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厄災の始まりは 神戸 から  作者: Ryu-zu
第6章 閑話
209/216

次元の狭間 狩りは楽しい!

「炎よ、私の拳に纏いつけ~」


シーン



「火の聖霊よ、()が手の上に顕現せよ~」


シーン



(ネコ)・・・」

『・・・』



「烈火の炎よ、炎八竜よっ(われ)の攻撃を助ける事を願うっ!」


シーン




「あぁ~ん、あっかんや~ん・・・」


『ま、まぁ頑張れや・・・』

(ネコ)い、色々とやってみてるうちに、な、な、何とかなるじゃろうて・・・」


「・・・」



『ちょ、ちょっと俺は異次元の調査に行って来るわ・・・』


ラグレアはそう言って狩場を後にして、ゲートから異次元に出て行った。





(ネコ)真凛よ、まずは自分の手に火を灯してみな、それは簡単じゃろ?」


真凛は元々持っている生活魔法の熾火(おきび)を唱えた。


掌の上に小さな()(とも)った。



(ネコ)そこからじゃな。火球を覚えた時はそれを投げるイメージじゃろうて?」


「うん、火球は比較的簡単に覚えられたよ」


(ネコ)んじゃ次の段階じゃな・・・ どうしたもんじゃろ?」


「この火が、私の攻撃に加担するのがまったくイメージできないの・・・」

 

(ネコ)んじゃ~その火が真凛の全身に纏わりつくようにイメージ出来るかの?」


「火を纏うの?熱そぅ・・・

そう言や、戦場の砦に居た弓使いの人が、全身火に包まれて火の矢を撃ってたのは見たよ」


「《ネコ》じゃ~それをイメージしてやってみようか」



真凛は目を瞑り、戸弩力雅史が使っていた火を纏う姿を想い出しイメージを膨らませる。


暫くすると、真凛の(てのひら)の上の火は、徐々に全身に広がっていく。


「熱っ! く無いやん・・・」

(ネコ)そりゃ自分の火で自分が焼かれたら話にならんじゃろw」



真凛は徐々に身体全体に広がり全身に纏う火を大きくしていった。



囂々(ごうごう)と燃え盛る真凛の身体

[火纏]を覚えた。




(ネコ)今度はその火を、腕先や足元に集約させてみたら良いんじゃないかの?」


真凛は言われた通りにやってみる。


拳に火勢が集まって来る。

足先に火が集約されて纏まって来る。


「来いっ!」


真凛の思惑通りに拳に火が纏い、足元にも火が纏う。

全身を纏っていた火よりも、密度の濃い火が手足に集まって来ている。


(ネコ)後はそれを攻撃に転換すれば良いんじゃないかの?」



真凛は軽く(うなず)き、シャドーを始めた。



ボクシングの様に、火が纏った拳を振るう。


「・・・」


火が纏った蹴り足を高く上げたり回し蹴りをしたりする。


「・・・」


シャド―のスピードがドンドンと上がっていく。



(ネコ)ほぉ~こりゃ凄いよのぉ~」


「うんっなんか攻撃のスピードもとんでもなく早くなってるの・・・」


(ネコ)良い事じゃないか?何をそんなに憂いておる?」


「コ、コントロールが難しいし、制御しきれてない・・・」



(ヒュン)


「あっ!」

(ネコ)んっ?」

「・・・」



「火殴っ!」「火脚っ!」


真凛は[魔法を纏う格闘者]の称号を得た。

真凛は[魔法闘技]を覚えた。




「あぁ~ゴブリンを殴ってみたいぃ~」



(ネコ)もうポイントが無いのかのぉ?しかし、サイコな発言じゃぞw」

「うん、もうポイントが無くなったから、時間待ちだねw」


(ネコ)まぁワシがまだ持っとるから出しても良いんじゃが、次の段階に行こうか?」

「次っ?」


(ネコ)せっかく火の攻撃を覚えたんじゃから、次は水の攻撃を覚えれば良いんじゃないか?」


「水って攻撃になるんでしょうか?なんか弱そうだけどw」


(ネコ)おいおいw 水は圧縮すればダイヤモンドでも切れるんじゃぞ?」


「そういや石を水で切ってるのテレビで見た事あるわ~」

(ネコ)おヌシの持つ水投槍とか、結構貫通力があるんじゃないかの?」

「・・・」



真凛は水を全身に纏う事を覚えた。

そして、水をまとわす攻撃も覚えていった。




(ネコ)んじゃ~もう20分もせんうちに再起するけど、50ポイントあるから2体出すぞ」

「お願いしま~す」


ネコはレベル19になっているが、覚えた攻撃は5レべ上くらいならいけそうな気がしていた。

真凛はレベル21だから、レベル25くらいならいけそうだなと思っている。


(ネコ)レベル25を2体出すぞ、無理そうなら逃げ回れよっ」




ネコは爪攻撃でHPを削り、駄目なら牙攻撃でトドメを刺す計画だ。


(ネコ)掻爪っ!」


先ほどは一撃で倒せたが、今度は上手く躱され、少し削れただけだった。


(ネコ)これは何度か連続で攻撃しないとあかんみたいじゃの)


(ネコ)厭牙っ!」


ゴブリンは両手で厭牙のアゴを押し戻し、致命傷を避けた。

だが、片手に強い裂傷を受ける。


(ネコ)ほぉ~これもこいつは避け切るか・・・)


いくら避けたとは言え、空中から無傷で攻撃できるネコには到底(かな)わなかった。


ゴブリンは暫く攻撃を受けてるうちにユックリと沈んでいった。



「さすがはネコさんねっw」


真凛は新しく覚えた火纏と水纏を色々と試し打ちし、案外あっさりとゴブリンを倒していた。


(ネコ)なんじゃ?生意気なw ワシよりも早く倒しよってw」

「えへへへっ♪」


(ネコ)ま~ワシらもやっとそれなりになってきたっちゅうこっちゃ(ということだ)なw」










(ラグレア)ん~ここは止まってるのか動いてるのかすらわからんの~)


ラグレアは異空間住居からまた次元の狭間に出て来て、微かな望みを繋ぐために様子を見ながら、何でも良いから情報を得たいとここに来ている。


真凛とネコとの生活も異空間住居と異次元倉庫が有る為、かなり快適に暮らせると言うのは分っているのだが、やはり、リーと奈留に逢いたい気持ちは消えない。

2人の子供の成長も目の前で見ていたかった。



(ラグレア)ここに居ると俺自身の時間も止まってるようだが、このまま歳も取らんのかな?)



ラグレアは暫く瞑想に(ふけ)る。




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