらせ、ネコと真凛はまた狩場のゴブリンを一掃しに行った。




(ラグレア)しかし、どうしたもんかなぁ~)


食後のカフェオレを口に運びながら、これからの事を考える。


(ラグレア)まずは、今行った世界と真凛の行った世界とを探索するか・・・

 それからまた次元の狭間に入って別世界を探してみるかな?

 出来るだけ早く嫁達の元に帰りたいが、まぁ時間だけは十分にあるからなぁ・・・

 ネコは良いとして、真凛は早く帰りたいだろうし・・・

 このままじゃ、あいつが3人目の嫁になりそうだしなw)





小一時間ほどの(とき)が経った頃、真凛とネコは帰ってきた。


「ただいま~ またレベル上がったよぉ~」


コロコロと笑う真凛の横で神妙な顔をしているネコが居る。


『ネコよ、どうした?その顔は?』


(ネコ)ん~ 強くなりすぎて気持ち悪いわぃ」

『贅沢言うなw』


戦闘種族では無いネコは、自分の戦闘力が高くなる事が嬉しい半面、少し戸惑っているようだ。




『一服したらさっきの世界に行こうか』


「私はいつでも良いですよぉ~」

(ネコ)ワシもいつでも良いぞっ」


『そっか、んじゃ~出発するか』

「それでは行ってみよぉ~」


(ネコ)まいころかよっw」

『???』

「???」





3人はまた薄暗い世界に足を入れる。


『あれから時間が経っているのに、まだ薄暗いままなんだなぁ・・・』


(ネコ)場所だけではなく、時間も退出した時と同じ時間の所に出るんかのぉ?」

「それは有り得るね~ 時間も超越する次元や時空ってなんか私らには理解出来ないけどw」


『まぁしかし、目の前にあるもんやから現実として認識しないとな』




3人は高い身体能力を使い、走ったり跳ねたりしながら目標の森が連なる場所へと急いだ。

 

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